感想：アニメ「この世の果てで恋を唄う少女YU-NO」第２４話「デラ＝グラントの真実」

TVアニメ「この世の果てで恋を唄う少女YU-NO」公式サイト　http://yuno-anime.com/
原作ゲーム　http://yu-no.jp/
放送　BSフジ。全26話。

【※以下ネタバレ】
　

第２４話　デラ＝グラントの真実

あらすじ

　たくやはユーノを振り切ってその場から逃走し、テオ、カーツたちと再合流する。そして神帝の居城内に侵入したところ、龍蔵寺が拘束されているのを発見する。龍蔵寺は神帝と「マザー」が作った思念体を封じ込める装置のため、身動きが取れないという。

　龍蔵寺はたくやが巫女のユーノを探していることを知っており、巫女が神を降臨させる際、体の機能の一部を捧げなければならないことを指摘する。たくやの母ケイティアは視力を、妻セーレスは言葉を、そして娘のユーノは心を、それぞれ神にささげたのだという。たくやは母ケイティアもまた巫女だったことに驚くが、さらに龍蔵寺はユーノの心を取り戻す方法があるので、引き換えに解放しろと言う。

　たくやがそれを断固拒否したところに、さらに絵里子が現れる。しかし龍蔵寺はテオとカーツにナイアーブ催眠をかけて操り、自分を解放させると、すぐさま逃走する。絵里子はさらにその後を追って姿を消した。

　たくやはテオ、カーツと別れて巫女の部屋に忍び込み、再度ユーノと顔を合わせる。またしてもユーノはたくやに殺意を向けるが、誤って部屋の装置を壊したことで記憶を取り戻した。たくやはユーノにとりあえず部屋で待っているように言い含めると、かねてからの目的通り神帝を探しに出かける。だが出会った神帝はたくやを待っていたと言い、仮面を外したその下から現れたのは亜由美だった。

　亜由美はたくやにリフレクターデバイスを返却すると、この世界の全てについて語り始める。一方、アマンダたちもまた、城の中の厳重に封印された部屋に入り、AIからデラ＝グラントの成り立ちを説明される。

　亜由美は三角山の落雷（第１話のラスト）によってデラ＝グラントに転移してしまい、既にこの世界に来ていた龍蔵寺に助けられ、彼のサポート役として統合コンピューター「マザー」を操作するようになった。この世界の住人は既にマザーの使い方を忘れてしまっていた。やがて亜由美は龍蔵寺がこの世界に君臨しようとしていることを知り、マザーを使って龍蔵寺を封印したのだった。

　今から数千万年前、地球には高度な文明を誇る「地球先住民」が存在した。彼らは宇宙から迫る隕石「神の涙」によって滅びが迫った際、大陸ごとを別次元に移動させることによって危機を回避した。この大陸が「次元浮遊大陸デラ＝グラント」だった。そしてこの計画を指導したのが女性科学者グランティアだった。

　異次元の過酷な環境に適応するため、科学者たちは生物の体を改造した。ユーノの急速な成長もその結果の一つだったが、同時に改造に失敗した者たちも存在した。ボーダーに出現する怪物たちは、改造に失敗した人間の成れの果てだった。またこの世界の生物は、ある鉱石無しでは生きられなくなった。その鉱石こそが「超念石」だった。

　やがてデラ＝グラントの軌道にずれが生じ、400年周期でデラ＝グラントと地球が接近と離反を繰り返すことが判明した。デラ＝グラントの制御はグランティアしかできなかったが、彼女の死んだ後のため、グランティアは自分の意識をコピーしたコンピューター・グランドマザーを開発した。

　しかしコンピューターの制御のためには、彼女の意思を投影できる媒体、つまり巫女が必要だった。巫女はグランティアの意識を受け入れやすくするため、体の機能の一つを停止させる必要があった。400年に一度の儀式とは、グランドマザーによって選ばれた女性がグランティアとシンクロし、デラ＝グラントを操作して地球との激突を避ける事だった。

　アマンダたちは今まで嘘だと信じていた「破滅を回避するための儀式」が全て本当だったと知り、呆然となるが、さらにそこに兵士たちが現れて包囲される。一方、たくやは亜由美から、例え儀式が成功しても、ユーノは消滅してしまうと宣告される。