【ドラマ関係】感想:NHK番組「放送開始50周年 刑事コロンボ 完全捜査ファイル」

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放送開始50周年 刑事コロンボNHK BSプレミアム BS4K 海外ドラマ https://www9.nhk.or.jp/kaigai/columbo/
放送 NHK BSプレミアム

【※以下ネタバレ】
 

内容

[BSプレミアム] 2018年11月3日(土) 午後4:30~午後6:00(90分)
刑事コロンボ 完全捜査ファイル


1968年にアメリカで放送され、日本でも大ヒットした海外ドラマ「刑事コロンボ」。番組では、「刑事コロンボ」の魅力をさまざまな角度から徹底分析!


1968年にアメリカで放送され、日本でも大ヒットした海外ドラマ「刑事コロンボ」。さえない風貌ながら、鮮やかに犯人を追い詰めていく主人公コロンボは、今もミステリーファンを魅了し続けている。番組では、「刑事コロンボ」の魅力をさまざまな角度から徹底分析!コロンボ愛あふれる出演者たちのトークの他、ドラマの映像もたっぷりお届け。長年のコロンボファンも、コロンボ初心者も楽しめること間違いなし!


【ゲスト】山田純大足立梨花米粒写経,【司会】船越英一郎

 
 NHK刑事コロンボシリーズを11月から放送するのに先立ち、その魅力を紹介するという特番。司会の船越英一郎コロンボ芸人コンビ米粒写経が、初心者の山田純大足立梨花コロンボシリーズの魅力をレクチャーしていくという構成。ナレーターは林原めぐみ


コロンボ人物調書
 地味な風貌、古びたレインコート、ボロボロの愛車、口癖「うちのカミさん」。


●バラエティー豊かな犯人たち
 必ず様々な分野のエキスパートでエリート。


●番組スタイル
 普通の推理物は事件が起こると、探偵が容疑者から犯人を絞り込んでいく。犯人当てが面白さ。コロンボは全く逆でまず犯人が犯行を犯すところを描写し、コロンボが如何に証拠をつかんで事件を解決していくかを描く。コロンボと犯人の対決が見どころ。


コロンボの捜査テクニック
 まずしつこい。有名な「あと一つだけ」とか、怪しいと思う人間には仕事場でもプライベートでもおかまいなしにどんどん押しかけて話を聞く。

 また観察力・洞察力に優れる。

 「構想の死角」では部屋の中にシャンパンが二本置いてあるのを見て、犯人のケンが別荘で一人で過ごすのではなく、客がいることを推測する。ちゃんと画面のあちこちにシャンパンが二本置いてあるのが写っており、やろうと思えば視聴者もコロンボ同様に推理することができる。

 「パイルD-3の壁」では、車に置いてある音楽カセットはカントリーばかりなのに、カーラジオはクラシック局に合わせられていたのに気が付き、持ち主とは別人が運転したと推測する。

 「死者の身代金」では、犯人レスリーが誘拐された(という設定の)夫の安否をまるで聞かなかったことに不審を抱く。


●犯人との対決!
 「殺人処方箋」では犯人とにらむ精神分析医レイ・フレミング対し、あえて犯人はどんな人物なのかを推測してもらう。

 「溶ける糸」では常にクールな心臓外科医バリー・メイフィールド(レナード・ニモイ)との対決。コロンボが激高する珍しいシーンが見られる。


●若き日のスターたち
 「ハッサン・サラーの反逆」…モブでジェフ・ゴールドブラム
 「黒のエチュード」…使用人役でパット・モリタ。「ベスト・キッド」のミヤギ役。同じく「黒のエチュード」で犯人の妻役でブライス・ダナー。グウィネス・バルトロウの母親
 「攻撃命令」…学生役でキム・キャトラル。「セックスアンドシティ」のサマンサ


●マイク・ラリーを探せ!
 実はシリーズの影の常連として「マイク・ラリー」という俳優が40作品以上に登場している。「魔術師の幻想」の綱渡り名人マイクル・ラリー役とか、台詞が有る役も有れば単なる通りすがり役とか。


●世界で愛される刑事コロンボ
 ハンガリーブダペストにはコロンボ銅像があり観光名所になっている。

 ドイツのヒレスハイムという田舎町には、推理小説をモチーフにしたカフェ・クリミナルハウスがあり、コロンボの本も置いてあるし、コロンボの好物チリもメニューに有る。また同じ町に有るクリミホテルは、各部屋が推理小説やサスペンスをモチーフにしていてコロンボの部屋もある。


●吹き替え版の魅力
 コロンボの吹き替えは初代が小池朝雄、二代目が石田太郎小池朝雄と吹き替え版の演出家左近允洋(さこんじょう・ひろし)が話し合ってコロンボ像を作り上げた。また翻訳家・額田やえ子は「うちのカミさん」など独特の台詞を生み出した。

 ちなみに「殺意の切れ味」の犯人役を吹き替えたのは船越英一郎石田太郎コロンボ好きを熱弁したら出演が決まったものの、声を作りこみまくったため、誰も自分がやったと解ってもらえなかったという。コロンボの吹き替え現場は出演する声優が全員そろって録音する形式。しかも10分以上ぶっ続けで止めずに取ったとのこと。


スピルバーグの原点 刑事コロンボ

 世界的巨匠スティーブン・スピルバーグは駆け出しの頃「構想の死角」を監督した。テレビドラマとは思わず、映画風の演出をしたとのこと。スピルバーグはその後映画「激突」で大ヒットを飛ばすが、監督として立候補する際、プロデューサーに自信作として「構想の死角」を提出したという。



ピーター・フォークのこだわり

 フォークは「パイルD-3の壁」で監督を担当したが、自分の演技に納得がいかず50回取り直したという。



●思い出の刑事コロンボ
 コロンボ大好き有名人が番組について語る。
 01 推理作家・法月綸太郎(のりづき・りんたろう
 02 作曲家・田中公平
 03 脚本家・三谷幸喜
 04 シンガーソングライター・泉谷しげる
 05 劇作家・演出家・ケラリーノ・サンドロヴィッチ



●ファンが投票で選んだベストエピソード20
01 別れのワイン
02 二枚のドガの絵
03 忘れられたスター
04 溶ける糸
05 パイルD-3の壁
06 祝砲の挽歌
07 ロンドンの傘
08 構想の死角
09 歌声の消えた海
10 逆転の構図
11 殺しの序曲
12 殺人処方箋
13 秒読みの殺人
14 権力の墓穴
15 策謀の結末
16 死者のメッセージ
17 意識の下の映像
18 魔術師の幻想
19 美食の報酬
20 死の方程式


感想

 バラエティ番組風の構成でちょっとアレっとは思ったものの、概ね満足のいく内容でした。前半は知っている話ばかりでしたが、途中から「こんな人がコロンボに出てました」とか「ハンガリーコロンボ像」とか「影のレギュラー・マイク・ラリー」とか知らない話も結構多くて、結構楽しめましたね。

 ファン投票の結果はおおむね納得。白鳥の歌とかビデオテープの証言とかも捨てがたい所ではありますが、「なぜこんなXXが」という話は無いのでまあ良いか。別れのワインがトップというのも実に良く解る。……、そして「新刑事コロンボ」が一作も無いのには笑ってしまう。みんな「新」は評価してないんだねぇ、私もですけど。
 
 

https://www9.nhk.or.jp/kaigai/columbo/
1968年にアメリカで放送されるや話題となり、日本でも大ヒットした海外ドラマ「刑事コロンボ」。冴えない風貌なのに、鮮やかに犯人を追い詰めていく主人公コロンボは、今もミステリーファンを魅了し続けています。
番組では、ドラマの誕生秘話や、制作を支えた豪華出演者や監督たちのエピソードなどをお届けする予定です。また、HPでの視聴者投票をもとに、人気の高かった20作品も発表!どうぞご期待ください。


ナビゲーター:船越英一郎
出演:山田純大足立梨花米粒写経三谷幸喜泉谷しげる ほか

 
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