【※以下ネタバレ】
とある中学校に伝わる「サヨコ」という不思議な言い伝え。3年に1度、先代のサヨコから指名された生徒が、秘密裏にサヨコの約束を実行し、その成果が学園生活の明暗を左右するという伝説だ。サヨコ伝説に取り組む三人の少年少女を主人公に、彼らの友情と成長を描く、ミステリー仕立ての学園ドラマ。
第8話 恐怖の文化祭(前)
あらすじ
秋(山田孝之)は、玲(鈴木杏)が心配なのでサヨコを妨害した、と告白するが、そのすべてが自分の仕業ではない、と言う。文化祭初日のサヨコの芝居の上演日、体育館に全校生徒と黒川先生(村田雄浩)らがそろい、なぜか沙世子(栗山千明)の祖母・ゆりえ(冨士眞奈美)も。そして実行委員会から芝居は一人一人が短いセリフを続けてしゃべる「よびかけ」という形式だと発表され、玲が自分のセリフの紙を見ると、そこには…。
玲は秋に何故サヨコを妨害したのか問い詰めるが、秋は玲のことを心配してのことだと答える。秋は玲が交通事故で亡くなった二番目のサヨコのような事になることを恐れ、サヨコを続けられないように色々と妨害を行ったのだと言うが、同時に「もう一人のサヨコ」は自分ではないとも言う。
やがて文化祭が始まり、特別企画として全校生徒約400人が体育館に集められ、全員参加の劇「六番目の小夜子」が開始されることになった。初日は外部の人間は入れない事になっていたが、何故かやってきたゆりえは強引に体育館にとどまってしまう。
生徒たちは全員番号付きの封筒を配布され、その中にはそれぞれ一言ずつの台詞が書かれた紙が入っており、それを全員が繋がって読み上げていくことで一つの物語が作られる、という形式の劇だった。ところが玲と沙世子は封筒の中身を見て、自分たちが書いた台本には載っていない台詞が書かれていることに驚愕する。しかし、その事を指摘すれば自分たちがサヨコだと明かすことになってしまうため、そのまま事態を見守るしか無かった。
一方、文化祭実行委員たちもやはり台本のすり替えに気が付くが、秋はそのことを明かして劇を中止すれば、生徒たちがパニックに陥って何が起こるかわからないと指摘し、実行委員長はこのまま劇を始めざるを得なくなる。
劇の内容は、何者かが閉鎖的な学校というシステムに対して抗議するため、代弁者として三年毎に生徒の誰かを「サヨコ」に指名することにした、という物で、歴代のサヨコについてそれぞれ評価を述べていくという内容だった。異様な雰囲気に教師の一人は劇を中止させようとするが、黒川先生は文化祭は生徒が主役だと必死に押しとどめる。
やがて生徒たちに気分を悪くするものが続出し、体育館の外に出そうとするが、何故か扉が開かないようになってしまっていた。そして混乱が頂点に達するなか、突然扉が開き何者かが姿を現した。