【SF小説】感想「惑星フェニックスの反乱」(宇宙英雄ローダン・シリーズ 712巻)(2024年5月9日発売)

惑星フェニックスの反乱 (ハヤカワ文庫SF)

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惑星フェニックスの反乱 (ハヤカワ文庫SF) 文庫 2024/5/9
K・H・シェール (著), クルト・マール (著), 若松 宣子 (翻訳)
出版社:早川書房 (2024/5/9)
発売日:2024/5/9
文庫:272ページ

【※以下ネタバレ】
 

アトランら銀河系船団はM-30にて基地の候補地を探す途中で、アトランに面会を求めるアドヴォクという見知らぬ人物に遭遇する!


球状星団M‐30で基地となる惑星を探索中だった“リブラ”に、突如、謎の球型船が襲いかかる。“リブラ”も反撃するが、敵宇宙船は無傷。やがて“リブラ”を翻弄し満足したのか、「銀髪の年よりに伝えろ、このわたしアドヴォクとルイペッチの世界で会おう」というメッセージを残して消えた。報告を聞いたアトランは、「ルイペッチ」が最近ニッキ・フリッケルが発見した惑星と関係があることをつきとめ、その惑星に向かう!

 

あらすじ

◇1423話 アドヴォクという男(K・H・シェール)(訳者:若松 宣子)

 NGZ1143年7月。M-30球状星団。アトラン指揮下の銀河系船団は基地に適した惑星を捜索していたが、彼らの前に正体不明の球形艦が現れ、「アドヴォク」と名乗る存在がアトランへの接触を求めてきた。アトランは指定された場所に向かうが、何度も本当のアトランかどうかを確かめるためのテストを強いられる。最終的にアドヴォクはアトランが本人だと認めるが、その正体は700年前に行方不明になったロワ・ダントンだった。

 700年前、ハンガイ銀河の実体化の後の時空の異常で、ロワ、デメテル。テケナー、ジェニファー・ティロンは七億光年の彼方へと転移させられ、その際デメテルは死んだ。三人は30年以上をかけ故郷銀河系に戻ってきたが、既にバリアによって銀河系は封鎖されていた。彼らは「サトラングの隠者」ワリンジャーの助けを借り、「惑星フェニックス」に銀河系帰還を目指す組織「自由商人」を作り上げていた。

 しかし惑星フェニックスのテケナーからロワに緊急に帰還を求める連絡が届き、一行はフェニックスを目指した。(時期:NGZ1143年7月29日~8月20日)


※初出キーワード=惑星カンクラ。惑星フェニックス。自由商人。パルス・コンヴァーター。


◇1424話 惑星フェニックスの反乱(クルト・マール)(訳者:若松 宣子)

 アトランはロワと共に惑星フェニックスに到着したが、実は自由商人とは銀河系進入を目的とする者たちの緩やかな集まりに過ぎず、ロワやテケナーの指導者としての地位は暫定的な物でしかなかった。そして自由商人内の過激派組織「ドレーク」の指導者レノ・ヤンティルは、ロワやテケナーを失脚させるため、親ロワ派のメンバーを次々と拉致してから総会の開催を要求した。アトランたちはドレークの策略を暴き、ドレークは軍事クーデターで対抗したものの、到着したローダンたちに制圧された。裁判の結果レノたち指導者クラス三人が追放と決まったが、他のメンバーもレノたちと共にフェニックスを去った。(時期:不明。NGZ1143年8月頃)

※初出キーワード=恒星セレス(惑星フェニックスの太陽)。ドレーク組織。


あとがきにかえて

若松 宣子氏
 前半エピソードのアトランの「水は濡れている」の話。


感想

・前半エピソード「アドヴォクという男」 原タイトル:WER IST ADVOK?(意訳:アドヴォクとは誰か?)

 アトランが謎の存在アドヴォクにテストをされる話。

 いきなりロシアの怪僧ラスプーチンの偽物と対決させられて「アトランはロシア革命頃にラスプーチンと知り合いだったの?」と予想外のエピソードに驚愕。しかし水晶王子時代のエピソードはシェールらしいなぁという感じでした。

 しかしデメテル(ロワ・ダントンの妻)が一行で「死にました」で片づけらちゃったのひどい。眠れる女神として一時期三人からモテモテだった美人キャラだったのに。

 それにしてもシェールの実体弾への拘りようと来たら(苦笑)。戦中派だから?



・後半エピソード「惑星フェニックスの反乱」 原タイトル:REVOLTE AUF PHONIX(意訳:フェニックスの反乱)

 アトランたちが惑星フェニックスで自由商人の政争に巻き込まれる話。

 ようやく銀河系船団以外のキャラでなおかつまともな連中と出会えてひとごこちがついたというか、ですね。今までの暗すぎる展開からようやく少し脱せて楽しくなってきました。しかし出会ったとたんに政争に巻き込まれるとか、何をしてんだろうという感じも無きにしも非ず。

 考えてみるとロワ・ダントンは「大群」の時も少ない手勢で奮闘して父親の帰りを待つ状態でした。(作者チームに)苦労させられる運命のようです。
 
 
 

700巻~750巻(「カンタロ」サイクル)の他の巻の内容・感想は以下へどうぞ

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