感想:NHKドラマ「戦艦大和のカレイライス」(2014年11月5日(水)放送)

 NHK戦艦大和のカレイライス」の感想です。
(※以下、今回の話の結末まで書いてありますのでご注意ください)

戦艦大和のカレイライス?広島発!地域ドラマ|NHK広島放送局
http://www.nhk.or.jp/hiroshima/curryrice/home.html

 NHK BSプレミアムでの視聴です(放送日:2014年11月5日(水) 22:00〜22:59)。


■概要

https://pid.nhk.or.jp/pid04/ProgramIntro/Show.do?pkey=001-20141105-10-33049
戦艦大和のカレイライス〜広島発地域ドラマ〜

69年前に沈没した戦艦大和。艦内で作られていた幻のカレー。その味を再現する謎の料理人。彼に心ときめかす新米女性記者。広島県呉市を舞台にした異色の地域発ドラマ。


呉の新米雑誌記者・呉羽沙織は、編集長から『海軍グルメフェスタ』に参加するよう命じられる。気乗りしない沙織の前に、屋台で働く料理人・長二が現れる。心ときめく沙織。彼が作るカレーは、幻の“戦艦大和のカレー”にそっくりと評判。沙織は長二のカレーをグルメフェスタに出品したいと申し出るが、長二は頑として受け入れない。そこには長二が隠し通してきた驚くべき秘密が!恋とグルメとファンタジーが詰まったSFドラマ。


出演者ほか 【作】會川昇,【出演】秋元才加三浦貴大川野太郎安藤聖,大浜直樹,伊万里有神山繁,【音楽】ゲイリー芦屋

 原作無しのオリジナル作品。シナリオはアニメとか特撮方面で仕事をしている會川昇氏。


■あらすじ

 主人公「沙織」は東京でモデルをしていたが挫折し、今は故郷の広島に戻って、呉市ミニコミ誌の編集部で働いている。仕事ぶりはいい加減で、周囲からは「仕事で自分探しされても困る」と評判は悪いが、本人は全く気にしていない。

 ある日、沙織は「海軍グルメフェスタ」の企画関係で、「戦艦大和のカレー」にそっくりな物を作ると評判の料理人「長二」と出会う。沙織はこのカレーをフェスタの目玉にしようと考え、本当に大和のカレーと似ているか判定しようと、友人の祖父で大和に乗っていたという人物のところに長二を連れて行く。長二はその祖父の「あの頃は良かった」的な語りに突然怒り出して、持参したカレーを捨てて祖父を罵倒して去る。

 沙織は長二の事を調べ、長二が「司長二郎」という名前で、戦艦大和の最後の出撃の際、軍属(民間人)の料理人として乗っていて、死んだはずの人間だと知る(死ぬ前に婚約者に会いたいと思って、タイムスリップした的な描写あり)。

 で、沙織と長二は最終的に和解し、長二はフェスタでカレーを振舞う。そこに沙織の友人の祖父がやってきて、実は二人が大和で出会っていたことが解って、祖父が「戦後美味い物を食べて舌が肥えたからか、カレーはあの頃ほど上手くは感じなかった」とかいうと、長二が「それで良いんですよ」的なことを言って〆。


■感想

 會川昇シナリオだし、タイムスリップがどうのこうのいっているし、結構楽しみにしていたのですが、思ったほど面白くは無かった。演出の人が書いていましたが(末尾参照)、結局メインは「現代の若者に戦争の事を語り継ぐ」的な作品であり、エンターテインメントではなかったのでした。あと、沙織の一人語りでの「みんなそれぞれに適職があるとか言うけど、そんなん見つからないよぁ」的な叫びも陳腐だったし。

 ということで評価は辛いです。残念。



★おまけ

●脚本・作曲・演出コメント|戦艦大和のカレイライス?広島発!地域ドラマ?|NHK広島放送局
http://www.nhk.or.jp/hiroshima/curryrice/message/index.html
>演出 大橋 守
平和教育を受けて育った現代の若者と、つい最近まで戦艦大和の乗組員だった若者がもしも出会ったら、話はかみ合うんだろうか? 戦争を終えて70年経過した老人と、つい最近戦争を終えたばかりの若者のあいだに、思い出話の花は咲くんだろうか? 
>そんな とりとめのない空想から、こんなドラマが生まれました。ぜひご覧ください!