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平和スピーカー (ハヤカワ文庫SF) 文庫 2025/2/19
ペーター・グリーゼ (著), ロベルト・フェルトホフ (著), 井口 富美子 (翻訳)
出版社:早川書房 (2025/2/19)
発売日:2025/2/19
文庫:288ページ
【※以下ネタバレ】
ペリー・ローダンと仲間たちは、カンタロ族に気づかれないように、レジスタンスの研究施設がある新たなヴィッダーの基地へ向かう
ローダンの秘密拠点シスタにカンタロ艦隊が襲来した。ローダンはアルゴスの目計画を発動、“ヤルカンドゥ”の協力を得て、無事脱出に成功する。ローダンは拠点を失ったが、同時にそれは、アノリーが設置した平和スピーカーがその効果を発伴していることの証拠でもあった。アノリーが独自のメッセージを放送してカンタロを正気に戻すという意図で銀河系中心部に設置された平和スピーカーはカンタロを動揺させていたのだ!
あらすじ
◇1461話 平和スピーカー(ペーター・グリーゼ)(訳者:井口 富美子)
NGZ1145年9月。アノリーたちはカンタロに現在の行動の誤りを自覚させるため、直径8000光年の通信ネットワーク「平和スピーカー」を構築しメッセージの送信を開始した。謎の敵モノスはローダンの潜伏場所の惑星シスタに艦隊を送り込んできたが、ローダンたちは勝利し、ロータンはモノスかく乱のため変装して惑星を次々と移動し始めた。モトの真珠からはロードの支配者が「アマゴルタ」という場所を目指したことが判明した。やがてアダムスからローダンにコンタクトを求める連絡が入った。(時期:NGZ1145年9月~10月頃)
※初出キーワード=平和スピーカー。アルゴスの目計画。惑星バイドラ(カネラ星系第四惑星)。惑星ヴェンダル(コルピト星系第七惑星)。ゼルマロンカ人。
◇1462話 繁殖惑星潜入計画(ロベルト・フェルトホフ)(訳者:井口 富美子)
ローダンはアダムスと合流し、カンタロたちが平和スピーカーの影響で動揺し始めたことを知った。同じ頃、アノリーたちは、平和スピーカーに影響されたというカンタロ「将軍候補生イッタラー」から「繁殖惑星サンプソン」での面会を求めるメッセージを受け取った。ローダンたちはサンプソンへ向かう「繁殖船」を利用しサンプソンへの潜入に成功した。(時期:~NGZ1145年12月15日)
あとがきにかえて
井口 富美子氏
生まれ故郷にUターンとして苦労して生活中という話。
感想
・前半エピソード「平和スピーカー」 原タイトル:DER FRIEDENSSPRECHER(意訳:平和の演説者)
アノリーたちはカンタロに現在の行動の誤りを自覚させるため「平和スピーカー」による呼びかけを開始したが……、という話。
なかなかに当たりのエピソード。各章の冒頭にアノリーからカンタロ宛の、改心を呼びかけるメッセージの内容が書かれていて、これが結構盛り上がりました。ただ後半にローダンが美術商に変装してあちこちの惑星を転々とする展開は、登場人物がやたら多いわりにあまり意味がなく、ゴチャゴチャした読後感を残しただけでイマイチでした。もったいない。
・後半エピソード「繁殖惑星潜入計画」 原タイトル:OPERATION BRUTWELT(意訳:オペレーション繁殖惑星)
ローダンたちは平和スピーカーに影響されたカンタロからの連絡を受け……、という話。
今まで捕まえてもダンマリか自爆かと取り付く島のなかったカンタロとついにまともに話せそう、ということでこちらも序盤はググっと盛り上がったのですが、後半がもう一つ。
最近のエピソードは密度が濃い話が多かったので、この話もてっきり惑星サンプソンに潜入して将軍候補生イッタラーと会い、一緒にサンプソンを脱出するくらいまではやるか思ったのですが、潜入に手間取ってしまい、サンプソンにたどり着いたところで「次回に続く」で〆られてしまい、ちょっとガックリ。
ところで地下抵抗組織ヴィッダーは、
・ローダンたちと再会した時アダムスは組織が宇宙船を殆ど持っていないようなこと言っていた
→166ページで宇宙船を50隻は持っていることを匂わせている
とか
・168ページで《ペルセウス》と《カシオペア》に最新技術の装備を取り付けてカンタロ艦と対等になった、と書いている
→先日のブラックホールの戦いでもアダムスの《リバティー・クイーン》は技術でカンタロの船にはとても対抗できないと言って逃げ回っていた
とか
なんか色々設定がおかしくないですか、と気になりました……、リレー小説という事は有るでしょうけど、設定は統一してほしいですね。
