感想:アニメ「アクティヴレイド -機動強襲室第八係-」第9話「ロゴスの名のもとに」


Golden Life/OVERNIGHT REVOLUTION

TVアニメ「アクティヴレイド -機動強襲室第八係-」公式サイト http://activeraid.net/
放送 BS日テレ

【※以下ネタバレ】

第9話 『File9 ロゴスの名のもとに』

あらすじ

 最近、同一ウィルウェアが銀行を襲撃する事件が頻発していた。第八はこの犯人をコードネーム「フッシャーマン」と命名する。実はフッシャーマンの正体はロゴスの三大メンバーの一人ドックだったが、常日頃他の二人「ミュトス」「バード」とは意見の食い違うドックは、ついに見限られて粛清対象にされてしまう。ドックは隠れ家にマフィアを差し向けられるが、なんとか逃走する。

 ドックは都知事がロゴスと手を組み対立候補を消した事を知っていたため、都庁に乗り込み、ロゴスへの連絡方法を教えろと要求する。しかし逆に都知事側から、要求を呑む代わりに、自分たちに都合の悪いデータの入った磁気テープを回収するように依頼される。問題のテープは稲城が入手して解析の最中だった。ドックはテープを奪って逃走するが、結果的に第八の捜査対象となる。最終的に第八はドックを捕らえ、テープを回収するものの、ドックは意識不明となったために情報を引き出すことは出来ず、ロゴスという組織が実在すると確認するに留まる。そしてバードの正体は陽の知人の八条司稀だった。

脚本:荒川稔久


感想

 評価は○。

 ついに第八とロゴスのメンバーの一人が合間見える回で、シナリオの組み立てがしっかり出来ており、今まで放送された中で一番評価できる内容だった。最初からこのクオリティでやってくれれば何も文句はなかったのだが……

 今回は、調子に乗りすぎて仲間(?)から見捨てられたドックが、ロゴスに復讐しようとして騒ぎを起こす、というエピソード。今回は敵役が「たまたまロゴスからウィルウェアを入手しただけの一般人」ではなく、キチンと悪の組織の一員というところが良し。今までこのアニメが物足りなかったのは、第八の戦う相手がなりゆきでウィルウェアを手に入れたような一般人ばかりで、それゆえ第八が愉快犯に振り回されているような話ばかりだったから。それだけに、今回はようやく犯罪組織の一員との正面からバトルが展開されて、やっとヒーロー物らしいストーリーになったと満足感も高かった。

 また、前述の様にロゴス内部で揉め事が発生したり、以前のエピソードでは曖昧にされたままだった悪人顔の都知事とロゴスの関係が明かされたり、バードの正体が陽のクラスメートのハンサム生徒会長・八条司稀と判明したり、と見所が多く、ようやく物語の本筋がスタートしたという充実感もあった。エンジンがかかるのに放送開始から2ヶ月も必要だとは随分なスロースターターぶりだが、今後も今回の様なクオリティを維持してもらえるなら期待できそうである。

 今回は黒騎や瀬名やあさみの個性は控えめにして、あくまで事件中心で話を回していたのが印象的。やはり妙に個々のキャラを立てずに、群像劇として進めたほうが設定に合うように思えた。

 前回から司稀が陽に、第八の人間に接触したいと言い続けているのが気になるところだが、これが第一クールの終盤に向けての伏線という事だろうか。


一言

 傲慢&悪党な都知事の顔が、前都知事で金銭問題で辞めた猪瀬直樹に似ているのが笑える。