感想:アニメ「だがしかし」第12話(最終回)「食べるんですHiとさくらんぼの詩と…」


キャラクタースリーブ だがしかし 枝垂ほたるA (EN-215)

だがしかし 公式ホームページ http://www.tbs.co.jp/anime/dagashi/
『だがしかし』小学館公式サイト http://www.shogakukan.co.jp/pr/dagashikashi/
放送 BS-TBS

【※以下ネタバレ】

第12話(最終回) 食べるんですHiとさくらんぼの詩と…

あらすじ

・Aパート 食べるんですHiとさくらんぼの詩と…

 サヤはほたると2人でいるとき、いきなり「恋の味を教えてあげる」と切り出され、ほたるが女の子好きなのかとドキドキするが、単にキャンディー「さくらんぼの詩」が恋の味云々というだけだと知って一安心。同じ頃ココノツは突然めちゃめちゃ女の子にモテたくなり豆とモテる方法について考える。そして駄菓子「食べるんですHi」にはうらないがついていて、ピンク色のラムネが出ればモテる、ということで、先に豆に挑戦させるが、豆が一度にピンク色を二個も出したため愕然とする。豆はココノツの心を読み、豆は外れをひくだろうからココノツはピンク色を引く確率が高くなる、と皮算用していた事を言い当てる。ココノツはがっくり崩れ落ちるが、豆は食べたふりをしていたピンク色ラムネを差し出し、これで2人ともモテモテだという。ココノツは自分もピンク色ラムネを食べて大喜びする。



・Bパート 森永ミルクキャラメルとサクマ式ドロップスと…

 ほたるは喫茶エンドウに来るなり喫煙席に座り、おもむろに森永ミルクキャラメルを食べだす。ココノツはそれを見て、昔はミルクキャラメルはタバコの代替品的位置づけで売られていたなどのウンチクを披露し、ほたるを満足させる。ほたるはそのあと店を出て行ったため、ココノツは追いかけると、自分が店を継ぐといわないためほたるを縛っているのでは、と打ち明ける。ところがほたるはそんなことは心配しすぎだから、とか言って安心させてイイ感じでおしまい。

感想

 前半はいつもの通りバカ話でよし。後半は一応アニメの最終回として一区切りつけつつも、いつでも第二期がいけますよ的な結末になっていて、うまいことまとめたなぁと思いましたですよ。良いラストでした。


総括

 評価は◎。


 田舎町の駄菓子屋を舞台に、駄菓子のウンチクを披露しまくる「駄菓子コメディー」。1〜3月クールのアニメではトップクラスの面白さでした。


 とある田舎町。駄菓子屋の息子「鹿田ココノツ」は、漫画家になることを目標に日々努力しているが、父親の「ヨウ」からは常々駄菓子屋の9代目になれと言われていた。そんなある日、店に大手菓子会社「枝垂(しだれ)カンパニー」の社長令嬢「枝垂ほたる」が現われ、ヨウを枝垂カンパニーに勧誘する。なんとヨウは社長が直々に声をかけるほど、駄菓子業界では有名な人物だった。しかしヨウは、ココノツが店を継いでくれなければ街を離れられないとゴネる。それを聞いたほたるは、ココノツを駄菓子屋の後継者にしてみせると宣言し……


 原作は週刊少年サンデー連載のショート漫画で、低迷傾向のサンデーの中ではエース級の漫画ですが、そのままアニメ化すれば一話4〜5分で終わってしまう程度のボリューム。そのため、アニメ放送前は「30分間でショートアニメ5連発みたいな構成になるのか?」とかと思っていたら、実物は「漫画を原案にした別作品」と相成りました。原作はあくまで「原案」程度とし、アニメでは駄菓子に関するたっぷりのウンチクを主軸に面白おかしいコントを展開して、有る意味原作を超えた内容に仕上げていました。これがもう面白いの何の。

 初回から、ココノツとヨウの「漫画家VS編集者」コント、ほたるが登場するなりココノツにふっかける「キングオブ駄菓子」ことうまい棒の組み合わせの勝負とか、ほたるとヨウが見せる息のあった漫才とか、いきなり快調でワクワクしたのですが、そのテンションを最後まで維持したのが嬉しくて嬉しくて。テーマが駄菓子限定という縛りが有るのに、毎回よくあんな面白おかしいことのネタが尽きないよなぁと感心しきりでした。

 あと、お菓子メーカーに話を通して、キチンと現実に存在する駄菓子を取り上げていたのも良かった。バクマン!のアニメの「少年ジャンプ」→「少年ジャック」みたいに、アニメ化された段階で架空の製品名になるのかと思ってたし……


 また原作の魅力の一つは、美人で(あと胸が大きい)ほたるの可愛さであるわけですが、アニメはその点も抜かりなく配慮しており、微妙にほたるにエロイシーンを用意していましたし、また伏兵?サヤもスレンダーなりのお色気を見せたりして、そういうところも良かったなぁと(笑)


 アニメは原作漫画を「たたき台」程度にしか使用していないことで、原作漫画とは何か微妙に空気が違うものになりましたが、回数を重ねるうちに違和感も無くなり、というか、アニメの方が原作より面白く感じるようになってしまいました。もうサンデーの原作を読んでも短すぎて満足できない体に……(笑)


 ということで、予想を超えた大満足のアニメでした。評価は大きい二重丸です!!



だがしかし ORIGINAL SOUNDTRACK

スタッフ
【原作】コトヤマ「だがしかし」(「週刊少年サンデー小学館刊)
【監督】高柳滋仁
【シリーズ構成】高柳滋仁、加茂靖子
【脚本】加茂靖子、浦畑達彦、横手美智子
【キャラクターデザイン】神本兼利
【音響監督】本山哲
【音楽】大隅知宇、信澤宣明
【音楽制作】ポニーキャニオン


キャスト
枝垂(しだれ)ほたる:竹達彩奈
鹿田ココノツ:阿部敦
遠藤サヤ:沼倉愛美
遠藤豆:鈴木達央
鹿田ヨウ:藤原啓治


音楽
【OP】MICHI「Checkmate!?
【ED】竹達彩奈Hey!カロリーQueen