【映画】感想:映画「シャークストーム」(2021年:アメリカ)

シャークストーム [DVD]

シン・ゴールデンサメ劇場 https://www.twellv.co.jp/program/drama/shin-golden-jaws/
放送 BS12。2023年5月1日(月)

【※以下ネタバレ】
 

突然の嵐、海水とともに侵入してきたのは恐怖の人食いザメだった!『シャークネード』のアサイラムがおくる、超スリリングなサバイバル・サメムービー。


カリフォルニアの美しい海岸地帯。ビーチハウスをレンタルし、バカンスにやって来たレイシーたちサムソン一家。その夜、猛烈な嵐が西海岸に襲来。凄まじい高波によってビーチハウスは破壊され、レイシーたちはその中に閉じ込められてしまう。そして、押し寄せる海水と共に、人喰いザメが家の中に侵入してきた!必死でサメと戦うが、水位はどんどん上昇し、レイシーたちは2階から屋根裏へと追いつめられてゆく。絶体絶命の危機を、彼らは切り抜けられるのか?

 

あらすじ

 冒頭。ビーチハウスの管理人が、検査に来た役人に仕事の手抜きぶりを厳しく指摘される。しかし管理人は予約を入れたお客から電話がかかって来ると、ひたすら調子のいい感じで対応する。しかし波にさらわれた荷物を取りに海に入ったところ、突然現れたサメに襲われて死んでしまう。


 サムソン一家(主婦レイシー、娘シャーロット、弟タッカー、レイシーの父)は、今年も海辺のビーチハウスを一か月借り切ってバカンスにやって来た(主のタッドは仕事で遅れて後から来る予定)。レイシーは、到着早々ハウスの地下室で水道から水漏れをしているのを見つけ、管理人にクレームの電話を入れようとするが連絡がつかず、仕方なく直接修理業者に頼み込んできてもらうことにした。

 ところが快晴だった天気は突然悪化して強風が吹き始め、さらに無謀にも荒れた海で泳いでいたタッカーと恋人ベッキーはサメに襲われ、ベッキーは足を噛まれ大出血に陥る。そこに修理業者がやって来て地下で作業を始める一方、レイシーたちは慌ててベッキーを病院に連れて行こうとするが、強風で電柱が倒れて車を押しつぶして動きが取れなくなってしまう。

 さらに悪天候のせいで海水が地下室に流れ込み、修理業者は侵入してきたサメに襲われて食われてしまう。しかも荒天のせいで水位がどんどん上昇し、地下室から水があふれて一階も水浸しになってしまった。レイシー父は家族を逃がすためサメと戦い食われて死んでしまう。レイシーたちは二階に上るものの、さらに海水が押し寄せてきた。

 そのころ一家の主のタッドは、ベッキー父と共にサーフボードに乗ってビーチハウスに接近するが、ベッキー父はサメに食われて死に、タッドだけがようやくハウスにたどり着く。ハウスはさらに浸水して屋根の上に逃げ出すしかなくなる。

 やがてゴムボートに乗ってレスキュー隊員たちが捜索に来るが、大波でボートは転覆し、レスキュー隊員二人もサメに食われて死んでしまった。タッカーは命がけでボートまで泳いでいき、家族をボートに載せて脱出しようとする。

 そこにサメが現れ家まで突っ込んでくるが、タッドは一人屋根の上でサメを迎え撃ち、アンテナを口に突っ込みスイッチを入れると電気が流れてサメは感電死した。終わり。


感想

 評価は△(最初は良いと思ったんだけど……)


 人食いザメの恐怖と悪天候による災害パニックをミックスしたお得な(?)映画。最初の30分くらいは良いと思ったんだけどなぁ……


 冒頭、いい加減な管理人によるハウスの手抜き仕事で地下室では水漏れが発生、しかしその張本人の管理人はサメに襲われてさっさと退場してしまい、そのあと何も事情を知らない主人公たちがのんきにハウスに到着し……、という滑り出しはパニック物の王道という感じで、この辺りは普通にハラハラさせられ、これは拾い物かもしれないと感じたのですが、ただの勘違いでした(笑)


 本作ではサメはごくごく普通の「襲われたら怖い生物」(変な設定は無し)として扱われており、珍妙な演出は無いので呆れるようなバカシーンも無く、それはそれで良かったのですが……


 悪天候でハウスの地下室に海水が流れ込み、そこにサメが入って来るというところまではともかく、そのあと地下室からどんどん海水が上昇してきて、ついには屋根の上まで逃げ出すしかなくなる、という展開はおかしくない? 

 河川が決壊して洪水が発生し家の周りの水位が上昇していく、という状況ならともかく、海辺のハウスで嵐で水位が上がってって展開でこんな風になる? 家が土台ごと沈み込まないとこんな事にならなくないですか? まあ「家の中にいるのにサメに襲われる」という無理なストーリーを成立させるためのごまかしでしょうが、視聴していて「そんな訳なくね?!」感がもの凄かったです。

 さらに加えて、レイシーたちは水位が上昇してきて、ぐずぐずしているとサメに襲われると解っているのに、何故か家から出て行かない(笑) 外が大嵐だとしても、サメにくわれる事を考えたら、普通の人間ならさっさと玄関から逃げ出しますよ、ええ。


 という感じで、何故か勝手に水浸しになる家と、理由もなくその家から逃げ出さない一家のおかげでなんとか映画は成立するものの、観客としてはしらけ状態が漂い「キャー、サメに襲われる~」云々じゃねえよ、って気分でした。

 しかし、映画の尺が残り10分になっても一家は危機状態のままなので、これは一体どう決着をつける気なのか!? と別の意味でハラハラし始めたら、一家の主が突然サメの口にアンテナを突っ込んで電気攻撃でサメを感電死させて退治、という唐突な結末に愕然。屋根のアンテナって電気が流れるものなの? アメリカではそうなの? もう訳が分からん!!


 ということで、サメと嵐という二重の危機に一家が団結して立ち向かいなんとか乗り越えるという、家族の絆の美しさを描いた映画でしたが、私としては「なぜ玄関から出て行かない!?」(※なぜ角を取らない!?と同じ口調で)が気になって気になって、サメの恐怖どころではありませんでした(笑)

 あと、大嵐という設定なのに、画面が明らかに晴天の日に上からシャワーで水を降らせたところを撮影し、それをを黒く加工して悪天候に見せているだけなのが丸わかりで、そういうのに気が付くと一気に醒めてしまうので、そのあたりはもう少し何とかしてほしかったと思いました。まあシナリオがアレなんでそんなこと気にする事でもないか。
 
 

https://www.twellv.co.jp/program/drama/shin-golden-jaws/
シン・ゴールデンサメ劇場
5/1(月)よる8時15分 『シャークストーム』


作品情報
【スタッフ】
監督:ジャレッド・コーン


【出演】
ジョーイ・ローレンス
ジェニファー・フィールド
アンディ・ラウアー
ブレット・ハーグレイブ
ダニエル・グローガン

 

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