【推理】感想:推理クイズ本「推理クイズ ルパンからの挑戦状」(草野唯雄・川辺豊三/1974年)[学習研究社 ユア コース シリーズ]

ルパンからの挑戦状ユアコースシリーズ 絵風間しろう

http://www.amazon.co.jp/dp/B0CZJR8PCQ
ルパンからの挑戦状ユアコースシリーズ 絵風間しろう

★★【以下ネタバレ】★★
 
 

概要

 学研の児童向け書籍ブランド「ユア コース シリーズ」の中の一冊。1974年(昭和49年)10月初版発行。1973年(昭和48年)12月に発行された「ホームズからの挑戦状」に続く推理クイズ本第二弾。

内容

●プロローグ劇画
 「ルパンの脱獄大予告」(旭丘 光志)


●挑戦状(1)ミニクイズ編
 一問あたり200字程度のクイズ×29問。


●挑戦状(2)劇画編
 一問あたり4~8ページの推理マンガ×8問
 ・「超高層ホテル殺人事件」(旭丘 光志)
 ・「スリラー館は殺しの館」(河合 秀和)
 ・「あかりは闇にのまれた」(北沢 しげる
 ・「ドッキリ! 鼻毛の見える丘」(山口 太一)
 ・「消えた身代金」(旭丘 光志)
 ・「満腹ラーメンうますぎた!?」(つづき 佳子)
 ・「願掛け最後の日」(北沢 しげる
 ・「殺人タイムは寒い朝」(河合 秀和)


●挑戦状(3)短文編
 一問あたり2ページの推理クイズ×25問。


●挑戦状(4)長文編
 一問あたり4~6ページの推理クイズ×4問。


 挿絵を多用した小学生向けのクイズ集。基本的にルパンとは関係が無く、各クイズのヒントを出す役がルパンという設定になっているくらい。


感想

 評価は○(懐かしい)

 半世紀前に持っていた児童向け推理クイズ本。いやー、懐かしかったです。


 昭和45年~55年頃(1970年代頃)には「児童向け書物」というジャンルが全盛となりまして、当時有名だったのが「学研まんが ××のひみつ」シリーズとか「ジュニアチャンピオンコース」とか「ジャガーバックス」とかでした。

 もちろんそれ以外にもマイナーなブランド(レーベル)がありまして、その中の一つが学研の「ユア コース シリーズ」。他のレーベル同様「推理」「オカルト」「野球」「料理」「占い」等々がラインナップされていまして、そのうちの推理ジャンルが「ホームズからの挑戦状」と「ルパンからの挑戦状」(バーン!!)。当時推理物にはまっていた私は当然二冊とも購入していました。


 そして、今年、唐突に「ホームズからの挑戦状」が再度欲しくなって探していたのですが、さすがに50年前の本はおいそれと見つからない……、でガックリ来ていたら、代わりにこちらが手ごろなお値段で見つかったので予定変更で速攻購入しました。いやー、懐かしい!! しかし50年前(!!)の本がお小遣いレベルの出費で買えるとは!!


 冒頭がルパンが主人公のショート劇画「ルパンの脱獄大予告」で、読んだ瞬間「そうそう、これこれ、憶えている!」と大興奮しましたねぇ。もっとも、その後の推理クイズについてはどれも完璧に答えを忘れていたので(当たり前)、楽しく謎解きできました。良かった。

 この本の中には多分本格推理小説のトリックをそのままパクって載せているものが多々あると思うのですが(昔はそれが普通だった)、まあとりあえず細かいことは気にしないでおこう…… それにしても51年前の本(!!)を手に入れて読むって不思議な気持ちになりますね……

 内容はいかにも「昭和」な一冊でしたが、子供の頃に戻ったような気分になって楽しく読めました。(^_^)v

 

おまけ

 児童向けの本で作者略歴とか載せていないので解らなかったのですが、作者二人はどちらもそれなりに(かなり?)人気のあった推理作家だった模様です。発売時点で二人とも60歳前後のベテランだったんですね。

日本推理作家協会のサイトより

草野唯雄(そうの ただお) 1915.10.21 ~ 2008
http://www.mystery.or.jp/member/detail/0111

www.mystery.or.jp

川辺 豊三(かわべ とよぞう) 1913 ~ 1997
http://www.mystery.or.jp/member/detail/0051

www.mystery.or.jp
 
 

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