【オカルト】感想:オカルト系番組「幻解!超常ファイル ダークサイド・ミステリー スペシャル」『最新超常映像2021』(2021年12月30日(木)放送)

幻解!超常ファイル ダークサイド・ミステリー スペシャル(NHKオンデマンド)

ダークサイドミステリー http://www4.nhk.or.jp/darkside/
放送 NHK BSプレミアム

【※以下ネタバレ】
 
※過去の放送の内容・感想は以下のページでどうぞ
d.hatena.ne.jp
 
 

『最新超常映像2021』 (2021年12月30日(木)放送)

 

内容

幻解!超常ファイル スペシャル「最新超常映像2021」
[BSプレミアム] 2021年12月30日 午後9:30 ~ 午後11:00 (90分)


驚きのふしぎ映像を徹底解明!▽UFO対軍隊映像が流出?ネッシーの全身像?走るビッグフット?路上に子どもの幽霊?東北衝撃!白気球の正体?NHK秘蔵心霊実験!怪光


驚きと衝撃の超常現象をすっきり解明してよいお年を!年末人気番組が今年も登場▽UFO対軍隊!世界各地で映像流出?▽大分農村に巨大UFO?▽ネッシーの全身ドローンがとらえた?▽走るビッグフット?▽政府公認の怪物?▽南極の山に巨大生物?▽2年連続!東北の白気球の正体?▽NHK秘蔵!スタジオでリアル心霊実験?▽路上に発光子ども幽霊?▽呪われた封筒が動く?▽天国への階段出現?▽世界滅亡?怪しく光る空


【ナビゲーター】栗山千明,【語り】中田譲治,【司会】青井実

 
【UFO編】

●UFO vs.アメリカ軍 アフガニスタン宇宙戦争勃発

 アフガニスタンに展開するアメリカ軍がUFOと戦っている映像が発見された。密かに宇宙戦争が行われているのか!?


 その一。2011年5月 アフガニスタンカンダハール。雪原の上に黒い球体が三個浮かんでおり、何かをまき散らしている。やがて球体にミサイルが命中するものの、球体は全くダメージを受けずに飛行を続けている。これは異星人のUFOとの戦いの映像なのか!?

<真相>
 明らかに赤外線カメラで撮影した映像で、赤外線撮影した映像は熱いものほど光が強いため、人間が見やすくするため白黒を反転させている。そのため白黒を戻してみると、雪原の映像ではなく夜中に撮影したもので、球体も黒いのではなく光り輝いていることが解る。これは米軍が照明弾三個に対してミサイルを発射する演習の映像と思われる。



 その二。2014年3月 アフガニスタン・アサダバード。空中に浮かぶUFOが点滅すると、地上で大爆発が発生している。これまた異星人のUFOとの戦いの映像なのか!?

<真相>
 ネットで元ネタ映像が見つかるが、そちらにはUFOは写っていない。元映像の左右を反転させ、CGでUFOを追加したフェイク映像。



●政府が差し止めた映像が動画サイトに流出した!?

 2021年6月30日にネットにアップロードされた映像。海上を航行する船の上から撮影されたもので、その上を戦闘機やUFOが飛びまわり、やがてヘリコプターが近づいてきて船に停船を命じる。そこで映像は切れている。

<真相>
 実は既に2009年10月に同じ映像がアップロードされている。アップロードした人に確認すると、「広告のため作ったフェイク映像で、船の乗員はプロの役者、UFOや戦闘機は合成」とのこと。既にこの映像がフェイクであることは公表されているが、何年たっても、何度でもタイトルを変えて「本物のUFO映像」としてアップロードされている。



インドネシア騒然! UFO不時着の瞬間!?

 2021年5月19日 インドネシア・バノンガンビーチで撮影された映像。柱のような何かが海に墜落する様が撮影されている。これは現地で大騒ぎとなり、警察や海軍が出動することになったが、何も見つからなかった。

<真相>
 海に着水するときの様子から、あまり重い物では無いと解る。墜落する物体の上部に陽炎のような物が見えるので、熱気球が墜落するシーンと思われる。



●大分の農村に音もなく忍び寄る巨大UFO!

 2020年秋 大分県竹田市。農家の人が稲刈りの様子を写した動画の中に、空に浮かぶ細長い葉巻型UFOが写り込んでいる。

<真相>
 ご本人に調べていただくと「電線の途中についているカバー」がUFOに見えていただけと判明。正体は「筒形つるガード」という、つるが電線に巻き付かない様にする物で、それが風で移動して現在の場所に来た模様。



【未確認生物編】

●ドローンカメラがネッシーの全身を捉えた!?

 ネス湖をボートで横断していた人が、ドローンで上空から湖を撮影したところ、なんと水中にネッシーの姿を捉えていた!! 明らかに首長竜/プレシオサウルスが写っている!

<真相>
 ネス湖は泥炭で水が濁っているので、この映像のようにきれいに水中の生き物が写ることはあり得ない。またこの映像に映っているものと形がそっくりな「プレシオサウルスのおもちゃ」が見つかった。フェイク画像で間違いない模様。



●政府公認! オーストラリアの衝撃ネッシー動画!

 オーストラリアで地元のツアー会社がマレー川でネッシーを撮影! オーストラリア政府も「我が国にもネッシーがいる」と映像にお墨付きを出した! その映像では水上を首長竜の首のような物がスーッと移動している様が写っている。

<真相>
 謎の物体はそのまま陸地に上陸し……、その正体は首の長い鳥「エミュー」でした~。



●2018年アメリカ 警察官危うし!? 巨大グモ襲撃!!

 2018年 アメリカ・テキサス州フルシアーの警察がSNSにアップした画像。警官が路上で車を止めてドライバーと話しているその後ろから、体長一メートルはありそうな巨大なクモがこっそり忍び寄っている! ドライバーが警官を殺すために呼び寄せた暗殺クモか!?

<真相>
 クモをよく見ると影が無い。この映像はパトカーのドライブレコーダーで撮影されたもので、クモがレコーダーのレンズのすぐ前、フロントガラスをはいまわっていたのが、あたかも巨大クモが人を襲うシーンに見えただけでした。



●南極に古代怪獣!? あたなも見ることができる謎の骨

 2021年1月25日。とある人物がネットの地図サイトで南極を調べていると奇怪な骨を発見。サイズは約5メートル。南極に住むゾウアザラシの骨に見えるが、発見された場所は海岸から70Kmも離れており、アザラシがいるはずもない。未知生物の死体が氷の下から見つかったのか?!

<真相>
 骨はおそらくゾウアザラシ。発見された場所は夏には氷が溶けて川になる場所と思われ、ゾウアザラシが川をさかのぼって来た模様。もしかすると、ハーレムについての争いに負けた雄が方向を誤って川をさかのぼってしまい、ここで孤独死したのでは……



●超常ファイル vs. BIGFOOT 2021

 「パターソン・ギムリン・フイルム」とは1967年に撮影されたとされるビッグフットの伝説的映像で、未だに本物か偽物か決着がついていない。それから54年。誰もが小型カメラを持ち歩く時代、ビッグフット映像は世の中にあふれかえっている。しかしこの番組が謎を解明するには困難な壁が存在していた!


・ネット騒然! 車を追いかけるビッグフット

 2021年6月。走行中の車内から外を撮影していると、車と並走する謎の影がほんの一瞬だけ映る。撮影場所などの情報は不明。


・毛並みまではっきり!! 森をさまようビッグフット

 2020年2月。オハイオ州ソルトフォーク州立公園。森の中を二本足で歩く何かが叫び声をあげてから立ち去って行った。

 しかしこれらの動画を専門家に見せて意見を聞くと「撮影場所・時間などの情報が不明なので調査のしようが無い。見る分には楽しいが科学的には全く役に立たない」とのこと。

 しかし、今年(2021年)には有力なビッグフット映像が二つも撮影されていた。一つは2021年7月ミシガン州キャス川で撮影された川を渡るビッグフット。もう一つは8月にアイダホ州で撮影された筋肉質のビッグフット。しかしどちらもテレビでの映像使用許可が出なかったうえ、筋肉質ビッグフットはネットから削除されてしまった。ちなみに川を渡るビッグフットは「ギリースーツ(迷彩服)を着て銃を持った男」との指摘がある。

 ロクに映っていないビッグフットは検証しようがなく、はっきり映ったビッグフットはテレビ放送不可。ということで「パターソン・ギムリン・フイルム」の凄さが引き立つばかり。番組スタッフとビッグフット映像との戦いは続く……



【謎の気球編】

●2年連続東北に出現! 白い未確認飛行物体を徹底検証!

 2020年6月17日。東北の空に白い気球が発見され、その正体を巡って警察が出動する大騒ぎとなり、そしてすぐに忘れ去られた……、そして2021年9月3日。またしても東北の空に昨年とそっくりの白い気球が出現したのである。未確認の飛行物体、即ちUFOである。

 何故この気球がUFOになったのか? 理由は三つ。

(1)最有力の候補が当てはまらなかった

 当初この気球は気象庁が毎日飛ばしているラジオゾンデだろうと思われた。ところが気象庁は完全否定し、最有力の候補が消えてしまった。


(2)国土交通省への届け出がない

 空の安全のため、物を空に飛ばす場合は事前に国土交通省に申請する必要がある。ところがこの物体は申請が出ていなかった。


(3)電波を発していない

 もしこの物体が兵器などなら、電波を送受信しているはず。ところがそのような物は全く確認できなかった。

 近年欧米では子供向けの科学イベントでは、「ピコ機」という機械を小型の気球につけて飛ばすことが大人気で、その際に大きな気球を一緒に飛ばしている。そういったものが高度12Km以上のジェット気流に載ると、地球を周回するようなこともおきる。しかし調査してみると、該当する気球を飛ばしているイベントは無かった。ということで、未だに気球の正体は謎である。



【その他怪奇映像編1】

●オーストラリア 夜の高速道路に発光する子どもの幽霊現る

 2021年4月18日 オーストラリア・サウスウェールズ州。夜の高速道路を運転していたドライバーが、道路上に青白く光る子供のような姿を発見。警察に通報したものの、警察は何も発見できなかった。子供の幽霊か?

<真相>
 ドライブレコーダーの映像を見ると、何かが青白く光っているが、これは性能の低いドラレコのカメラのような物で撮影すると色が飛んでしまう「飽和」という現象で起きている。それを踏まえたうえでよく見ると、どうやら野生のカンガルーかワラビーが映っている模様。これらの動物は夜行性で、また怯えると体が動かなくなる「すくみ現象」に襲われるため、オーストラリアでは年一万件も交通事故が起きている。今回は何も見つからなかったので、事故は起きなかった模様。



●インド大騒動 頭部がない幽霊出現!

 2021年9月。インドのパフールという町で深夜一時過ぎに、車に乗っていた男性たちが車外を動画で撮影していると、民族衣装を着た女性とそばを歩く子供に遭遇。ところがこの二人とも頭が無かった!

<真相>
 後日、インド警察がこの映像を撮影した男たち三人を逮捕していた。男たちは人の頭が上手く頭が写らない様にしたインチキ画像で人々を不安に陥れてから「黒魔術でおはらいをしてやる」と持ち掛ける幽霊詐欺を企んでいた模様。



●白昼の玄関前! 怪奇! 勝手に動き回る封筒

 2020年7月 アメリカ・ミズーリ州。ある人物がネットにアップした動画では、玄関前に置かれている封筒が勝手にウロウロと動き回っている。ポルターガイストか!?

<真相>
 動画のタイトルにも「アリが封筒を盗もうとしている」と書かれている通り、封筒の下に虫がいる可能性が高い。甲虫のオサムシなどが潜んでいたのかもしれない。



NHKアーカイブ編】

 NHKの映像アーカイブには、ニュース870万項目、番組100万本が残されている。そのなかの秘蔵映像から二つ紹介。


NHKが心霊現象を撮影!? 呪われた封印映像 スタジオ交霊会

 1958年(昭和33年)3月21日。NHK東京放送会館で、霊媒キース・ミルトン・ラインハートを招いての交霊会が行われ、日本の心霊研究家が見守る中、NHKは最新機器を用いてその様子を撮影していた。

 ラインハートは、口をふさがれ椅子に縛り付けられた状態で幕の向こうに座ると、やがて幕の向こうからスーザンと名乗る女性の声が聞こえ、また幕の間から手が覗いた。全て、19世紀に行われた交霊会と同じノリだった。現代の感覚からするとただの奇術にしか見えないが、19世紀、まだ照明が暗かった時代には十分リアリティがあったのだろうと思われる。ちなみにこの映像は結局使用されず封印されたままとなっていた。



●貴重映像 日本初期のミステリーサークル

 1979年(昭和54年)7月3日。茨木県旧豊里町(現つくば市)の田んぼにミステリーサークルが出現! 直径4メートルの穴が空いており、近隣住民がUFOを目撃していた。

 後日。UFO研究家の高梨純一氏が「バイクに乗った若者二人のいたずらだった」と報告している。バイクに乗って田んぼに入り込み、ぐるっと円を書いて出ていったものだったらしい。



【その他怪奇映像編2】

●謎の光! 天国への階段現る!

 2021年9月7日。中国遼寧省瀋陽(しんよう)市。6時45分、町の真ん中に光の柱が現れ、しかもその柱には段のような物が見えた。天国へ上る階段か!?

<真相>
 光の柱が現れた場所には高層ビルが建っていた。この時間帯は霧が立ち込めており、ビルの殆どが霧で隠れていたが、ある一面だけが太陽光で光り輝いた結果、光の柱が立ったように見えた模様。



●「世界の終末!?」 夜空を染めるド派手な怪光!

 各地で夜空を怪光が染めるという怪現象が目撃されている。これは世界の終末の前触れなのか!?


(1)2020年5月 アメリカ・ニューヨーク州・ナイアガラ郡
 夜空がピンク色に染まった!

<真相>
 近くにあるビニールハウスで野菜を育てており、育成をよくするため、夜中にピンク色のLEDを点灯しており、それが見えた。


(2)2018年12月 アメリカ・ニューヨーク州クイーンズ区
 夜空が真っ青に光った!

<真相>
 発電所の事故による放電現象。


(3)2021年9月 メキシコ・アカプルコ
 夜空が青やピンクに光った!

<真相>
 9月7日にマグニュード7の大地震が発生しており、その際の「地震発光現象」と思われる。岩が地震で電気を帯び、放電することが過去にも報告されている。


感想

 超常映像90分スペシャル。もうここ数年はスピンオフの歴史番組「ダークサイドミステリー」の方に注力していて、本元である「幻解!超常ファイル」の方は年一番組になり果てていますが、まあオカルト映像尽くしという事でそれなりには楽しめました。
 
 

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番組概要

http://www4.nhk.or.jp/darkside/26/
UFO、ネッシー、雪男、予言&占い、心霊現象、超古代文明、妖怪、吸血鬼、魔女…。闇の魅力がもつ妖しげな幻に対して、「今、何がどこまでわかっているのか?」を徹底検証!そこから浮かぶのは、自然の神秘、私たちの脳や心の不思議なメカニズム、社会のからくり、昔の人の驚くべき技術と想像力…。ダークサイドの向こうの“本物の不思議”をワクワクしながら楽しんでいただく、NHKならではの超常現象ガチンコ検証番組!


出演者 栗山千明 (くりやまちあき)

テーマ曲: 志方あきこ
オープニング曲“Arcadiaアルカディア)”
エンディング曲“Leyre(レイレ)”
アルバム名/ “Turaida(トゥライダ)”

語り: 中田譲治(声優、俳優、ナレーター)
代表作 『巌窟王』(モンテ・クリスト伯爵)、『ケロロ軍曹』(ギロロ伍長)、『HELLSING』(アーカード)、『Fate/Zero』(言峰綺礼)、『劇場版 空の境界』(荒耶宗蓮)など

 
 
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