【※以下ネタバレ】
とある中学校に伝わる「サヨコ」という不思議な言い伝え。3年に1度、先代のサヨコから指名された生徒が、秘密裏にサヨコの約束を実行し、その成果が学園生活の明暗を左右するという伝説だ。サヨコ伝説に取り組む三人の少年少女を主人公に、彼らの友情と成長を描く、ミステリー仕立ての学園ドラマ。
第6話 七夕の秘密
あらすじ
六番目の小夜子の二つ目の約束「文化祭で『サヨコ』という芝居を演じる」ために必要な花瓶が割られる。玲(鈴木杏)はサヨコを否定する美香子(一色紗英)の仕業を疑うが、美香子は違うと言う。玲のクラスは「サヨコ」上演を実行委員会に申し込み、サヨコが現れるかもしれない七夕を待つことに。沙世子(栗山千明)が久しぶりに登校して、あらためて玲とサヨコを待つ。七夕の夜、何かに誘われるように屋上へ上がった玲は…。
朝、玲が登校すると下駄箱に「ゲームは終わった」と書かれた紙が入っていた。玲は戸棚を調べ、サヨコの花瓶が割られていることを発見する。玲は佐野美香子が犯人だと思い非難するが、美香子は犯行を否定する。また2-Aの教室では、黒板に「四番目のサヨコが扉を閉ざす」と書かれ、生徒の机には「北校舎にその証がある」と記した紙が置かれていた。
秋は美香子が学校に赤い花を飾った犯人だと指摘すると、美香子はサヨコがいない事を証明するためにやったと認める。また生徒たちに追及され、自分がこの学校の生徒だった時、四番目のサヨコだったことを明かす。しかし美香子はサヨコというゲームに興味が無く、自らその事を公表してサヨコを降り、鍵を校庭に埋めたと説明する。
生徒たちは美香子に、その年に学校の生徒たちに災いが降りかかったという話をぶつけるが、美香子は全て現実的なレベルの出来事でしか無かったことを話す。しかし美香子自身はサヨコを降りたことで、周囲の生徒にあらゆる災いを自分のせいにされ、半年間休学せざるを得なかったことも打ち明ける。
秋はこれをいいチャンスと見て、もうこのクラスではサヨコ伝説について話題にするのは止めようと提案するが、雅子は猛反発する。そして卒業生の兄から聞いた話として、『文化祭の演目でサヨコの芝居が上演されると決まれば、7月7日夜7時に本物のサヨコが現れる』という言い伝えを持ち出し、サヨコがいるかどうか白黒つけようと言い出す。玲は7月7日にサヨコと会えないなら、もう六番目のサヨコを諦めると決める。
翌日。久しぶりに沙世子が登校してきた。7月7日夜は、黒川先生が監督する「天体観測」という名目で、生徒四人、玲・沙世子・雅子・秋が残ることになった。沙世子は校庭の慰霊碑の側を掘り返していると、サヨコの鍵を見つける。玲と沙世子は美香子にこれは彼女が埋めた者ではないかと尋ねると、美香子はそれを認める。玲と沙世子はサヨコの鍵が予想以上にたくさん存在することに気が付き、妨害者や謎のサヨコ以外に、このサヨコというシステムを維持している何者かがいる事を確信する。
2-Aは文化祭の出し物で、歌声喫茶とサヨコの芝居を申請するが、既にサヨコの芝居は何者かが先に申請していた。
7月7日夜。玲・沙世子・雅子・秋と黒川先生は慰霊碑の側で待つが誰も現れない。玲は突然何かを感じて校舎の屋上に向かい、そこで幻の美香子と出会う。しかしその日サヨコが現れることはなかった。
玲と沙世子は、花瓶も台本も無く、「赤いスカーフ」の意味も解らないため、サヨコを続けることを断念し、戸棚に二人の鍵を返す。ところが戸棚の中から音が聞こえたため、再度開けたところ、赤いスカーフと紙が入っており、紙には「六番目のサヨコへ こころからの祝福を」と書かれていた。玲と沙世子はサヨコが続けられると喜ぶ。