感想：小説「果しなき流れの果に (1966年)」（小松左京）

　小説「果しなき流れの果に」（小松左京）の感想です。

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■データ（公式）
http://www.amazon.co.jp/dp/489456369X/
果しなき流れの果に (ハルキ文庫) [文庫]
小松左京
文庫: 437ページ
出版社: 角川春樹事務所 (1997/12)
ISBN-10: 489456369X
ISBN-13: 978-4894563698

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■データ（個人的補足）

　SF小説。時間テーマ。

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■あらすじ

　N大学研究所に勤務する野々村は、教授からある砂時計を見せられる。それは「白亜紀の地層から発掘された」「永遠に砂が落ちつづける」砂時計だった。早速出土現場に向かった野々村は、様々な異様な事態に襲われる。実は、その砂時計は、宇宙全体で果てしない時の中で行なわれる壮大な戦いに関係していたのだった・・・

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■感想

　凄いスケールのSF小説。最初はオーパーツの調査から始まるので、「こうやって様々な謎を追ううち、主人公がそれまで想像もしなかった世界に踏み込んでいく事になるのか？」と思っていたら、あっさり「２章が終った時点でひとまず物語は終り」というとんでもない展開。そして３章から仕切りなおして、以後、時間と空間を駆け巡る壮大な戦いが描かれます。そして、最終的に、２つの勢力が何故争うのか、そもそもこの戦いはどんな意味が有るのか、という理由が語られますが、話のスケールが大きすぎて茫然自失という感じでした。

　さらに、その余韻も冷めないままのところにエピローグが来るのですが、これが「おお、ここに着地したのか・・・」と膝を打つような絶妙の結末。何億年もの戦いの物語をこういう風にしめるのか、と感慨に浸りました。

　この小説、「ハルキ文庫」で小松左京物の最初に刊行されているのですが、確かにそれだけの凄さのある小説でしたね。

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■評価

（5段階評価の）5点。

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