【怪談】感想:NHK番組「怖い絵本」『いるのいないの/おろしてください/かがみのなか』

怪談えほん (3) いるの いないの (怪談えほん3)

怖い絵本 NHK https://www.nhk.jp/p/ts/LRPVQQZRV3/
放送 NHK Eテレ。10分ショートアニメ。2020年11月1日(日)

【※以下ネタバレ】
 

怖い、見たくない、でもちょっとだけなら覗いてみたい。私たちの心をつかんで離さない怪奇の世界。
第一線で活躍する人気作家が、実力派の画家とタッグを組んで、身近に潜む背筋も凍る恐ろしい話や得体のしれない不思議な話を書き下ろした絵本。見えない世界への畏敬の念や憧れを喚起させるような世界観は、子供にとってのみならず、大人にとってもコワおもしろく、コワ美しい!


新番組「怖い絵本」ではそれらの絵本をアニメ化。話題の若手女優が朗読し、視聴者を恐怖の世界へといざなう。朗読とアニメとドラマが一体となったちょっと贅沢な怖―い夜をお過ごしください。


出演・朗読 のん (俳優)
出演・朗読 コムアイ (水曜日のカンパネラ ボーカル)
出演・朗読 趣里 (俳優)

 

内容

●その1「いるのいないの」

怪談えほん (3) いるの いないの (怪談えほん3)

怪談えほん (3) いるの いないの (怪談えほん3)

  • 作者:京極 夏彦
  • 発売日: 2012/01/28
  • メディア: ハードカバー

怖い絵本 その1「いるのいないの」
[Eテレ]2020年11月1日(日) 午後11:00~午後11:10(10分)


その絵本は恐怖への入り口!朗読×アニメ×ドラマ女優たちが妖しい世界へとあなたを導く!出演・朗読:のん、作:京極夏彦、絵:町田尚子


「おばあさんのいえでくらすことになった。…あるひぼくははりのうえのくらがりをみていた。そしたら。…」祖母の家でしばらく住むことになったボク。高くて薄暗い天井を見上げると誰かいるような気がする。祖母は言う。「上を見なければこわくないよ」。どうしても上を見る衝動を抑えられない少年が見たものとは!?少年期の夏休みの思い出、懐かしい、でも怖い!誰もが体験したような恐怖を鮮やかにのんが体現する。


【出演】のん

 
[実写パート]

 動画配信をしている女性が、築百年という古い旅館を訪れ中を撮影していると、本棚に古い一冊の絵本を見つけ、開いてみると「いるのいないの」というタイトルの絵本だった。


[アニメパート]

 主人公の少年はおばあさんの古い家で暮らすことになった。ある日、少年は天井のはりに男の顔を見つけ、おばあさんにその事を話すが「上を見なければ、いるかいないか解らないから怖くない」と言われてしまう。少年はその言葉に従い、上を見ないように暮らすものの、どうしても気になってしまう。最後、少年が寝床の中で上を見るかどうか迷っていると、「いるからね」という言葉が聞こえ、中年男の顔がはりの上からこちらを見下ろしていた。


[実写パート]

 女性が旅館の部屋でパソコンを使い動画編集を行っていると、何故か自分が撮影した動画ではなく、第三者が上から自分を見下ろしている構図の動画になってしまう。混乱した女性が恐る恐る旅館の天井を見上げるシーンで〆。
 
 
 
●その2「おろしてください」

怪談えほん (12) おろしてください

怪談えほん (12) おろしてください

怖い絵本 その2「おろしてください」
[Eテレ]2020年11月1日(日) 午後11:10~午後11:20(10分)


その絵本は恐怖への入り口!朗読×アニメ×ドラマ女優たちが妖しい世界へとあなたを導く!出演・朗読:コムアイ水曜日のカンパネラ)、作:有栖川有栖、絵:市川友章


「きみはにんげんじゃないか まちがってのってしまったのか まわりのおばけがいっせいにぼくをみた…」裏山を散歩している途中、思いがけなく妖怪の電車に乗ってしまった少年。ナメクジのような怪物や、魚や貝のお化け、仮面のような顔をした不気味な車掌…やっと降りられると思ったら、少年は腕をつかまれて!アンニュイな独特な声の魅力をもつコムアイが、妖怪ワールドへと私たちを陥れる!結末はどうなる?!


【出演】水曜日のカンパネラコムアイ

 
[実写パート]

 森の中を歩いていた女性が喫茶店を見つけ、中に入ると、店員からメニューを受け取り開いてみる。


[アニメパート]

 「ぼく」は裏山を探検しているうち道に迷ってしまうが、小さな駅を見つけ、町に戻るためにやって来た列車に乗り込んだ。ところがその列車の乗客たちは、トンネルを抜けるとだんだんと人間ではなくなり、おばけの正体を現し始める。怯える「ぼく」を車掌さんが見つけ、「うちに戻りたいなら反対行きに乗り換えなさい」といって送り出す。「ぼく」は慌てて駅で乗り換えるが、その時切符を落とす。列車がトンネルをくぐると、おばけたちは今度は人間の姿に化け始めた。そして駅に止まるが、安堵した「ぽく」が降りようとすると、車掌が腕をつかみ「切符が無ければどこにもいけない」という。


[実写パート]

 絵本を読み終えた女性が周囲の客を見ると、みんな目の白と黒が逆だった。女性が慌てて席を立とうとすると、店員がゆっくりしていくように言うが、その店員の白目と黒目も逆だった。最後、店の壁にかかっていた森の絵の中に女性が追加される。



●その3「かがみのなか」

怪談えほん (6) かがみのなか

怪談えほん (6) かがみのなか

  • 作者:恩田 陸
  • 発売日: 2014/07/21
  • メディア: 大型本

怖い絵本 その3「かがみのなか」
[Eテレ]2020年11月1日(日) 午後11:20~午後11:30(10分)


その絵本は恐怖への入り口!朗読×アニメ×ドラマ女優たちが妖しい世界へとあなたを導く!出演・朗読:趣里、作:恩田陸、絵:樋口佳絵


「ひだりてをだせばみぎてをだす…だけどときどきまちがえる…もしかがみのなかにだれかをみかけたら そのだれかもきっとあなたをみつけている」日常生活にある鏡。鏡の中の世界は本当にこちらの世界を反射して映しているだけなのか?映っている自分は本当に自分?ある日少女が鏡を見ていると映った分身に引きずり込まれてしまい…!!個性派女優の成長株・趣里が、多感な少女たちの日常に潜む恐怖を、怪しく熱演する。


【出演】趣里

 
[実写パート]

 図書館にいた女性は、子供の呼ぶ声を聞き、本棚の奥の方に進んでいく。そして導かれるように一冊の本を手に取る。


[アニメパート]

 鏡はこちらの世界を反射しているのではなく、中にもう一つの別の世界があり、向こうの住民はこちらと動きをそっくりまねしている。少女が鏡の中の世界の自分に向こうの世界に引っ張り込まれ、向こうの少女たちと仲良く遊ぶ。そして最後、鏡の中の少女がこちらの世界に出てくる。


[実写パート]

 図書館で突然鏡が割れ、破片が床に散らばる。女性がその破片を覗き込むと無数の自分の顔が映るが、一つだけニヤニヤ笑っている顔が映っている。女性は慌てて逃げ出す。


感想

 一本10分のショートホラードラマ&アニメ。見るまでどういう内容かまるで知らなかったのですが、岩崎書店に「怪談えほん」というシリーズがあり、それを原作にアニメ+ドラマ化した、という内容だった模様です。

『怪談えほん』特設サイト
https://www.iwasakishoten.co.jp/special/kaidan/

www.iwasakishoten.co.jp
  
 
 まあ、絵本をそのまま、ではなく、その内容の前後に実写パートも付けて、大人の視聴者も意識した(?)内容になっていました。



・その1「いるのいないの」

 怖いかというと、オチは別に怖くなかった。まあ子供向けだからこんな物かな……、という感じでした。しかしまあ、実写パートとのつなげ方が上手いというか、のんが上を見上げるシーンでオチ、というのがイイ。


・その2「おろしてください」

 三本の中で一番気に入りました。お化けの絵からして一々キモかったのですが、さらにオチが「そうなったら嫌だろうなー」と思っていたそのまんまの絶望オチで絶望した!


・その3「かがみのなか」

 なんだこれ……、絵は怖いけど、話は抽象的すぎて怪談でも何でもないような……


 という内容でしたが、まあまあ面白かったかな。「おろしてください」を見れただけで満足です。
 
 
 
style.ehonnavi.net

NHK Eテレ『怖い絵本』(11/1放送)、コムアイさん、趣里さんインタビュー! | 絵本ナビスタイル
https://style.ehonnavi.net/ehon/2020/10/26_467.html


その絵本は恐怖への入り口 
朗読×アニメ×ドラマ 女優たちが妖しい世界へとあなたを導く


怖い、見たくない、でもちょっとだけなら覗いてみたい。私たちの心をつかんで離さない怪奇の世界。
なかでも、第一線で活躍する人気作家が、実力派の画家とタッグを組んで、身近に潜む背筋も凍る恐ろしい話や得体のしれない不思議な話を書き下ろしている「怪談えほん」シリーズ(岩崎書店)は、2011年の創刊時以来、大きな話題を巻き起こしています。現在12巻が刊行中、単に怖いだけではなく、見えない世界への畏敬の念や憧れを喚起させるような世界観は、子どもにとってのみならず、大人にとってもコワおもしろく、コワ美しい!



NHK Eテレで11月1日に放送される「怖い絵本」では、なんと、それらの絵本をアニメ化! 話題の若手女優やアーティストが朗読し、古風な旅館、絵の中から抜け出てきたような洋館などを舞台に、絵本との出会いを演じ、視聴者を恐怖の世界へといざないます。
朗読とアニメとドラマが一体となったちょっと贅沢な怖~い夜をお過ごしください。



【放送予定】 2020年11月1日(日)夜11時 Eテレ 3本一挙放送!
【出演・朗読】
「いるのいないの」 のん
「おろしてください」コムアイ
「かがみのなか」趣里
【制作統括】古屋吉雄(NHK)川崎直子(NHKエンタープライズ)上田勝巳(ライツ)
【演出】 宇野丈良(ディレクションズ)
【構成】 倉本美津留、本多アシタ(ニンポップ)

 
怪談えほん (12) おろしてください
怪談えほん (12) おろしてください

怪談えほん (6) かがみのなか
怪談えほん (6) かがみのなか