感想:アニメ「五等分の花嫁」第12話(最終回)「結びの伝説2000日目」:まずまずだったけど、もうちょっと頑張って欲しかったよ

五等分の気持ち

TVアニメ「五等分の花嫁」公式ホームページ|TBSテレビ http://www.tbs.co.jp/anime/5hanayome/
放送 BS-TBS

【※以下ネタバレ】
 

第12話(最終回) 『#12 結びの伝説2000日目』

 

あらすじ

 風太郎たちはスキー場のどこかにいるはずの五月の姿が見えない事をいぶかり、遭難したのではないかと心配して捜索しようとする。一花だけは何故か事態を大事にしないほうが良いと変に消極的だったが、二乃に押し切られてしまう。風太郎はあることに気が付き、探すあてが有ると言って一花と一緒にリフトに乗る。

 一花と二人だけになった風太郎は、自称「一花」が実は五月だという事を指摘する。一花は最初からスキーに来ておらず、五月は一花のふりをして風太郎がどんな人間なのか探ろうとしたのだった。しかし五月の目の前で風太郎は熱で倒れてしまう。元々風太郎は林間学校に来る直前、らいはの看病で風邪をうつされてしまい、以後ずっと体調不良だったのだった。

 結局風太郎は部屋で休むことになり、ラストのキャンプファイヤーには参加不可能となった。また風太郎は二乃に「金太郎」が用事でキャンプファイヤーに来られない事も伝えていた。

 五月は風太郎が心配になり、風太郎が休んでいる部屋にこっそり忍び込む。ところが他の四姉妹も、それぞれが同時に同じことを考えており、五人で風太郎の部屋で鉢合わせすることになる。キャンプファイヤーのカウントダウンの瞬間、五人は同時に風太郎の手を取っていた。

 数年後。風太郎と五姉妹の内の誰か(誰かは明かされないまま)の結婚式が行われる。

 そして、時間は林間学校直後に戻り、すっかり回復して登校中の風太郎が五姉妹と出会い、期末試験のためにバリバリ勉強するぞ、とか言っているシーンでおしまい。


シナリオ:大知慶一郎 絵コンテ:桑原智 演出:吉村文宏 
総作画監督:中村路之将、氏家章雄、斉藤圭太、齊藤格、大塚八愛、高野晃久、中村深雪


感想

 最終回なのにAパートでもまだ行方不明の五月を探していたりして、これまともに完結できるのかと思いましたが、Bパートでラストスパートをかけてキレイに切りのいいところまで持ってきましたので、ちょっと感心しました。

 基本的に「未来の結婚式」と「五人がベッドで手を握っているシーン」までは原作そのままの展開ですが、今回初めて『なるほどここでアニメを終わらせれば、別にアニメオリジナル展開で強引に〆なくても良いよな』と気が付かされました。スタッフの上手い事やりやがった感が物凄かった(笑)

 ということで、結構満足の行くラストでした。

総括

「五等分の花嫁」キャラクターソング ミニアルバム

 評価は○(まずまず面白かった)。

 原作は週刊少年マガジンで大好評連載中のラブコメ漫画。連載開始当初からドハマりしていて、もうすんごい好きなので、アニメ化についてはクオリティについてハラハラドキドキ状態でしたが、それなりの作品には仕上がっていました。まあ、もっと凄いアニメであってほしかったのも事実ですけど……


 高校生2年生の上杉風太郎は、成績は学年トップだが、家の事情で経済的に厳しい生活を送っていた。そんなある日、風太郎に同級生の女子に勉強を教えるというアルバイトが飛び込んでくる。給料は相場の五倍と知り、風太郎はすぐさま飛びつくが、実は教える相手は一人ではなくなんと五人、しかも五つ子の姉妹だった。そして五人が五人とも成績はもう壊滅的な状態で……


 声優は、主人公・上杉風太郎が松岡禎丞、ヒロインの五姉妹は、花澤香菜竹達彩奈伊藤美来佐倉綾音水瀬いのり、と伊藤美来だけは良く知らなかったものの、あとは今までに主役級をビシバシやって来た名の通った声優たちだし、特に伊藤美来の演技についても不満は無かったし、ということでキャスティングには異論無し異議無し。

 作画も特に不満に思うところは無し。


 し・か・し、シナリオとか演出とかはちょっとねぇ。シナリオは、いきなり第一話では妙に原作から台詞やシーンをはしょっていることに気が付かされたりして、その時点で引っかかったのですが、それ以降も原作漫画の内容をそのまま無造作にベターっと書き起こしただけ、みたいな感じで今一つメリハリに欠けており、あんまり褒められたものでも無かったなぁと。アニメが面白いのではなく「原作が面白いから、それにおんぶにだっこで、アニメも見られるものになっている」という感じでした。

 アニメ化したのなら、スタッフの力で、原作の内容に、何かアニメならではの面白さをプラスして欲しい・しなければならない筈、なのですが、そういうものが一つも感じられなくて、どうにも不満が募りましたね。

 原作の雰囲気は出せていましたので、最低ラインはクリアというところですが、どうせなら「原作は面白いけど、アニメになったらなお面白かった」みたいなクオリティに仕上げて欲しかった。


 まあ、悪くは無くてぼちぼちの内容にはまとまっていましたので、そんなに不平不満を並べ立てる程では有りませんでしたが、『この至高の原作を使うのなら、超ウルトラ凄いアニメに仕上げて欲しい』みたいな期待が有りましたから、やはり多少は言いたくもなります。

 でもまあ、概ねは良かったとは思います。続きが有れば見たいところですね。
 

五等分の花嫁


貧乏生活を送る高校2年生・上杉風太郎のもとに、好条件の家庭教師アルバイトの話が舞い込む。ところが教え子はなんと同級生! しかも五つ子だった!! 個性豊かな中野家の五つ子は全員美少女、だけど「落第寸前」「勉強嫌い」の問題児! 最初の課題は彼女たちからの信頼を勝ち取ること・・・!? 毎日がお祭り騒ぎ! 中野家の五つ子たちが贈る、かわいさ500%の五人五色ラブコメ開演!!



制作会社
手塚プロダクション


スタッフ情報
【原作】春場ねぎ(「週刊少年マガジン講談社刊)
【監督】桑原智
【シリーズ構成】大知慶一郎
【キャラクターデザイン】中村路之将、雅楽
【プロップデザイン】荻野美希、川石テツヤ
美術監督】斉藤雅己
色彩設計】油谷ゆみ
【撮影監督】染谷和正(T2スタジオ)
【編集】内田渉(コンクエスト)
【音響監督】平光琢也
【音楽】田渕夏海、中村巴奈重、櫻井美希


音楽
【OP】中野家の五つ子(花澤香菜竹達彩奈伊藤美来佐倉綾音水瀬いのり)「五等分の気持ち」
【ED】内田彩Sign


キャスト
上杉風太郎:松岡禎丞
中野一花:花澤香菜
中野二乃:竹達彩奈
中野三玖:伊藤美来
中野四葉佐倉綾音
中野五月:水瀬いのり

 
C95 五等分の花嫁 タペストリー
TVアニメ「五等分の花嫁」オリジナル・サウンドトラック