【18禁ゲーム】エロゲライターが語るエロゲが売れない理由

美少女ゲームシナリオバイブル

 ちょっと面白いサイト(というの?)を見つけました。
 

とあるエロゲシナリオライターの日常(ひょうろくだま) - カクヨム
https://kakuyomu.jp/works/1177354054881024505

kakuyomu.jp

 

売れないエロゲライターの愚痴にまみれた日記。
あるいは間違っているかもしれない業界事情を訳知り顔で語るエッセイ。

これはフィクションである。
誰がなんと言おうと、虚飾にまみれたフィクションなのである。
ということにしておいてくれ。

 
 2016年から現在進行形で更新されており、目次を見るだけでなにやら興味をそそるものがあります。こうですよ。

06:エロゲのタブー
09:シナリオライターの収入
10:ネットの悪意
11:業界が萌えに傾倒したきっかけ
19:大ボリュームのシナリオ
23:業界内でのライターの評判
24:エロゲとラノベ
29:コンシューマー移植
30:若いユーザーは消えたのか。
31:ソシャゲのお仕事
41:萌えゲーアワードって実際どうなん?
43:アニメ化する? しない?

 
 etcetc。じっくり読み込んでいきたいところです。


 そのなかで、序盤に読んだものからいくつか。

●どうしてエロゲは売れないの?

53:どうしてエロゲは売れないの? - とあるエロゲシナリオライターの日常(ひょうろくだま) - カクヨム
https://kakuyomu.jp/works/1177354054881024505/episodes/1177354054886386139

 以前にも話したが、エロゲが売れない理由の最大の原因は「高すぎる」からだと思っている。

 その証拠に比較的安価なエロ同人はとても勢いがあって、商業では10000本売るのも難しいのに、同人では余裕で超えていく。

 それに2000年前後のシナリオゲー全盛期は、オタクの間で「エロゲは高尚」という、不思議な共通認識があった。

 エロゲをたしなんでいるオタクは、ワンランク上の特別感があったのだ。

 俺と同じ時代を生きてきたオタクならば、ちょっとは共感してくれるんじゃないだろうか。

 コミュニティにもよるだろうが、そういう雰囲気が当時は確かにあったのだ。

 しかし、今ではそんな特別感などない。

 つまるところ、商業エロゲはその需要に価格が見合っていない。ということになるのだろう。

 そんな状況で、なぜ新ブランドが現れるのか。

 起業して流通と取引をすることで、自分の作品がアキバ店舗の大看板をドーンと飾ったりする。

 同人ではオファーを受けてくれない著名声優も、商業であればオファーがしやすくなる。

 それに同人はあくまでも同人だから、商業で勝負したいと思うのも、クリエイターとしては当然のような気はする。

 
・何故エロゲはどんどん売れなくなるのか
・そんな厳しい市場なのに、何故新規ブランドが毎年誕生するのか

 の一つの解答例ですね。


●業界が萌えに傾倒したきっかけ

11:業界が萌えに傾倒したきっかけ - とあるエロゲシナリオライターの日常(ひょうろくだま) - カクヨム
https://kakuyomu.jp/works/1177354054881024505/episodes/1177354054881039712

 元々恋愛や青春をテーマにした作品はヒットする傾向にあったわけだが、シリアスなテーマを持つ作品が一掃された明確なきっかけは、Clochetteの『カミカゼ☆エクスプローラー!』だったように思う。
 決して作品を貶める意図はないのだが、俺はなぜこの作品が大ヒットしたのか当初はわからなかった。

 その高水準の萌えシナリオも高評価の要因の一つではあるが、まだ体験版が出る前から異常なほど注目されていたように記憶している。

 そうなのだ、異常なほどユーザーが盛り上がっていたのだ。

 だから、Clochetteはユーザーのニーズに応えたという、たったそれだけのことがわからなかった。

 だが勝負はそれ以前に、作品発表時に、もっといえば原画家にオファーを出した時点で決まっているという事実を、『カミカゼ☆エクスプローラー!』は俺たちに突きつけてきた。

 萌えるイラスト、そして萌えるシナリオ。

 予約を伸ばし、話題をかっさらうには、この二つがほぼ必須となる。

 『カミカゼ☆エクスプローラー!』によって多くのメーカーがそいつに気がつき、Clochetteのフォロワーがそれはもう大量に出現した。

他のメーカーも童顔巨乳キャラを増やし、普通以下の胸囲が絶滅危惧種になろうとしている……というのは少々言い過ぎだろうか。

 楽しくて、ほのぼのとしていて、女の子が可愛くて、決してシリアス要素を入れず、ユーザーにストレスをまったく与えることなく話の起伏を作り、エッチで抜ける。

完璧な萌えシナリオを書けるライターがいたら、おそらく今のエロゲ業界で天下を取れる。

 
 おおう、これで今の業界を覆いつくす「何故どの会社も似たような青春物しか作って無い」空気の理由が理解できたわ。


 ここの内容はどれも面白そうなので、じっくり読んでいこう。
 
 
ゲームシナリオの書き方 第2版 基礎から学ぶキャラクター・構成・テキストの秘訣