【映画】感想:映画「バンド・ワゴン」(1953年:アメリカ)

バンド・ワゴン CCP-166 [DVD]

NHK BSシネマ http://www.nhk.or.jp/bscinema/
放送 NHK BSプレミアム。2020年12月31日(木)

【※以下ネタバレ】
 

主演フレッド・アステア、監督ヴィンセント・ミネリの代表作。華麗なダンスと鮮烈な色彩の映像美、魅力的な歌曲の数々で映画史上にその名を刻むミュージカル映画の傑作。


主演フレッド・アステア、監督ヴィンセント・ミネリの代表作。人気が落ち目のダンサー・トニーは、友人夫妻が書き上げたコメディー「バンド・ワゴン」を上演するが、失敗。だが、あきらめずに原因を考え、新しいショーへと作り変えて起死回生の再上演に挑む…。「ダンシング・イン・ザ・ダーク」、「ザッツ・エンターテインメント」をはじめ名曲の数々と鮮やかな映像、華麗なダンスに彩られたミュージカル映画の傑作中の傑作。

 

あらすじ

 かつて有名だったダンサーのトニー・ハンターは、今ではすっかり過去の人となり果てており、友人のレスターとリリーのマートン夫妻がシナリオを執筆したコメディーミュージカルに出演して再起を図ろうとしていた。

 レスターたちは、俳優兼演出家のジェフリー・コードバに演出を依頼をしたところ、トニーのファンであるコードバは快諾する。しかしコードバはシナリオ内容を聞くなり、明るいコメディーから「現代版ファウスト」にしようと言い出し、トニーたちを不安がらせる。

 それでも、やり手のコードバは、巧みに金主たちを口説いて資金を確保し、トニーの相手役としては才能あるバレリーナのガブリエル(ギャビー)・ジェラードの出演を了承させるなど、着実に準備を進めていった。最初はトニーとギャビーはそりが合わず反目していたが、やがて互いを理解し打ち解けていった。

 そしてついにミュージカル「バンド・ワゴン」の初日がやってくるが、それを見た金主たちは全員があまりの内容に失望して手を引いてしまう。夜、トニーたちは開き直って大騒ぎをしたあと、このメンバーで「現代版ファウスト」ではない、元々のコメディーミュージカルでやり直そうと決意する。そしてトニーは自腹を切って資金をねん出すると決め、コードバも一俳優として参加することになった。

 新生「バンド・ワゴン」は、地方興行に旅立ち、各地で公演を行っていった。その合間に、トニーはギャビーにひかれていくが、ギャビーが恋人と別れていないのではないかと気にしていた。そして「バンド・ワゴン」は最終公演地のニューヨークに到着し、初日の公演は大成功を収める。

 舞台の後、トニーはギャビーが恋人と出かけたと聞き、意気消沈する。ところが楽屋から出てきたトニーをサプライズで全関係者が待ち構えており、その先頭にいたギャビーがトニーに愛を告白する。そして最後、メインキャストがダンスを踊りまくって完。

感想

 評価は○(まあまあ)。

 超有名ダンサーのフレッド・アステア主演のミュージカル。まあ、そこそこには面白かった。

 前半は「現代版ファウスト」の公演に向けて、関係者が色々ありながらも取り組んでいく、という展開ですが、最初から失敗するのは目に見えているので、この辺りはちょっと見ていて心が重いというか、あまり面白くなかったなと……(別に内容が暗いというわけではないのですが……)

 初演が失敗して、みんながヤケクソでお酒を飲みながら歌って踊ってのあたりからようやくエンジンがかかってきた感じで、以後がようやく本番という印象。この後は、本来の明るく楽しいミュージカル路線となり、特に終盤の探偵物の一幕(トニーがタフガイ私立探偵、ギャビーが謎の女、を演じる)は見ていてすんごい面白かったです。

 ということで、最終的にはまあ悪くない一作でした。
 
 

シネマ「バンド・ワゴン」<字幕スーパー><スタンダードサイズ>
[BSプレミアム] 2021年1月1日(金) 午前2:04~午前3:57(113分)


【製作】
アーサー・フリード
【監督】
ヴィンセント・ミネリ
【原案・脚本】
ベティ・コムデンアドルフ・グリーン
【撮影】
ハリー・ジャクソン
【音楽】
アドルフ・ドイッチ (作詞)ハワード・ディーツ、(作曲)アーサー・シュワルツ
【出演】
フレッド・アステアシド・チャリシー、オスカー・レバント、ジャック・ブキャナン ほか


製作国:
アメリ
製作年:
1953
原題:
THE BAND WAGON
備考:
英語/字幕スーパー/カラー/スタンダード・サイズ

 

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