ウルトラセブン 4Kリマスター版 NHK https://www4.nhk.or.jp/P6565/
放送 NHK BSプレミアム。
【※以下ネタバレ】
1967年10月1日に放送が開始された「ウルトラセブン」。当時のフィルムをデジタルスキャンし、4K・HDRでよみがえらせた4Kリマスター版を、NHKが初めて放送する。
第25話 零下140度の対決
あらすじ
ウルトラセブン 4Kリマスター版(25)「零下140度の対決」
[BS4K] 2021年09月12日 午前8:00 ~ 午前8:27 (27分)
地球防衛軍基地が異常寒波に襲われる。それは地球を第3氷河時代に陥れようとするポール星人の仕組んだことだった。極寒が弱点のダンは絶体絶命の危機に陥る!
1967年に地上波放送された『ウルトラセブン』を初の4K化・国内初放送!地球防衛軍極東基地周辺を異常寒波が襲い、基地機能が完全に麻ひしてしまった。足止めを食らったパトロール中のダンは、人間以上に寒さに弱いため体力を消耗してしまう。地球を第3氷河時代に陥れようとするポール星人は、目障りな地球防衛軍とウルトラセブンに先制攻撃を仕掛けてきたのだ。絶体絶命の危機!
登場 … ミニ宇宙人 ポール星人、凍結怪獣 ガンダー、カプセル怪獣 ミクラス
地球防衛軍極東基地の周辺が突然異常な寒波に襲われ、外気温がマイナス100度以下まで下がるという事態となった。ダンはポインターでバトロールに出ていたが、車が寒さで動かなくなり、身一つで基地を目指す羽目になってしまう。ダン/ウルトラセブンは実は地球人以上に寒さに弱いという弱点があった。
一方、基地では突然地下の動力ケーブルが破損し、基地は動力を失ってたちまち酷寒状態となる。地下動力室は外部から大穴があけられており、穴の奥には怪獣ガ潜んでいて寒波を吹き込んできた。怪獣の妨害の前に動力の復旧作業は全く行えなえない状態で、隊員たちは酷寒に苦しめられる。
ダンは寒さに朦朧となりながら基地を目指していたが、「ポール星人」がダンに呼び掛けてきて、この寒波は彼らの仕業だと判明する。ダンは変身しようとするがウルトラアイをどこかに落としてしまったことに気が付き、慌てて来た道を戻り始める。
地中に潜んでいた怪獣ガンダーはダンにとどめをさすため地上に現れるが、ダンはカプセル怪獣ミクラスを出して応戦する。そして必死に雪の中を探し回り、ようやくウルトラアイを見つけるとセブンに変身する。しかしエネルギーが底をついていたため、太陽に向けて飛び立つ。
基地では怪獣がいなくなったことを知り、必死に動力の復旧作業を続けていたが、寒さに次々と隊員たちが倒れ、もはや修理できる人員がいなくなってしまう。ヤマオカ長官は苦渋の決断で基地の放棄を命じるが、フルハシが一人で作業を進め、動力の復旧に成功した。
ウルトラ警備隊が出動してガンダーに攻撃をかける一方、エネルギーを補給したセブンは地球に戻り、ガンダーを鎧袖一触で倒した。ポール星人は負けを認めるものの、セブンが寒さに弱いことを確認しただけでも満足だと言い残して姿を消した。こうしてポール星人の氷河期再来の陰謀は阻止されたのだった。
脚本:金城哲夫
監督:満田かずほ
特殊技術:高野宏一
感想
評価は○(まっとうな侵略物)
久々の本格的な宇宙人侵略エピソードで、しかも地球防衛軍の基地が直接攻撃されて危機に陥る、というヒーロー物好きには堪えられない展開の回でした。
動力を奪われ超兵器が使えないまま寒さでバタバタ倒れていく隊員たち、長官の「基地を見捨てることは、地球を見捨てることと同じだ。我々は地球を守る義務がある。退却はできん!」という責任感溢れる言葉、そして終盤の「地球防衛軍の隊員も一個の人間。人間の命は何より大切だ。退却しよう」という苦渋の決断、など、ハードなドラマが展開して見ごたえたっぷりでした。
さて、今回唐突にウルトラセブン/ダンは普通の人間以上に寒さに弱かった、という弱点が披露されますが、気温マイナス100度以下という状態で防寒具も無しでずんずん歩いているダンは、地球人よりはるかに寒さに強いとしか思えないんですけど……、それにセブンは宇宙を飛行して移動しているなら、超高温とか超低温とかの環境に始終晒されている様な気がするし…… やや取ってつけたような弱点です。
ポール星人は太陽をバックにシルエットだけしか見せない謎の宇宙人というイメージでしたが、4K版の映像ですと結構細部が解るので驚きました。そしてじっくり見ると唇が大きな結構間の抜けた顔をしていることが解ります。なるほど、シルエットでしか登場したくない理由はこれだったのか……
怪獣ガンダーは地球防衛軍の基地の地下に穴をあけて、中に冷気ガス(他称:冷凍光線)を送り込んだことで有名ですが、ミクラスとは結構いい勝負をしていたのですが、太陽エネルギーを吸収して元気いっぱいになったセブンの前には、アイスラッガーで瞬殺されてしまいました。まあ、過去二度の氷河期もガンダーの仕業だった模様なので、冷凍能力に特化した、戦闘にはあまり力を割いていないタイプの怪獣だったのかもしれません。
ちなみに、基地の中でぶっ倒れてアンヌに助け起こされて「眠ったら死ぬ」と叱咤されていた隊員がいましたが、この人、今回のシナリオを書いた金城哲夫氏だそうです。結構出たがりです。
ミニ宇宙人 ポール星人
凍結怪獣 ガンダー
カプセル怪獣 ミクラス
他の回の内容・感想は以下のリンクからどうぞ
perry-r.hatenablog.com
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