声優×怪談 NHK https://www4.nhk.or.jp/P5947/
放送 NHK総合。
【※以下ネタバレ】
夏の夜にお届けする、新感覚エンターテイメント!
人気の「声優」が、「怪談」にチャレンジ!
『リング』『絶叫学級』『死役所』など、古典から現代ホラーまで、ドラマやマンガの映像などと共にお届けします。
第1夜は“赤の怪談(復しゅう話)、”第2夜は“黒の怪談(亡霊物語)”です。
第2夜 黒の怪談 (2019年8月15日(木)放送)
内容
https://www4.nhk.or.jp/P5947/x/2019-08-15/21/2032/2381060/
8月15日木曜
NHK総合1 午後10時50分~ 午後11時20分
声優×怪談 第2夜「黒の怪談」
豪華「声優」陣が「怪談」で夢の競演!1人複数役に初コラボも。迫真の朗読劇をドラマやマンガの映像と共にお届け。怖くて切ない新感覚エンターテインメント。第2夜は。
第2夜「黒の怪談」は亡霊の物語をラインアップ。義兄弟の切ない愛を描いた名作「菊花の約(ちぎり)」(うえだゆうじ×神谷浩史)、閉鎖した遊園地で起きる謎の出来事「死を呼ぶ大観覧車」(竹達彩奈)、孫との日々を楽しんでいた元兵士が見た夢は?「最期の夢」(池田秀一)、家族への思いが募る「自殺ですね?」(緒方恵美)、傑作ホラー「リング」(うえだゆうじ)、少女の揺れる心「青い目の人形」(三石琴乃×桑島法子)。
竹達彩奈「死を呼ぶ大観覧車」(ひよどり祥子「死人の声をきくがよい」より)
主人公の少年・純の家の近くにはかつて遊園地が有ったが、観覧車でゴンドラが落下する大事故が起こったため閉鎖されていた。しかし純の親戚で廃墟マニアの女子大生ミユは、遊園地跡の廃墟を気に入り、入りびたるようになる。しかし日に日にミユはやつれて行き、ミユが撮影した写真には血まみれのゴンドラが写っていた。
心配した純はミユについていくと、解体されたはずの観覧車が存在していた。ミユは純に一緒に乗ろうと誘うが、謎の少女が純を制止する。翌日ミユは高所から落下したような姿で死体となって発見されるが、付近には高い建物など存在しなかった。
ある男が、とあるペンションで「視聴すると一週間後に死ぬ」というビデオを見てしまう。それはペンションの真下に隠されている井戸に放り込まれて死んだ貞子という女の呪いらしい。男は貞子の骨を見つけ出し供養すれば助かると信じ、ダビングしたビデオを見せた知人と共に必死で遺骨を探し出し、弔うことに成功した。
しかし友人は死んでしまい、貞子の呪いが全く消えていなかったことが判明する。主人公は、自分だけ生き延びた理由は、「ビデオをダビングして他人に見せた事」だったと悟る。貞子はウイルスの増殖の様に、呪いのビデオを拡散させることを狙っているのだ。男はテープを見てしまった妻子を救うため、ビデオを拡散させることを決意する。
池田秀一「最期の夢」(高港基資「恐之本」より)
主人公は老いた男。彼はひ孫の女の子に何回も「兵隊の幽霊を見た」と聞かされるが、男は幽霊などはこの世に存在しないと諭す。彼はかつて太平洋戦争で南方に送られ、仲間の兵士たちが死ぬ際、家族や恋人に会いたいと言い残して死んだのを見てきたが、自身は幽霊など会ったことが無かったからだった。
ある夜、布団で寝ていた男の周りを兵隊の幽霊が取り囲み、男自身も血まみれだった。ふと目覚めた男は、今まさに南方の戦場で死にかけており、生きて日本に帰ったことも、ひ孫の存在も、全ては夢だったのだと悟る。
最後。女の子が戦争で若くして死んだ曽祖父の写真を見ながら、母親に「私よく会うよ」というシーンで〆。
三石琴乃×桑島法子「青い目の人形」(緑川聖司 「呼んでいる怪談 青い本」より)
ふたりの仲良し姉妹に父親がお土産でフランス人形を買ってくる。やがて姉は病気になり死んでしまった。ある夜母親が体調を崩して父親と一緒に病院に行き、妹は一人で留守番することになった。そこに姉の棺に入れて燃やしたはずのフランス人形が現れ、「ずっと一緒にいると約束した」と言って妹の首を絞めてくる。
ところが人形が突然倒れ、ピンク色のもやがその周囲を覆っていた。翌朝母親が帰ってきて、妹に対して赤ちゃんが出来たことを伝える。母親のおなかの周りはピンク色のもやでおおわれていた。
緒方恵美「自殺ですね?」(あずみきし 「死役所」より)
自殺した少年は「死役所」で、死んだ理由などを書類に記入させられてイライラするが、担当の職員からは成仏するため必要な手続きだと言われる。そこに自分をいじめた相手がやはり死者として現れ、主人公の義父に殺されたのだと恨み言を言う。相手はさっさと成仏して天国に行くとうそぶくが、生前の行いが悪かったため速攻で地獄行きになる。
少年は成仏することを決め、職員に父親が死んだら「もっと話たかった」と伝言を伝えて欲しいと頼む。
うえだゆうじ×神谷浩史「菊花の約(ちぎり)」(※出典は雨月物語)
左門という若者が義兄弟の兄・宗右衛門と菊の節句に会うという約束をしていた。その日の夕方、ようやく宗右衛門が姿を現し、二人は再会を喜ぶ。
ところが宗右衛門は左門が酒を勧めても口にしようとしないし、悲しそうな顔をする。左門は何か機嫌を損ねたのかと尋ねると、宗右衛門は自分は幽霊なのだと明かす。宗右衛門は故郷の出雲で反乱者と誤解され幽閉されていたが、「人は一日に千里を行くことは出来ないが、魂なら出来る」という言葉を思い出し、義弟と再会するため自殺したのだと言う。宗右衛門は会えてよかったと言うと姿を消す。