■11年前にiPhoneが日本デビューしましたが……
ちょっと昔のiPhoneの事を調べていて、11年前の2008年のiPhone 3Gデビューまで遡ってみたら、ちょっと面白い記述を見つけました。なんと、デビュー当時、iPhoneはスマホ扱いされてなかった、という衝撃の事実……
証拠その一
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法林岳之の「週刊モバイルCATCH UP」 速報！「新しい時代のケータイを体験できるiPhone 3G」
2008/07/10 00:01
https://k-tai.watch.impress.co.jp/cda/article/mobile_catchup/40804.html
たとえば、アプリケーションが追加できたり、パソコンとのシンクロが前提になっている点などは、通常のケータイというより、どちらかと言えば、「スマートフォン」に近いのかもしれない
続いて証拠その二。
法林岳之の「週刊モバイルCATCH UP」 iPhone 3Gが魅せる新しいケータイの可能性
2008/07/10 19:48
https://k-tai.watch.impress.co.jp/cda/article/mobile_catchup/40817.html
こうした連絡先（アドレス帳）の扱い方は、どちらかと言えば、スマートフォンに近い。i
とまあ、このように「スマートフォンに近い＝つまりスマートフォンじゃない」と言ってしまっています。しかもこれがそこいらの個人サイトではなく、天下のインプレスの「ケータイWatch」の記事なのだから、編集部もこの見方に同意していたという事ですよね。
■当時の「スマートフォン」とは……
2019年現在では「iPhoneをスマートフォンと呼ばずに何と呼ぶの？」という感じしかありませんが、2008年当時はスマートフォンではなく、あくまで「ちょっと変わった携帯電話」という扱いだったわけですな。何故そうなったかと言うと、既に市場に「スマートフォン」というカテゴリーの、しかし全然違うニュアンスの製品があったから。
こういった感じの製品です。
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早すぎた国産スマホ「W-ZERO3」シリーズの歴史を振り返る | BUZZAP！（バザップ！）
2012年3月22日22:00
https://buzzap.jp/news/20120322-willcom-wzero3-series/
広い画面があるので一見2019年に言うところのスマートフォンと似て無くも無いのですが、肝はボディに収納された超小型のキーボード。つまり携帯電話的サイズで、電話もできるけど、本質は超々小型パソコンというところにあった訳です。
まあこんな製品を誰もかれもが使っていたわけではなく、こういう器機に興味があるごく一部の人の使用にとどまりましたが、とにかくこういうのが「普通の携帯電話より格上の存在＝スマートフォン」という認識だったわけです。
それが11年のうちに、というか多分実質5年くらいで、「スマートフォン」が意味する概念を、指でヒョイヒョイ操作するおなじみの機械が乗っ取ってしまったわけですな……、栄枯盛衰というか諸行無常というか。当時は「携帯電話とスマートフォンと何が違うんだよ！？」とかいうのが軽く話題になったりしていたのが懐かしいわ……
■余談：使用の敷居がむっちゃ高かったiPhone
ついでにこんな記述も見つけたのですが、最初の頃のiPhoneて、使い出すのにパソコンが必要だったんだね。めっちゃ敷居高いやんけ。もうすっかり忘れてたよ……
https://k-tai.watch.impress.co.jp/cda/article/mobile_catchup/40817.html
ただ、現実的に見た場合、ケータイとして利用するのにパソコンが必須だったり、赤外線通信やBluetoothで電話帳データが移せない、メモリーカードに対応していないなど、ごく普通のケータイしか使ってこなかったユーザーには、障壁となるかもしれない要素があるのも事実だ。ちなみに、パソコンについては、敢えて付記しておくと、Windowsは「Windows XP SP2以降」、MacもMac OS X 10.4.10以降が必須になる。iPhone 3GとシンクするためのiTunesも新たに配布が開始される「iTunes 7.7以降」が必要になる。なかには「iPhone 3Gを買ったから、パソコンも買い換えなければ……」なんていう人もいるかもしれない。
いつの間にパソコン要らなくなったんすかね……？
