【深読み読書会】感想:NHK番組「シリーズ 深読み読書会」『ホームズの最高傑作!? “バスカヴィル家の犬”』

バスカヴィル家の犬 【新訳版】 シャーロック・ホームズ・シリーズ (創元推理文庫)

シリーズ 深読み読書会 http://www4.nhk.or.jp/P4207/
放送 NHK BSプレミアム

【※以下ネタバレ】
 

ホームズの最高傑作!? “バスカヴィル家の犬” (2017年7月5日(水)放送)

 

内容

シリーズ 深読み読書会「ホームズの最高傑作!?“バスカヴィル家の犬”」
[BSプレミアム]  2017年7月5日(水) 午後10:00~午後10:59(59分)


ホームズ最高傑作は新手法を開拓した問題作だった!不気味な荒野、伝説の魔犬…細かく読み解くと違う結末・犯人が隠されている?さまざまな分野の“文学探偵”が徹底分析!


必読の作家・作品の魅力に迫る文学エンターテインメント。今回は、ホームズ・シリーズ最高傑作と言われる「バスカヴィル家の犬」。濃霧立ちこめる荒野、名家一族に伝わる“伝説の魔犬”…細かく読み解くと、結末の犯人以外に別の殺人者が見つかる?奇妙な登場人物や魔犬はホームズの分身?実は文学史上最大の“未解決事件”だった?さまざまなジャンルの“文学探偵”たちが徹底分析、世紀の古典ミステリーに遠慮会釈なく切り込む!


【出演】綾辻行人,有栖川有栖,島田雅彦,鈴木杏,橋本麻里

●番組概要

 テーマの小説について「読書会」の参加者たちが語り合う番組。参加者は

鈴木杏 女優
綾辻行人 推理作家
有栖川有栖 推理作家
島田雅彦 作家
橋本麻里 美術ライター


 今回のお題はシャーロック・ホームズの長編「バスカヴィル家の犬」。小説のあらすじを豊富なイラストや現地の映像などを交えながら紹介しつつ、鈴木杏が司会となってゲストたちと作品を読み解いていく、という構成(※小説のオチまで完全ネタバレ)


●小説の結末

 小説のラストは以下の通り。

・犯人は博物学者のステーブルトン。彼はバスカヴィル家の血縁で、主たちを皆殺しにしたあと、自分が名乗り出て財産をもらうつもりで、巨大な犬をけしかけて犯行に及んでいた。しかし犯行がばれたあと、そのまま行方不明になってしまう。結局ステープルトンは、沼に飲み込まれて死んだのだと推測された。

・ワトソンは、ホームズに「ステーブルトンがあとから遺産相続のために名乗り出てきたら、その時点で怪しいと思われるはず。おかしいじゃないか?」と突っ込む。しかし、ホームズは「そこはよく解らないが、もう解決したのだしどうでも良いじゃないか」と返事をする。<完>


●小説について

 「バスカヴィル~」は1901年発表。作者のドイルは1893年に「最後の事件」でホームズが滝つぼから落ちて死んだことにしていた。元々歴史小説を書きたかったドイルとしては、ホームズのヒットは不本意だった。しかしファンはホームズを殺したことで避難囂々。この小説は八年ぶりのホームズの新作で、「ホームズが滝つぼに落ちる前の出来事」という設定。


●事件の真相は?

 ピエール・バイヤールという人は、ホームズの推理は間違っているとして、実は犯人はステーブルトンの妻ベリル説を主張。ベリルは夫に虐待されていたため、夫を排除するために事件を起こした後、彼に罪を擦り付け、ホームズはそれにまんまと騙された、とした。

 綾辻行人有栖川有栖は、犯人はモリアーティー説を主張。登場人物「ジェームズ・モーティマー」は「ジェームズ・モリアーティー」とすごく似ているから。


●その後のドイル

 「バスカヴィル~」は大ヒットし、結局ドイルは1903年にホームズが生きていたとして復活させ、1927年まで書き続けることになった。

感想

 評価は△。

 以前(2016年11月)に同じ「シリーズ 深読み読書会」で、「横溝正史の大ベストセラー!“犬神家の一族”」というタイトルで「犬神家」を語り合っていて、

その時は作品の時代背景や「源氏物語」との関係な度を考察していて見ごたえがあったのですが、今回はまるでダメ。


 ゴシックホラー風味であるとか、ホームズとワトソンのコンビは良いね、とか、そんなたわいもないことを延々話し合って、最後に「実は真犯人はモリアーティーなんだよ!」とか取ってつけたようなことを言い出しておしまい。「犬神家」が面白かっただけに、今回は失望したなぁ。
 
 
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