【SF小説】ペリー・ローダン第15サイクル「宇宙の城」あらすじ・感想まとめ

隻眼のライレ (ハヤカワ文庫 SF ロ 1-450 宇宙英雄ローダン・シリーズ 450)
【以下ネタバレ】
 

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目次

1. 作家チームメンバー
2. サイクル概要
3. 各話のあらすじ・感想
 
 

1. 作家チームメンバー

・クラーク・ダールトン(2話~)
・クルト・マール(5話~)
・ウィリアム・フォルツ(74話~)
・H・G・エーヴェルス(198話~)
・ハンス・クナイフェル(352話~)
・エルンスト・ヴルチェク(509話~)
・H・G・フランシス(518話~)
ペーター・テリド(775話~)
・マリアンネ・シドウ(795話~)
・ペーター・グリーゼ(963話~)(※本サイクルから参加)

2. サイクル概要

・巻数:450~500巻(900~899話)
・期間:3586~3587年
・舞台:
 銀河系
 チューシク銀河(アルグストゲルマート銀河) … 銀河系から2億800万光年
 エランテルノーレ銀河
 クレホール銀河

 遥かな過去。ルーワー種族は「物質の泉の彼岸の勢力」、別名「コスモクラート」の指示で、ある「大群」の建設に参加したが、そのあとコスモクラートに滅ぼされるとの考えにとりつかれ、逆に戦いを挑むことを決意した。ルーワーは物質の泉を通過する「鍵」となる装置である、コスモクラート製ロボット「ライレ」の左目を強奪した。しかし、その目はルーワーの知る物質の泉には使用できなかったため、彼らは一旦目を未開惑星に隠し、目と対応する物質の泉を探し始めた。

 ロボット・ライレは、遥か昔から「強者」たちと物質の泉の彼岸の連絡役を勤めていた。ライレは目を失った後、新世代の強者である「ケモアウク」たちを出迎えるが、未知種族に目を奪われ物質の泉を通過できないことは隠していた。やがて、強者の一人「バルディオク」が反乱を起こすと、ライレは目を探すため協力し、バルディオクが失踪したあとは、《パン=タウ=ラ》を移動させ、ウィンガーの神「宇宙の全車輪」として君臨し、ウィンガーに目を探させ始めた。しかし、ある日アンスク人の反乱で司令室を奪われたまま現在に至っていた。

 ローダンたちはライレが「宇宙の全車輪/ラルド」であることを知り、物質の泉からの危機に対応するためライレに協力を依頼し、「目」の捜索への協力を申し出た。ライレは、テラナーに同行するため、神としての役割を放棄し《パン=タウ=ラ》をハイパー空間に封印した。ローダンたちは、物質の泉の手がかりを探すべく、七強者の拠点「宇宙の城」を探索するため、「エランテルノーレ銀河」を目指すことになった。しかしソラナーはそれに反対し、《ソル》を譲渡されると宇宙の何処かへと消えた。

 同じころ、ルーワー種族は、数百万年間探し続けていた「物質の泉」をエランテルノーレ銀河で発見した。太陽系を来訪していたルーワーたちは、ミュータント・ボイト・マルゴルから「目」の奪還に成功し、太陽系を離れエランテルノーレ銀河へ向かった。

 ローダンたちは、エランテルノーレ銀河で七つの「宇宙の城」を探索し、目の付加装置「補完鍵」を全て入手したが、強者たちは全員が既に死亡するか城を放棄していた。やがて銀河系からルーワーが「目」を輸送してきたが、ライレは目と補完鍵を組み合わせた後、ローダンに目を譲渡した。

 ローダンたちは探索中に、“それ”が「敵」の策略で「物質の窪地」に閉じ込められ、エネルギーを失って衰弱していることを知った。ローダンたちは“それ”を救出し、ミュータントたちは衰弱した“それ”に精神エネルギーを補給するため、“それ”と一体化した。

 銀河系では、ボイト・マルゴルは、精神を変調をきたした末にこの宇宙から消滅し、マルゴルの犠牲者たちは解放された。時を同じくして、銀河系に未知の現象「宇宙震」が発生し、宇宙船や惑星が次々と破壊され始めた。コスモクラートに派遣された「UFO」の乗員たちは、テラナーに宇宙震は物質の泉への介入が原因で、やがてこの宙域の生物は死滅すると予言した。

 さらに、銀河系中枢部では、謎のロボットが指名手配され逃亡中の宙賊の幹部七人を捕え、七人を元にした人工生物「オービター」を何十億人も生産し始めた。オービーターは、モデルとなったテラナー系のヒューマノイドは銀河系を侵略してきた「ガルベシュ軍団」の軍団員「ガルベシュ人」だと決めつけ、大艦隊を出撃させてテラナーに銀河系からの退去を要求した。

 120万年前、銀河系はガルベシュ軍団の侵攻を受けたが、銀河系種族は「深淵の騎士」の「ハープーンのアルマダン」を中心として軍団を撃退した。アルマダンは軍団の再侵攻に備え一連の施設を用意し、もし銀河系への軍団の再侵攻を検知した際には、軍団員を捕えてコピーし、大艦隊をもって撃退する準備を整えた後、銀河系を去った。その施設が「宇宙震」をガルベシュ軍団再侵攻の信号と誤検出したのだった。

 テラナーはオービターに軍事力で圧倒され、全く抵抗も不可能だった。ところがテラの平凡な一市民「ジェン・サリク」が、突然深淵の騎士の能力と知識に目覚め、オービターはサリクを騎士と認めて、すぐさまテラナーと講和した。直後、120万年前から銀河系の無名惑星で眠り続けていた真のガルベシュ人「アムトラニク」が、やはり宇宙震を誤検知して覚醒した。アムトラニクは、オーピターに自分を騎士の仲間と信じさせて悪用しようとするが、最終的にサリクに敗れた。

 エランテルノーレ銀河では、ルーワーがコスモクラートは敵では無い事を悟り、銀河系へと去った。直後、ローダンたちは遂に物質の泉を発見した。コスモクラートは、行方不明の《パン=タウ=ラ》の悪用を恐れ、物質の泉を操作することで宇宙震を発生させ、銀河系を含む宙域を壊滅させようとしていた。ローダンとアトランはコスモクラートの依頼で、物質の泉に乗り込み、細胞活性装置の力で物質の泉を正常に回復させ、銀河系の危機は去った。アトランはライレに導かれ、物質の泉の彼岸へと旅立った。

 ローダンたちは銀河系に戻ってくるが、オービターからはローダンもまた深淵の騎士であると教えられた。3587年末、《バジス》はついに地球へと帰還した。


3. 各話のあらすじ・感想

※「巻数」からあらすじ・感想にリンクしています。
※★マークがついているのが文庫本のタイトルです。

発売日話数題名仮題作者
450 2013/06/06 900 隻眼のライレ   フォルツ
500 2015/07/08 999 帰郷   フランシス
 
 

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テラナー (ハヤカワ文庫 SF ロ 1-500 宇宙英雄ローダン・シリーズ 500)