感想:アニメ「逆転裁判 ~その「真実」、異議あり!~ Season2」第23話(最終回)「華麗なる逆転 - Last Trial」

逆転裁判 ~その「真実」、異議あり!~ B2タペストリー

逆転裁判 Season2|読売テレビ http://www.ytv.co.jp/animegyakuten/
放送 日本テレビ系。土曜日17:30~18:00。

【※以下ネタバレ】
 

他の回の内容・感想は以下のリンクからどうぞ

perry-r.hatenablog.com
 

第23話(最終回) 『華麗なる逆転 - Last Trial』 (2019年3月30日(土)放送)

 

あらすじ

 真宵は証言台に立つが、明らかに顔見知りの人物をかばおうとしていた。成歩堂は月灯りだけの暗闇の中で真宵が相手を認識できたという事から、ゴドー検事こそが犯行現場にいた人物だと断定する(※ゴドーのマスクの目の部分は暗闇で光る)。

 さらにゴドーの目は「白の中の赤」を認識できない事を理由に、だからその人物は灯篭に書かれていた「マヨイ」という血文字を見逃し、また灯篭の側の雪を残らず持ち去るような真似をしたのだと指摘、ゴドーを綾里舞子殺しの犯人として告発する。そして、ゴドーの正体が千尋の先輩弁護士・神乃木荘龍であり、ゴドーは千尋の妹の真宵を守るため、舞子を殺したのだと断言する。

 ゴドーは自分が神乃木荘龍だと認め、過去を語り始める。荘龍は美柳ちなみに毒を盛られ、五年間の昏睡状態に陥り、奇跡的に目覚めた時には、千尋は殺され、ちなみはすでに死刑判決を受けてきた。検事となった荘龍/ゴドーの目的は二つ、一つは成歩堂の力を試すこと、もう一つは千尋の妹・真宵を守る事だった。

 ゴドーは綾里キミ子が逮捕された後も何かを企んでいると推測、キミ子の残した犯行計画書を発見し、陰謀の全容を掴んだ。しかしゴドーはキミ子たちに決定的打撃を与えるため、あえて計画書を破棄せず残し、その一方で葉桜院あやめ・綾里舞子の二人に協力を求めた。

 事件の日、舞子は晴美にちなみを霊媒させないため自分の部屋に招こうとするが、晴美は奥の院に行ってしまった。舞子は計画の阻止のため、自分の体にちなみを霊媒し、ゴドーは自分たちの目論見が上手くいかなかったときのため、奥の院に潜んでいた。

 ゴドーはここまでを明かすものの、舞子を殺した人物は誰なのかは成歩堂が突き止めて見せろと挑発する。成歩堂は血痕がついていた小刀を証拠として、これは殺された舞子/ちひろが刺された瞬間反撃して犯人を傷つけた物だと指摘するが、ゴドーは体のどこも怪我をしていなかった。

 成歩堂千尋譲りの逆転の発想で、傷つけられたのはゴドーの顔で、それが見えないのはマスクをしているからと指摘、マスクを取って見せろと要求する。ゴドーは成歩堂の姿に千尋の影を見て、負けを認め自分の犯行だと告白する。ゴドーは、真宵を守るためちなみ/舞子を殺したはずだったが、実はそれは自分がちなみへの恨みをはらすためだったのか、もう自分でもわからないという。そして最後の最後で成歩堂の実力を認める。

 最後。あやめは成歩堂にある真実を明かす。実は大学時代に成歩堂がちなみに会ったのは、裁判所と殺人事件の日の二回しかなく、その他はすべてちなみのふりをしたあやめが成歩堂と会っていたのだった。そして、そのあとあやめに無罪判決が下された。


 最後、別の事件で成歩堂と御剣が対峙しており、成歩堂が「意義あり!」を突きつけるシーンで〆。

感想

 感動の最終回の筈ですが……、あれぇ、最後の方で狩魔冥が春美を奥の院から連れてきたと言っていましたが……、じゃあ前回に千尋霊媒させていたのは誰だったというのか。格好からして春美以外いないんですけど……、「これには決定的な矛盾が有ります!」という成歩堂の声が聞こえてきそうだ。


 という細かい所はさておき、最終回としてはバッチリ。長い間だらだら(?)引っ張りまくっていた、ちなみ/神乃木荘龍絡みの話はすっきり片付いたし、最後に姿なき千尋さんから成歩堂へのお褒めの言葉も出て上手い感じでエンディングにつながったし、最後の最後は決め台詞「意義あり!」で締めたし、上手い具合にまとまった良い最終回でした。
 
 

総括

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 評価は○(まずまず面白かった)。

 ゲーム「逆転裁判3」のアニメ化。そもそも原作ゲームにシナリオの質が怪しい話が混じっているし、途中で挿入されたアニメオリジナル話のクオリティもどうかという感じだったし、ということで、中盤までは失望甚だしかったのですが、最終的には良い所に着地しました。


 もともと原作ゲームが三作目という事が有って、シナリオに疲れが見えていて(?)、そんなに面白いという作品でも無かったうえに、二クールあるためアニメのオリジナルエピソードを色々と挿入していたのですが、これがどうにも橋にも棒にもかからないような話ばかりで、さっぱり盛り上がらず。そのため、今回のアニメ化は失敗だったかもなぁという暗い雰囲気が(私の心の中で)漂っていましたが、最終エピソード「華麗なる逆転」で、成歩堂の弁護並みの大逆転が起こりましたヽ(´▽`)ノ


 アニメ版逆転裁判は、今期も前期も含めて、今までの放送されたゲームのエピソードは、どれもかなり内容を端折ったダイジェスト版になり果てていました。そのため、視聴しつつ「この面白い事件を、こんなに雑に簡略化して済ませてしまうの? もったいねー!!」と歯噛みさせられてばかりでした。

 しかし「華麗なる逆転」は、満を持してというか、なんと全部で7話も使用している超ロングエピソードとなり、変な早回し感はなく余裕の有る展開で、「御剣 対 狩魔冥」といった異色の展開もきっちりと描かれ、と、嬉しいの一言。原作スキーとしては「こういう感じのアニメが見たかったんだよ!」と大喜びでした。いやー、第一期からこんな余裕の有る尺で作っていればよかったのにぃ(T△T)

 と愚痴は出そうになりましたが、とにかくラスト二か月は高クオリティのシナリオに支えられて、話の方も大盛り上がりで、ラストもがっちり完璧なフィニッシュを決めたので、最終的には文句なしとなりました。やってよかったよ。


 とりあえず私の心の中ではゲームは4作目以降は無い事になっているので(ファンなら解るはず)、アニメ化を機に「新逆転裁判」とかいって成歩堂役物をリブート作成してほしいもんですが……、今のカプコン巧舟氏では期待できないですかねぇ……(^-^;)

 
 

他の回の内容・感想は以下のリンクからどうぞ

perry-r.hatenablog.com
 

逆転裁判 ~その「真実」、異議あり!~ Season2



制作会社
CloverWorks


スタッフ情報
【原作】カプコン
【原作監修】江城元秀(カプコン)、巧舟カプコン
【監督】渡辺歩
【チーフプロデューサー】永井幸治
【助監督】今井友紀子
【シリーズ構成】冨岡淳広
【キャラクターデザイン・総作画監督】太田恵子
【音楽】 和田薫
【制作】読売テレビA-1 Pictures


音楽
【OP】山下智久「Never Lose」
【ED】halca「スターティングブルー」


キャスト
成歩堂龍一梶裕貴
綾里真宵悠木碧
綾里千尋中村千絵
御剣怜侍玉木雅士
糸鋸圭介岩崎征実
矢張政志:奈良徹
ゴドー:平田広明

 
 
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