【特撮】感想:特撮「ウルトラセブン 4Kリマスター版」第14話「ウルトラ警備隊西へ 前編」

ウルトラセブン Vol.1 [DVD]

ウルトラセブン 4Kリマスター版 NHK https://www4.nhk.or.jp/P6565/
放送 NHK BSプレミアム

【※以下ネタバレ】
 

1967年10月1日に放送が開始された「ウルトラセブン」。当時のフィルムをデジタルスキャンし、4K・HDRでよみがえらせた4Kリマスター版を、NHKが初めて放送する。

 

第14話 ウルトラ警備隊西へ 前編

 

あらすじ

ウルトラセブン 4Kリマスター版(14)「ウルトラ警備隊西へ 前編」
[BS4K] 2021年06月27日 午前8:00 ~ 午前8:26 (26分)


ウルトラセブン』初の4K化・国内初放送!日本での会議に出席した科学者が次々と暗殺される。それは地球から侵略されたと誤解したペダン星人による仕業だった。


1967年に地上波放送された『ウルトラセブン』を初の4K化・国内初放送!東洋一のマンモス港・神戸を中心に、外国人が相次いで殺害されるという事件が発生。被害者はいずれも、六甲山にある防衛センターで開催される会議に出席するために来日した、地球防衛科学班のチーフたち。事件は自分たちの星に打ち上げられた観測ロケットを侵略と誤解したぺダン星人の仕業によるものであった。


【出演】中山昭二森次晃嗣ひし美ゆり子毒蝮三太夫阿知波信介古谷敏

 
登場 … 宇宙ロボット キングジョー、策略星人 ペダン星人

 関西に入国した外国人が立て続けに三人も殺されるという事件が発生し、フルハシ・ソガ・ダンはキリヤマに捜査を直訴するが、キリヤマは自分たちの任務は地球防衛だと叱りつける。ところが、直後、キリヤマはマナベ参謀に呼び出され、事件の被害者三人はいずれも地球防衛科学班のチーフであることを知らされる。

 三か月前、ワシントン基地はペダン星に観測ロケットを打ち込んだところ、ペダン星に人類と同等かそれ以上の文明を持つ生物の存在が確認された。そして10日前、ペダン星人から観測ロケットを侵略と見なし、復讐する旨の連絡が届いたのだった。地球側は謝罪を送信し続けているが返信は無いと言う。この事態に対処するため、六甲山の防衛センターで防衛会議を開くことになり、関係者たちが身分を隠して入国したものの、ことごとく殺されてしまったのだった。

 防衛センターの警備のためフルハシ・ソガ・ダンが派遣されることになり、さらに既に入国していたワシントン基地の頭脳・ドロシー・アンダーソンを護衛して神戸へ連れていくことになった。ドロシーは謎の男につけ狙われており、相手はおそらくペダン星人と思われた。

 移動中ドロシーは何者かに狙われるものの、無事に六甲までたどり着いた。さらに南極基地からも潜水艦で二人の科学者が日本に来る予定だったが、潜水艦は謎の物体に襲撃され撃沈されてしまう。キリヤマ・アマギ・アンヌも神戸に到着し、キリヤマはスパイが潜水艦の事を外部に漏らしたと考える。

 港を歩いていたドロシーは謎の男に襲撃されるが、ソガとフルハシが男を取り押さえる。男はワシントン基地からやって来た秘密諜報員マービン・ウエップと名乗り、ドロシーはペダン星人の化けた偽物だと主張し、ドロシーから奪ったブローチが通信機になっていることを示す。本物のドロシーは誘拐され、さらにマービンも身分証などを奪われてしまったため、独力でスパイを始末したかったと告白する。偽ドロシーは海に飛び込んで姿を消していた。

 同じころ、六甲山防衛センターに潜水艦を破壊した四つの物体が飛来し、合体すると巨大ロボット(キングジョー)となって建物に向かった。ダンはウルトラセブンに変身するとキングジョーに戦いを挑むが、エメリウム光線アイスラッガーも全く通用せず窮地に陥る。(続く)


脚本:金城哲夫
監督:満田かずほ
特殊技術:高野宏一


感想

 評価は○(そこそこ)

 ウルトラセブン中屈指の強敵にして人気キャラのキングジョーの登場する回。ただし、実際に見てみると、神戸ロケをしている以外はあまりスペシャル感のないエピソードでちょっと拍子抜けでした。


 冒頭からの「謎の外人が神戸港にアクアラング姿で上陸→いきなり船が爆発→男はそのまま車で逃走→男は金髪女性を尾行するが逃げられる→別の外人が狙撃されて死亡」と言う一連のシーンは、ウルトラセブンを見ているのだか、スパイアクションドラマを見ているのだかもうわかりません(笑) そして船が爆発するシーンの意味は最後まで分からない(笑)

 さらに、その後、地球防衛軍の人間が殺人事件の捜査をしましょうとか変なことを言い出したりして、今回のシナリオは前後編にするための気合が空回りしているというか、そんな印象を受けました。スパイアクションノリとかそういうのは無しで、もうちょっとオーソドックスな侵略話にしてくれた方が良かったんですけどね。

 このスパイドラマノリは中盤も続き、港で釣り竿を持ったサングラス男がドロシーをじりじり追い詰めるシーンは、真面目に見て良いのか笑うべきなのかちょっと迷いました(笑)


 とまあ、序盤から中盤までのノリが、いつものウルトラセブンと違い過ぎてちょっと戸惑いました。まあ、終盤、謎の飛行物体が合体して防衛センターに迫る辺りからようやく盛り上がりましたが、ここも、ウルトラ警備隊のみんながポインターで防衛センターに向かったのに、ダン一人だけ港に残ってセブンに変身するシーンの違和感と来たら。何故誰一人、ダンを置いて行くことに疑問を持たなかったのか……


 というような諸々の不満を吹き飛ばすくらいキングジョーはカッコイイ! 「ウワッショ、ウワッショ」という無機質な鳴き声(?)、アイスラッガーエメリウム光線も微動だにせずに弾き飛ばす装甲、セブンが掴みかかってきても無造作に振り払ってしまうスーパーパワー、最高です。ちなみに、「キングジョー」という名前は脚本の「金城哲夫」氏の苗字(キンジョー)をもじってつけられた模様です。へぇー。


 防衛センターのツチダ博士役で土屋嘉男氏が登場していました。特撮でも一般物にもいっぱい出ていた大物でしたね。
 
 
 
キングジョー
超合金魂 GX-37 キングジョー
 
 

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