TVアニメ『THE ビッグオー』official website https://www.the-big-o.net/
放送 AT-X
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【※以下ネタバレ】
第25話「Act:25 The War of the Paradigm City」
あらすじ
ユニオンによるパラダイムシティへの空爆が始まった。それはまさに、ゴードンの著した『メトロポリス』の描く光景そのものだった。そこに立ち上がるビッグファウ。ドロシーのメモリードライブを利用したインターフェイスで、コア・メモリーを内蔵したメガデウスとして甦ったのだ。
その頃、地下に作られた記憶のステージで、エンジェルは呆けたように腰掛けているゴードンと再会。更に、母親の口調で語りかけてきたのはヴェラその人であった。己と元老院議員の遺伝子のメモリーを再生するために、ゴードンが栽培した“トマト”の中で、不適合種として切り捨てられたものこそ、自分やエンジェル、そしてユニオンだと語るヴェラ。エンジェルはヴェラに銃口を向けるが、逆にヴェラに鞭打たれてしまう。スーツの背中が裂け、羽跡のような痣に傷跡が重なって行く。それを止めたのは、ロジャーだった。「お前も我等と同じく人工栽培の出来損ない!」と罵声を浴びせるヴェラに、ロジャーは生まれと一人の人間の生き方は別物であると力強く言い放つ。
その時、ゴードンが明瞭な口調で真実を語りはじめる。
第2期・第12話。
ダストンは映画館で自分そっくりの少年を捕まえるが、それが幼い頃の自分では無いという当たり前の事実に気が付く。
ロジャーは車でパラダイム社本社を目指し、進路を妨害するサソリ型ロボットを撃破していった。しかし突如空からパラダイムシティに無数の光球が落下し地面で大爆発しはじめた。パラダイム社からは、遂に完成したビッグファウが現れ、操縦者のアレックス・ローズウォーターは空に向けて砲撃を開始した。ロジャーは光球の爆発でできた地割れに飲み込まれ、闇へと転落していった。
空に飛びたったビッグデュオは、やがてパラダイムシティの空を覆う雲の上まで到達するが、そこには巨大な天井があり無数の照明灯が取り付けられていた。ビッグデュオは照明灯の一つに衝突し大爆発した。
エンジェルは記憶の中の実家がスタジオに作られたセットだと知り呆然としていたが、そこにゴードン・ローズウォーターとヴェラ・ロンシュタットが現れる。ヴェラは、アレックスに殺されかけていたゴードンがメモリーを持っているかもと助けたというが、ゴードンは完全に痴呆状態でまともに会話すらできなくなっていた。
ヴェラはゴードンを「父上」と呼び、エンジェルの父親でもあると言う。ヴェラによれば、かつてゴードンは失われたメモリーを蘇らせるため、自分とパラダイム社元老たちの記憶を「トマト」と名付けた子供たちに植え付けた。ユニオンとはその計画の中で「不良品種」と見なされ街から追放された者の事だと言う。そしてメモリーを取り戻した「トマト」たちも、思い出せたのは40年前までで、しかもアレックスによって殺されてしまったとのことだった。
エンジェルは全てを信じずヴェラに銃を向けるが、鞭で反撃されてしまう。そこにロジャーが現れヴェラを取り押さえた。ヴェラはロジャーもまた自分たち同様の人工栽培の出来損ないと罵るが、ロジャーは生まれがどうでも今の自分の生き方と関係ないと言い切る。
その瞬間ゴードンは正常に戻り、ロジャーとエンジェルは「トマト」ではなく、さらにユニオンなるものは存在しないという。ゴードンは自分は勘違いをしていてメモリーは人の中にあると考えていたが、人の意識の中にあるのではなく、人の形をしているものの中にあったと言い、エンジェルこそがメモリーだと断言する。エンジェルの背中の羽根のあざこそ、彼女がメモリーの証拠だと言う。
ヴェラはメモリーが形のない物なら手に入れる必要はないが、他人にも渡さないと言って姿を消す。ゴードンはロジャーが持っていた小説「メトロポリス」に挟まれていた、自分が映っている古い写真を見つけ、自分の帽子に挟んでいた写真とくっつけて完全にするが、それは若いゴードンが今と変わらぬ姿のロジャーと握手している場面が映されておりロジャーは驚愕する。
ゴードンはかつて、この世界が誰かに演出されていて、自分たちが舞台上の役者だとしても、役を変える自由があると考え、メモリーを失う前のロジャーにその演出者たちとの交渉を依頼したという。そしてロジャーに交渉を続けてくれと言う。
アレックスはパラダイムシティ上空の巨大な天井の存在に気が付き驚いていた。さらにビッグファウの操縦席にデータが映し出され、彼がゴードンの実子ではなく「トマト」の一人に過ぎないことが分かり愕然となる。そこに地中から、巨大なメガデウス(アーキタイプ?)を持ち上げてビッグオーが出現した。ビッグオーとビッグファウは再度対峙した。