【SF小説】感想「海底ドーム」(ローダンNEO 12)(2018年10月18日発売)

海底ドーム (ハヤカワ文庫SF)

http://www.amazon.co.jp/dp/4150122032
海底ドーム (ハヤカワ文庫SF) (日本語) 新書 2018/10/18
Marc A. Herren (原著), マーク・A. ヘーレン (著), 柴田 さとみ (翻訳)
発売日 : 2018/10/18
新書 : 293ページ
出版社 : 早川書房 (2018/10/18)

【※以下ネタバレ】
 

アンドロイドのリコは大西洋の海底ドームに侵入する。ファンタン星人の宇宙船内では、ブル、シドたちが脱出を図り失敗するが……


ブル、シド、スーらはファンタン星人の宇宙船内に軟禁されるが、シドはテレポートで脱出を試み、宇宙船のエネルギー・シールドに阻まれ意識を失ってしまった。地球では、金星のアルコン基地から来た謎のロボットのリコが、海中にある何かに自分は呼ばれていると確信し探索を続けている。ヴェガ星系では、フェロルでトプシダーに捕まりフェロリアの捕虜収容所へ移管されたタコ、アンネらに過酷な試練が待ち受けていた…。

 

あらすじ

 第2シーズン(9~16巻)4作目。原タイトル:TOD UNTER FREMDER SONNE(意訳:異なる太陽の下の死)。

 ヴェガでは、トブシダーの捕虜となったタコたちのグループは、フェロルの衛星フェロリアの捕虜収容所に送られ、捕虜同士の争いでニッセンは死亡した。一行は脱走し、第六惑星ピゲル行きのコンテナに忍び込んだ。

 ファンタン星人の宇宙船に拉致されたブル一行は、ミラナーと呼ばれる目的地にたどり着く。そこで一行はグッキーと名乗るネズミかビーバーの様な生物と出会う。

 地球では、リコがアルコン人の生き残りクイニウ・ソプトールと共に、海底の探索に乗り出していた。やがてリコは大西洋アゾレス諸島で、海底に隠されたアルコン戦艦とドームにたどり着く。しかしドーム内にリコの求めていた主はおらず、超能力でリコを探し当てたテラニアの兵士たちが追って来た。大破したリコとソプトールは謎の転送機に飛び込んだ。


感想

 あれ、ローダンが一行も出ていない……

 ヴェガの話は、収容所の描写が悲惨の一言に尽きて、もう読むのが嫌になった(´Д`)ハァ… タコとアンネのギスギスした関係もうんざりしてくるし……、あと、「フレイト&デリングハウス&ニッセン組」の扱いの悪さよ。フレイト:爆死、デリングハウス:重傷、ニッセン:死亡……、確かにオリジナル編でもいつの間にか消えてしまったトリオですが、少なくとも第三勢力時代は活躍していたのに……、NEOでは完全に要らないキャラ扱い……

 タコ・カクタの「タコ」は、本当にあの海の八本足生物のタコから来ているという衝撃の告白が……、子供にそんな名前つける親はいねーよ! 2011年に書かれた小説でこんな描写読まされるとは思わなかったよ……


 ブル一行のお話は……、最後にグッキーが出てきてちょっと笑った。そうですか、こういう風に出しますか……


 リコの海底ドーム探索話は、主との出会いは無し。気を持たせますなぁ。しかし実に都合よく「探し物を見つけることに特化したミュータント」がテラニアに参加してくれるのね……


 今回はいきなり内輪受けネタからスタートしていて、そこは笑った。

・P6「作家ヴァルター・エルンスティング」云々…オリジナル編の作家のクラーク・ダールトンの本名です
・P8「週刊SFシリーズが3908巻に到達」云々…もちろんオリジナル編ローダンの事
 
 
 

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