【SF小説】感想「隔離バリア」(宇宙英雄ローダン・シリーズ 628巻)(2020年11月5日発売)

隔離バリア (宇宙英雄ローダン・シリーズ628)

http://www.amazon.co.jp/dp/4150123047
隔離バリア (宇宙英雄ローダン・シリーズ628) (日本語) 文庫 2020/11/5
アルント・エルマー (著), ペーター・グリーゼ (著), 鵜田 良江 (翻訳)
発売日 : 2020/11/5
文庫 : 271ページ
出版社 : 早川書房 (2020/11/5)

【※以下ネタバレ】
 

レジナルド・ブルはエレンディラ銀河の惑星クロレオンで史料保管庫を訪れる。五千年前の"永遠の戦士"の訪問で何が起きたのか!?


エクスプローラー》でエスタルトゥの力の集合体に到達したレジナルド・ブルは、至福のリングを見るため、エレンディラ銀河の惑星クロレオンをめざす。クロレオン人は、五千年前に戦士カルマーが宣告した“最後の闘争"に向けて、徹底的に機能優先の社会をつくりあげていた。その社会を統率する“意識の三人組"の案内で、ブルは惑星地下にある史料保管庫に向かう。五千年前になにが起きたか、そこでわかるというのだ!

 

あらすじ

◇1255話 隔離バリア(アルント・エルマー)(訳者:鵜田 良江)

 ブルはクロレオン人に戦士の従者と誤解されたまま、彼らの歴史を知らされる。5000年前、クロレオン人は六つの星系に植民していたが、ある時全ての星系が独立を宣言した。直後、クロレオンに戦士カルマーの軍勢が現れて従属を命じ、クロレオン人が拒否すると、カルマーは力を示すため五つの惑星を破壊し、クロレオンをバリアで封鎖した後、5000年後に「最後の闘争」で力を示すように言い残して去ったという。

 現在。クロレオンに植民地クロレオン人が着陸し隔離バリアの発生施設を破壊するが、同時に施設にエルファード人が出現した。(時期:不明:NGZ429年4月頃)

※初出キーワード=植民地クロレオン人


◇1256話 戦士のこぶし(ペーター・グリーゼ)(訳者:鵜田 良江)

 ブルたちと共にエレンディラ銀河にやってきたヴィーロ宙航士のある者たちは、意志を持つ不思議な植物「コマンザタラ」と遭遇した。

 惑星クロレオンでは、5000年前から待機していたエルファード人が戦闘マシンを繰り出して最後の闘争の準備を開始した。また宇宙では植民地クロレオン人の大艦隊が到着するが、彼らは「永遠の戦士」カルマーの味方として原クロレオン人と戦うつもりだった。ブルはパーミットこと「戦士のこぶし」を見せて、戦士カルマーの従者を装い、植民地クロレオン人に戦闘をまだ開始しないように命じた。(時期:不明:NGZ429年4月頃)

※初出キーワード=コマンザタラ、永遠の戦士


あとがきにかえて

 40年前の中学生のころ、本屋でちょっとローダンを手に取ってそのまま戻した、という話。


感想

 前半エピソード … 原タイトル:UNTERNEHMEN QUARANTANESCHIRM(意訳:隔離スクリーン作戦)

 なんとか隔離バリアを解除したものの、連動して最後の闘争がスタート、という話。全体の状況が見えないまま、ブルたちが右往左往しているだけなので、なんとも面白くない…… クロレオン人の様子を見るに、ローダン宇宙では、どんな文明も数千~数万年経っても大して技術が進歩しない、というお約束がある模様です。二千年経過したら、その分技術がきちんと進歩したのはテラナーくらいだ(笑)



 後半エピソード … 原タイトル:DIE FAUST DES KRIEGERS(意訳:戦士のこぶし)

 ようやく最後の闘争が開始か、と思わせておいて、植民地クロレオン人の話で引っ張って、まだ戦わず。まだるっこしさここに極まれり、という感じのエピソード。また、脈絡もなく挿入された謎の植物コマンザタラのエピソードも場違い感が有り、どうにも楽しめなかったです。何というか、このクロレオン人の話で引っ張り過ぎでだるくなってきた……、あと、普通サイズのテラナーとシガ星人のカップルって無理があり過ぎ!
 
 
 

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