【映画】感想:映画「パリは燃えているか」(1966年:フランス/アメリカ)

パリは燃えているか [レンタル落ち]

NHK BSシネマ http://www.nhk.or.jp/bscinema/
放送 NHK BSプレミアム。2022年10月13日(木)

【※以下ネタバレ】
 

第2次大戦末期、ドイツ占領下のパリが解放されるまでを、アラン・ドロンをはじめ国際的なオールスターキャストで描く戦争スペクタクル大作。監督はルネ・クレマン


ジャン・ポール・ベルモンドアラン・ドロンイヴ・モンタンカーク・ダグラスオーソン・ウェルズ、国際的オールスターキャストとスタッフが結集した戦争スペクタクル大作。第2次大戦末期、ヒトラー率いるドイツ占領下にあったフランスの首都パリを、ノルマンディーに上陸し、進攻する連合軍とレジスタンスが解放するまでを、実写映像なども交えてドキュメンタリータッチで描く。監督はフランスの巨匠ルネ・クレマン

 

あらすじ

 1944年8月。連合国軍がノルマンディーに上陸したあと、アドルフ・ヒトラーは、信頼するコルティッツ中将を大将に昇進させたうえで、パリ防衛の司令官に任命する。ヒトラーは、もしパリが守り切れない場合は、全てを焼きはらう様にとコルティッツに厳命し、コルティッツはエッフェル塔ノートルダム寺院などを破壊するための爆薬の設置を指示する。

 パリではレジスタンスが連合国軍のフランス上陸に興奮していたが、すぐに蜂起すべきと考えるものと、連合国軍のバリ到着を待つというものの、二つの勢力に分かれて対立していた。やがで蜂起派は行動に移り、警視庁を占拠するという成果を上げるものの、すぐさまドイツ軍の反撃を受けて窮地に追い込まれる。

 スウェーデン総領事ノルドリングは、ドイツ軍とレジスタンスの仲介に乗り出し、両者の停戦を実現させる。しかしレジスタンスたちは、再度の蜂起に走り、パリ各地で騒乱が発生した。

 当初連合国軍はパリを迂回し、まずライン川に向かって進軍する予定だったが、パリからやって来たレジスタンスの要請を受け、パリ進軍へと方針転換する。そしてパリにアメリカ軍・自由フランス軍が到着し、パリを守るドイツ軍との戦闘に突入する。コルティッツはパリを破壊することの無意味さを認識しており、ヒトラーの命令に逆らい、破壊を行わないまま降伏する。こうしてパリは4年間のドイツの支配から解放された。

感想

 評価は○(まあまあ)。
 
 1944年のパリ解放をテーマにした戦争映画で、監督は「太陽が一杯」とかのルネ・クレマン、音楽は「アラビアのロレンス」とかのモーリス・ジャール、と、テーマはフランス、スタッフもフランス、とフランスのご当地映画という雰囲気。でも劇中ではフランス人もドイツ人も英語喋っていたけど(笑)

 1966年の映画なのに白黒映画です(ラストに流れる現在のパリの空撮映像のみカラー)。モノホンの記録映像も利用するために、あえてそうしたのかな。

 上映時間が2時間54分の超長尺なので、2時間が過ぎたころに休憩が数分入ります。これ「80日間世界一周」で見たパターンですね。60年代の大らかノリ。

 内容は、特定の主人公はいない群像劇で、まず2時間かけてレジスタンスたちがパリで蜂起するまでを延々描き、残りの一時間は連合国軍がパリに突入して解放するまで、と、ボリュームはたっぷりですが、さすがに三時間はちょっとしんどかったです。「時間が経つのも忘れて見入った」とはとても言えなかった…… まあ、それなりに面白かったことは認めますが、「それなり」でしたね。


おまけ

 オールスター映画扱いですが、ジャン・ポール・ベルモンドとかイブ・モンタンとかはフランス映画に馴染みが無いのでまるで気が付かず、

レジスタンスの一人 … アラン・ドロン
・パットン将軍 … カーク・ダグラス
・コルティッツ将軍 … ゲルト・フレーベ(※「007 ゴールドフィンガー」の悪党ゴールドフィンガー役)
アメリカ軍兵士 … アンソニー・パーキンス

が解ったくらいでした。

 あとスウェーデン総領事役はオーソン・ウェルズだったのですが、例の特徴的な髭が無いのでまるで気が付かなかったよ……
 
 

シネマ「パリは燃えているか」<字幕スーパー><レターボックスサイズ>
[BSプレミアム] 2022年10月13日 午後1:00 ~ 午後3:54 (174分)


【製作】
ポール・グレッツ
【監督】
ルネ・クレマン
【原作】
ラリー・コリンズドミニク・ラピエール
【脚本】
ゴア・ヴィダルフランシス・フォード・コッポラ
【撮影】
マルセル・グリニョン
【音楽】
モーリス・ジャール
【出演】
ジャン・ポール・ベルモンドシャルル・ボワイエアラン・ドロンイヴ・モンタンカーク・ダグラスグレン・フォード、ゲルト・フレーベ、アンソニー・パーキンス、ピエール・バネック、ジャン・ピエール・カッセルオーソン・ウェルズ ほか


製作国:
フランス/アメリ
製作年:
1966
原題:
IS PARIS BURNING?
備考:
英語(※一部ドイツ語)/字幕スーパー/白黒(※一部カラー)/レターボックス・サイズ

 

2022年視聴映画のあらすじ・感想の一覧は以下のページでどうぞ

perry-r.hatenablog.com
 
 
 
パリは燃えているか?〔新版〕(上) (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)
パリは燃えているか?〔新版〕(下) (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)