【ドラマ】感想:NHK番組「六番目の小夜子」(2000年)第4話「謎のメッセージ」

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六番目の小夜子 NHK https://www.nhk.jp/p/ts/YLVZ5L91N8/
放送 NHK総合

【※以下ネタバレ】
 

とある中学校に伝わる「サヨコ」という不思議な言い伝え。3年に1度、先代のサヨコから指名された生徒が、秘密裏にサヨコの約束を実行し、その成果が学園生活の明暗を左右するという伝説だ。サヨコ伝説に取り組む三人の少年少女を主人公に、彼らの友情と成長を描く、ミステリー仕立ての学園ドラマ。

 

第4話 謎のメッセージ

 

あらすじ

授業中のスライドに<二人のサヨコは、災いを起こす>との文字が浮かび、玲(鈴木杏)も沙世子(栗山千明)も驚く。玲は、昔亡くなった沙世子のことが気になるが、手がかりは無い。ある朝掲示板に、偽のサヨコのメッセージが貼られていて、さらに混乱。二人は新しい指令書にある『封印された物語』とはサヨコの台本のことじゃないかと考え、隠してあった棚を確かめるが、なくなっている。すると、佐野美香子(一色紗英)が現れ…。

 
 玲のクラスでスライドを使った授業をしていると、突然スライドに「二人のサヨコは、災いを起こす」という文字が現れ、生徒たちは騒然となる。またクラスに突然三年生の女子生徒が現れ、沙世子が「サヨコ」では無いのかと吊し上げにかかるが、理不尽な言いがかりに義憤にかられた玲は沙世子をかばい、三年生を追い返す。

 部活で玲は雅子に図書館の司書に呼ばれた話を持ち出し、何の用だったのかと尋ねると、借りていた本を返却する用事だったと言われる。玲は行方不明の昭和63年の卒業アルバムを連想し雅子に尋ねようとするが、上手くはぐらかされてしまう。

 直後、玲は廊下で「花瓶を確かめろ」と書かれた紙を見つけ、サヨコの花瓶を収納してある戸棚に駆け付けるが、何故か鍵が別の物に取り換えられており、玲の鍵では開けなくなっていた。そこに以前沙世子の家の庭で出会った男(古尾谷雅人)が現れ、沙世子の父親だと思って話しかけるが、相手からは自分は沙世子とは関係がないと言われ、怖くなった玲は慌てて逃げ出す。


 朝、玲が登校すると、学校にはサヨコを名乗る張り紙があり、「自分を貶めるメッセージに惑わされないでください」と書かれていた。玲は沙世子は関係ないと聞き、誰の仕業なのか困惑する。

 その日の夜、玲は秋から、新しく届いたサヨコへの指令書を見せられるが、それには「サヨコがサヨコを演じるために、封印された物語に従って、赤いスカーフと花瓶を用意せよ」と書かれていた。秋は玲がサヨコを続けるのには反対で、入院した加藤のような被害者が今後も出るかもしれないと脅す。


 玲は加藤の病室に見舞いに行くが、そこで弟とばったり会い、沙世子が玲の弟に頼んで加藤にお見舞いの花を送っていたことを知る。玲は沙世子に会い、沙世子が「サヨコ」になったいきさつを聞く。沙世子は父親の引っ越しで転勤する前、何者からかサヨコの鍵と台本を送られ、新しい街に行くことに希望が出来たのだという。そして「封印された物語」とは、自分に送られた一人芝居の台本のことだと推測する。


 翌日。二人はサヨコの花瓶の戸棚にいくが、戸棚の鍵は壊されており、沙世子が中に入れておいたサヨコの一人芝居の台本は消えていた。

 秋は「唐沢動物探偵事務所」にいる父親(古尾谷雅人)を訪ねる。そしてそこで唐沢が拾った「花瓶を確かめろ」の紙を見つけて血相を変え、また自分があのあたりにいたことを誰にも言うなと念押しする。

 夜。秋・玲・沙世子は今後のサヨコの方針について話し合っていた。そして沙世子は台本を読んでいたので、記憶に頼って台本を復元する方向で話がまとまる。また秋は過去のサヨコのうち、唯一名前が解っている四人目のサヨコ「佐野美香子」にも話を聞くという。沙世子は妨害者や偽のサヨコは意外に近くにいるのでは、と思わせぶりなセリフを吐く。また、自分に届いていた手紙の中に、もう一度学校に赤い花を飾れば、その日の夜に碑のところでサヨコに会える、というメッセージがあったことも明かす。しかし秋は玲と二人になった後、沙世子は使用できないと言い放つ。

 帰宅中に沙世子は玲の弟と共にチンピラ数人に絡まれてしまう。玲は何か呼ばれている気がして飛び出すと、チンピラたちが怪我をして救急車で運ばれていく場面に出くわす。沙世子はどこにも見当たらなかった。

 翌日。玲と沙世子は学校を休んでいた。秋は図書館に行き、昭和63年の卒業アルバムが戻ってきたことを知るが、見知らぬ女性から中身が破り取られていると教えられる。その女性こそ「佐野美香子」だった。

感想

 謎が多すぎて混乱してくるわ!

 前回から出ていた謎の男・古尾谷雅人が、沙世子の父親というのがミスディレクションで、実は秋の父親だったというのは上手いと思いました。そういえば母親と父親に引き取られた弟は何度も出てきますが、父親は顔を出していなかったよね。
 
 

【原作】
恩田陸
六番目の小夜子
【脚本】
宮村優子
【音楽】
coba


【初回放送】
2000年4月8日~6月24日
ETVドラマ愛の詩にて放送


潮田玲 (鈴木杏)
津村沙世子 (栗山千明)
関根秋 (山田孝之)
黒川先生 (村田雄浩)
潮田真弓 (美保純)
潮田俊作 (上杉祥三)
唐沢由紀夫 (勝地涼)
花宮雅子 (松本まりか)
加藤彰彦 (山崎育三郎)

 
六番目の小夜子 (新潮文庫)