
EVE rebirth terror(イヴ リバーステラー) PS4
EVE rebirth terror
https://el-dia.net/eve2/
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★★【以下ネタバレ】★★
EVE rebirth terror (イヴ リバーステラー)
https://store-jp.nintendo.com/item/software/D70010000022322「EVE burst error」待望の続編、Nintendo Switchで登場!
失踪した教師、原因不明の遺体、再び起こる謎の事件。
二人の運命は、また新たな悲劇を辿る……。
バーストエラー事件から1年。
痛ましい悲劇の記憶も薄れ、世間はまた平和を取り戻していた。天城小次郎、法条まりなにとってもそれは同じ。退屈という枕詞の中に、2人は今日もそれぞれの職責に勤め、それぞれの事件を追いかけていた。だがそんな2人の道筋が、ふとしたことから交錯したとき、運命はまた新たな悲劇を辿る……。
ついに「EVE rebirth terror」をクリアしました。所要時間約25時間。
伝説のゲーム「EVE burst error」を愛するゲーマーには、故・剣乃ゆきひろ氏以外の手による「続編」とはどんなものなのかと気にしている人もいると思いますので(5年前に発売されたゲームですが)ネタバレ一切なしの評価を書いてみます。購入するかしないかの判断にお使いください。
概要
2019年4月発売のミステリー系アドベンチャーゲーム。企画・シナリオ:さかき傘。原画:巖本英利。(※今回プレイしたのは2020年2月発売のNintendo Switch版)。
1995年にソコン用(18禁)として発売され、1997年にセガサターンに移植された「EVE burst error」の完全続編。
あらすじ(序盤)
199X年12月。私立探偵「天城小次郎」は、偶然知り合った女子高生「音無橘花」(おとなし・きっか)から、半月前に失踪した学校の教師「美ノ神みなと」(びのかみ-)の行方を捜す依頼を受ける。一方、内閣調査室の捜査官「法条まりな」は、一年間ぶりに一線に復帰し新しい任務を与えられるが、その内容は不審死を遂げた研究者「橘 公彦」の死因の特定だった……
ゲームジャンル/システムなど
コマンド選択式で「見る」「話す」「調べる」等を選択してストーリーを進行させるタイプ。ただし選択を行う場面は少なく、決定キー連打のみでかなりの量の文章を読み進めるため、感覚的には「ノベルゲーム」に近い。
特徴として「マルチサイト」システムを採用しており、複数の主人公の全く異なるストーリーを独立してプレイする。複数の主人公の物語を交互に進めるうち、最終的に物語が一つに集約され一つの結末を迎えるという構成となっている。
感想
※ネタバレは有りません
プレイ時間:約24時間45分。
伝説のアドベンチャーゲーム「EVE burst error」の続編を謳う作品という事で内容が非常に気になっていましたが、結論から言えば「十分合格」でした。
「EVE burst error」の大ファンからすると、本作は「「EVE burst error」の続編を名乗れるほどのシナリオの質なのか?」や「キャラクターが別物になっていないか?」などが気になるところでしたが……
まずキャラクターの描写は問題なし。「EVE burst error」から続投しているのは、小次郎・まりな・弥生・氷室恭子・甲野本部長、というところですが、みんな言動は前作のイメージ通りで「誰それはこんなキャラではなかった」と憤慨するようなところはなく、すんなり受け止められました。シナリオを書いたさかき傘氏は相当前作を研究したようです。
面白いのは、本作はバーストエラーの続編ではあるものの、1998年に発売された「バーストエラーの3年後の物語」「EVE The Lost One」(セガサターン)の主人公「桐野 杏子」も、新人捜査官として顔を出しているところです。さかき傘氏はバーストエラーだけでなく他の関連作品も勉強していたようで、何かと評判の悪い「EVE The Lost One」のキャラクターも利用しているところは「EVE愛」を感じました。
肝心のストーリーですが、まず初めにネガティブ要素を言っておくと、「剣乃ゆきひろ風味」では無かったし、また「EVE burst errorの再来」でもありませんでした。
「EVE burst error」の魅力は、二人の主人公のストーリーが絶妙に絡み合い、謎をはらみながらも実にテンポよく疾走感を持って進んでいくところで、ゲームでありながら一種の映像作品を見ているような感覚すら覚えさせてくれました。
それに対して本作のプレイ感覚は、どっしり構えた「長編小説」の趣でした。序盤から中盤にかけては、小次郎もまりなも、あちこちで聞き込みや調査を重ねてコツコツと手がかりを集めていく、という展開で、「EVE burst error」の様な疾走感はなく、どちらかというと本格探偵小説を読んでいるような気分にさせられました。また、さかき傘氏のギャグセンスは剣乃ゆきひろ氏には及ばず、それっぽいコントを小次郎やまりなにやらせてみるものの、それほどは笑えず、でした。
ということで、本作は中盤までは情報だけが大量に集まっていくものの、物語の謎は一向に解けず、ひたすら迷路に迷い込んでいくような感覚でした。この辺りまでは「本作は探偵物と考えれば十分面白いが、「EVE burst error」の続編としてはちょっと厳しい」感が強かったです。
しかし、終盤に入り、ある一点を超えた瞬間、堤が切れるように物語が怒涛の展開を見せ、一気に「EVE burst error」の雰囲気に近づき、そのまま雪崩のごとくイベントが発生して一気にラストとなりました。特に、本作である謎が序盤からずっと引っ張られ続けますが、その答えが明かされた瞬間は心底唸りましたね。
さすがに「EVE burst error」の伝説的な終盤の展開と感動の結末を再体験するには至りませんでしたが、剣乃氏とは別の人物が、他人の作ったストーリーを引き継いでその後を書いた、という事を考えれば、これは上出来でしょう。
まあ、ちょっと苦言を呈するなら、設定の量があまりに多すぎて頭がこんがらがりそうでしたので、そのあたりはもう少し整理した方が良かった気がしました。でも、これはさかき傘氏が「EVE burst error」超えのため力が入り過ぎてしまったのかもしれません。
結局のところ、本作は「EVE burst error」の再来ではなかったものの、続編として名乗るだけの資格は十分あったと思います。凝りに凝ったストーリー(マジに長編推理小説一冊分の内容があります)は、ゲームとしてはやや重かったものの、それだけ読みがいがあったとも言えました。「EVE burst error」が好きだった人なら、本作はプレイしても満足できる作品だと確信します。
キャスト
天城 小次郎 子安武人
法条 まりな 三石琴乃
桂木 弥生 行成とあ
氷室 恭子 松井菜桜子
甲野 三郎 内田直哉
香川 美純 渕崎ゆり子
桐野 杏子 大橋彩香
音無 橘花 東山奈央
キア 村瀬歩
市種 悠馬 森田成一
謎の女A 小山茉美
謎の女B 富沢美智恵
ジェス・カスター 大川透
リバー 竹内良太
ヴィーネ・フラル 洲崎綾
深浦 麻世 石川由依