【映画】感想:映画「空の大怪獣 ラドン」(1956年:日本)

【東宝特撮Blu-rayセレクション】 空の大怪獣 ラドン

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放送 BS12。2019年5月14日(火)

【※以下ネタバレ】

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空の大怪獣 ラドン


ゴジラ』の名コンビである本多猪四郎監督と円谷英二特技監督が手がけ、『ゴジラ』を凌ぐ巨費を投じて製作された日本初のカラー怪獣映画。
正体不明の飛行物体による航空事故が勃発。それは阿蘇の地下洞窟に眠っていた太古の翼竜が大気中の放射性元素の増加により怪獣として甦ったラドンによるものだった。
音速で飛ぶラドンの衝撃波は地上のものを破壊し尽くしていく。
果たして人類はラドンを撃滅することができるのか。


オンエア情報
5 月 14 日(火)よる 7:00~8:50

 

あらすじ

 九州・阿蘇山の近くの炭鉱で、行方不明だった作業員の惨殺死体が発見される。当初は作業員による殺人かと思われたが、やがて炭坑内に住み着いている全長数メートルの巨大な虫の仕業だと判明する。この虫は古代の巨大トンボ・メガヌロンの幼虫で、何らかの理由で古代生物が蘇ってしまったらしかった。

 さらに九州や東南アジアに超音速で飛行する未確認飛行物体が出没し、また阿蘇近くでは放牧されている家畜が次々と行方不明になっていた。それらの原因は、二億年前の古代の翼竜プテラノドンラドン)が現在に蘇ったためだった。巨大翼竜ラドンは、炭鉱から通じる巨大な洞窟の中で孵化すると、周囲に生息していたメガヌロンの群れを食べて成長したのだった。

 やがて発見されたラドンは、自衛隊の戦闘機の攻撃をものともせず、各地を飛翔し、都市を破壊しつくした。やがてラドンは姿を消すが、帰巣本能で阿蘇の火口に帰還したと推測され、自衛隊阿蘇火口を破壊してラドンを生き埋めにする作戦を開始する。

 予測通りラドン阿蘇火口に潜んでいたが、自衛隊の攻撃で阿蘇が噴火したため、外に飛び出す。ラドンは実は二匹おり、一匹は火口に戻ろうとして燃え尽きて墜落した。それを見たもう一匹も噴火の中に飛び込んで死ぬのだった。


感想

 評価は○。

 1956年=昭和31年作品ということで、かの「ゴジラ」の二年後に公開された作品だが、今見ても結構面白い。

 突如現代(昭和31年)に巨大生物が出現し、人類がその猛威にさらされる、という直球の怪獣モノとして作られていて、変な要素が無いからか、60年後に視聴しても古臭いという感じがしないのは凄い。王道の強さということだろうか。まあ、初代「ゴジラ」と違い、原水爆使用に対する批判といったテーマや、讃美歌(だっけ?)を歌う荘厳な名場面などは無いものの、純粋娯楽映画として今でも十分視聴に耐える出来栄えと断言できる。


 この映画は、後年1980年代以降の怪獣モノと違い、個人のキャラクターをあまり重視せず、登場人物は「関係者一同」とひとくくりにした感じで進めるのが好み。怪獣モノで、主人公の過去とか人間関係とか感情とかそういう物を持ち出されると何か白けるので、この頃の古典的な話の進め方の方がよっぽど良い。


 出演者は主役・河村繁が佐原健二、古生物に詳しい博士が平田昭彦、と、おなじみのメンバーなのも安心できた。


 最後の最後になって、ラドンが二匹いると判明して「ええっ? 聞いてないんですけど?」と意表を突かれたが(そういうところでビックリさせられても困る……)、そこを除けば問題なく楽しめた映画だった。


おまけ

・この映画、視聴するのは多分50年ぶりくらいです。おぼろげに「炭鉱」「巨大な虫」くらいしか覚えていなくて、今回の視聴で「おお、やはりあれはラドンの一場面だったんだな……」とようやく確認できました。

ラドンの姿って、平田明彦博士が見せてくれた翼竜の想像図とまるっきり違うよね……
 
 

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