感想:海外ドラマ「刑事コロンボ」第41話「死者のメッセージ」

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放送開始50周年 刑事コロンボNHK BSプレミアム BS4K 海外ドラマ https://www9.nhk.or.jp/kaigai/columbo/
放送 NHK BSプレミアム

【※以下ネタバレ】
 

第41話 死者のメッセージ TRY AND CATCH ME (第7シーズン(1977~1978)・第1話)

 

あらすじ

70歳を超えてなお、現役で活躍する人気ミステリー作家、アビゲイル・ミッチェル。ヨットの事故で愛する姪(めい)のフィリスを失った彼女は、それが事故ではなく、フィリスの夫エドモンドによる殺人だと気が付き、復しゅうするチャンスを狙っていた。エドモンドを遺産相続人にしたいと自宅に呼んだアビゲイルは、彼を金庫室に閉じ込めてそのままニューヨークへと旅立った・・・。エドモンドが死の直前に残したメッセージとは?

 
 推理小説界の大御所アビゲイル・ミッチェルには、実子同然だったフィリスという姪がいたが、フィリスは四か月前ヨットの事故で死んでいた。しかしアビゲイルは、フィリスは事故死したのではなく、フィリスの夫エドモンドに殺害されたと確信しており、エドモンドへの復讐を企てる。

 アビゲイルは、屋敷の中で上手く人払いをした後、エドモンドを人目につかないように招き入れてから、自室の金庫室に閉じ込める。そして、アビゲイルは、エドモンドが部屋に置いていた車のキーを見つけると灰皿の砂に隠してから、そのままニューヨークへ旅行に行ってしまう。

 翌日、金庫からエドモンドの死体が発見され、コロンボが事件の担当となった。屋敷に戻って来たアビゲイルは、エドモンドはアビゲイルが旅行に出かけた後に盗みのために屋敷に忍び込んだ挙句、誤って金庫室の扉を閉めて閉じ込められた、という事故死説を唱える。しかしコロンボは、エドモンドの車のキーが見つからない事、金庫室の床に紙切れが散乱していたこと、エドモンドの死体には何かをひっかいたような痕跡があった事、等に頭を悩ませていた。

 アビゲイルは灰皿から車のキーを回収しようとするが、既に秘書のベロニカがキーを手に入れていた。ベロニカはアビゲイルにキーを渡すものの、アビゲイルが犯人であることに気が付き、遠回しに強請ってくる。

 アビゲイルコロンボに裏庭にキーが落ちていたのを見つけたと言って渡し、これで事故死は確定だと印象付けようとする。しかしコロンボは、先に警察が裏庭を調べた時にはキーが無かった事を突き止め、アビゲイルの嘘を見抜く。そしてアビゲイルと共に、エドモンドが死の間際に金庫室で何をしていたのかを推理し始める。

 金庫室に残された四個の金属の箱には、エドモンドが付けた矢印の傷が残されており、コロンボはそれが天井を指していると推測する。そして天井の電球とソケットの間には紙切れが挟まっていた。それはアビゲイルの小説「その夜、私は殺された」(THE NIGHT I WAS MURDERED)の表紙ページで、文字の一部「THE NIGHT」がマッチの炭でかき消された結果、「私は殺された アビゲイル・ミッチェルによって」(I WAS MURDERED by Abigail Mitchell)という文面になっていた。

 コロンボはこれがエドモンドの死の間際の告発であり、十分な証拠になると伝える。アビゲイルコロンボがフィリスの事件を捜査してくれたら、こんなことはせずに済んだのにと言う。


感想

 評価は○。

 極めてシンプルなストーリーで全体的に地味ではあるが、クライマックスでの「死者のメッセージ」の謎が解き明かされるシーンが極めて強烈な印象を残し、それゆえに好きなエピソードの一つである。

 コロンボ作品の大多数において、殺人者の動機は「自分の利益」であり、つまり極めて利己的なものである。しかし今回の犯人アビゲイル・ミッチェルの動機は「殺された姪の敵討ち」であり、他エピソードの犯人たちとは全く異なっている。もちろん理由は何であれ、アビゲイルが殺人者であることに変わりは無いが、状況的に同情すべきところがあり、犯人が「憎むべき敵」でない、というところがなんとも異色なエピソードと言える。

 さらに、このエピソードにおいては、おなじみの「コロンボと犯人の心理的な対決」シーンは全く無い。いつもなら、コロンボが犯人に対し、口では形式的な調査だと言いながら、態度では明らかに疑っていると匂わせて犯人を苛立たせる、というのが定番であるが、この作品ではそういう場面は皆無である。コロンボは、終盤にアビゲイルが犯人と目星をつけていても、なお敵対的な態度はとらず、最後まで「事件解決の協力者」といった感じで接する、というのも他のエピソードとはかなり趣が異なっている。

 ストーリー中盤に、コロンボが大勢の前で突発的に講演をする羽目になった際、「殺人者の中には、人格、知性、ユーモアなど、で、好きになった相手もいた」云々と言うくだりがある。この時点でコロンボアビゲイルの事が頭に有ったのかもしれない。全編において、コロンボと犯人とのギスギスした心理戦は無く、コロンボアビゲイルも互いに相手に敬意をもって接する関係に終始する、という雰囲気が実に好みだった。


 また、この作品で印象深いのが、要所要所で流れるクラシック調のBGMで、弦楽器を駆使したメロディーが実に素晴らしい。スローテンポで流れるときにはもの悲しい雰囲気を醸し出し、殺人のシーンではテンポが速くなり緊張感を高めている、と各シーンに実に効果的に使われており、どの場面でも聞きほれてしまった。


 そしてこのエピソード最大の特徴が、エドモンドが金庫室で死の直前何をしていたか、が、コロンボにも犯人にも、そして当然視聴者にも解らない、という点である。視聴者はコロンボアビゲイルと共に、箱に刻まれていた線はどういう意味が有るのか、床に散らばっていた紙の切れ端は何なのか、を解き明かす過程を同時に体験していく。それだけに、コロンボが天井のソケットから紙を見つけ出し、それがアビゲイルを告発するエドモンドの遺書だった、と解るシーンは衝撃的である。このエピソードは過去に何回も視聴していて、既に答えは知っているのに、それでも何度でも息詰まるような緊張を覚える素晴らしいクライマックスと言える。


 本作は、いつものコロンボ作品の様な、犯人の僅かなミスを糸口に犯人を心理的に追い込んでいくような展開は見られないが、これはこれで気に入っているエピソードである。


 サブタイトルの原題「TRY AND CATCH ME」とは英語で「つかまえてごらん」といった意味合いであり、どう考えても日本版のサブタイトル「死者のメッセージ」の方が遥かに内容の本質をついていて、かつ印象に残る。日本語版スタッフの仕事ぶりには感心せずにはいられない。

備考

 本作品は、NHKが2018年に実施した「あなたが選ぶ!思い出のコロンボ」という企画で、全69作中第16位にランキングされた。
 
 

#41 死者のメッセージ TRY AND CATCH ME
日本初回放送:1978年


コロンボ』シリーズ最高齢の犯人が登場!?アビゲイル役のルース・ゴードンは本作制作時には80歳を迎えていた。全編に流れる音楽を担当したパトリック・ウィリアムズエミー賞グラミー賞を多数受賞している。


出演
コロンボ・・・ピーター・フォーク小池朝雄
アビゲイル・ミッチェル・・・ルース・ゴードン(南美江
ベロニカ・・・マリエット・ハートレイ(桧よしえ)
マーチン・・・G. D. スプラドリン(内藤武敏)
エドモンド・・・チャールズ・フランク(松橋登)


演出
ジェームズ・フローリー


脚本
ジーン・トンプソン
ポール・タッカホー

 

他の回の内容・感想は以下のリンクからどうぞ

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刑事コロンボ完全版 2 バリューパック [DVD]
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刑事コロンボ完全版 4 バリューパック [DVD]
刑事コロンボ完全捜査ブック
 
 

【映画】感想:劇場アニメ「劇場版 蒼き鋼のアルペジオ -アルス・ノヴァ- DC」(2015年:日本)

劇場版 蒼き鋼のアルペジオ ?アルス・ノヴァ? DC <BD通常盤> [Blu-ray]

TVアニメ「蒼き鋼のアルペジオ -アルス・ノヴァ-」公式HP
http://www.aokihagane.com/
放送 AT-X。2018年12月9日(日)

【※以下ネタバレ】
 

21世紀中盤、温暖化に伴う海面上昇により、人類は地上での版図を大きく失った。


その混乱に呼応するかのように世界各地に現れた【霧の艦隊】にすべての海域を封鎖され、人類は疲弊の一途を辿っていた 。


横須賀・海洋総合学院の士官候補生・千早群像の前に現れた霧の艦隊の潜水艦【イ401】。敵であるはずのイ401、そのメンタルモデル・イオナは群像に囁く。「千早群像、私に、乗って。」


閉塞した現状を打破するため、学院の同級生らと共にイ401に乗り込み、艦長として指揮を執る群像のもとに、日本政府高官である上陰龍二郎から極秘の依頼が届く。「人類の切り札を、アメリカに届けて欲しい」。日本が開発した対「霧」最終兵器・【振動弾頭】のサンプルを、量産のために米軍に届けるのだ。


上陰の依頼を受け、アメリカを目指すイ401の前に立ちはだかるのは、大戦艦コンゴウを旗艦とする霧の東洋方面第一巡航艦隊。重巡洋艦タカオ、マヤ、大戦艦ハルナ、キリシマ――


次々に襲いかかる霧の艦船との戦いの中、イオナは成長していく。人類と霧のメンタルモデル、それを隔てるものは何か。コンゴウとの壮絶な決戦を経て、サンディエゴに「人類の切り札」を届けた群像たちの次なる目的は?そして新たに立ちはだかる影は――――

 

あらすじ

 21世紀初頭、地球温暖化による海面の上昇で人類の版図は縮小した。そして2039年、突如現われた謎の勢力「霧の艦隊」が人類に攻撃を仕掛けてきた。圧倒的な超技術を誇る霧の艦隊の前に人類は敗北し、全ての海は「霧」によって封鎖され、海を利用できなくなった人類国家は衰退の一途を辿っていた。「霧」によるジャミングにより通信も途絶し、各国家は完全に孤立した。

 それから七年後。日本の士官候補生「千早群像」は、以前日本が拿捕した「霧」の潜水艦「イ401」の存在を知る。そして群像の前に謎めいた少女「イオナ」が現われた。イオナは「イ401」の分身的な存在「メンタルモデル」であり、何者かによって群像に従うように命令されているという。かくして群像は、仲間たちと共にイ401に乗りこむ。

 イ401は霧の艦を破壊できる秘密兵器「振動弾頭」をアメリカに届けるため旅立つ。そして激闘の中で、霧の艦であるキリシマ、ハルナ、タカオたちも人類の側につき、群像たちに協力するようになっていく。霧の戦艦コンゴウは、味方が次々と裏切っていく現状に苛立ちイ401に戦いを挑むが、自らもまたイオナたちに影響され、戦場を離れていった。

 イ401は振動弾頭をアメリカに届け、アメリカは弾頭の量産化に成功する。ところが弾頭には1発だけ使用した後はロックがかかるシステムが組み込まれており、アメリカの霧への大反撃計画は水泡に帰してしまう。群像は霧と全面戦争を戦うのではなく、話し合いをするつもりだった。

 イ401は北極海に総旗艦ヤマトを中心とする、霧の中枢が存在すると知り、北極へと向かうことにした。ところが突然全世界に霧からのメッセージが伝達される。そしてヤマトの代理人として、群像の父親・千早翔像が現れ、全人類に降伏を勧告する。


感想

 評価は○。

 2013年10月~12月に放送されたTVアニメ「蒼き鋼のアルペジオ -アルス・ノヴァ-」の劇場版二部作の前編。見ていてどっと疲れる映画でしたが、まあ評価はそこそこ、でした。

 TVアニメ「アルス・ノヴァ」は、漫画「蒼き鋼のアルペジオ」をベースに、思いっきり独自展開をブチかました作品でしたが、メカニックの精緻な描写に加えて、CGで描いているのにめっちゃ可愛い美少女キャラ、展開の遅すぎる原作より余程面白いストーリー、など、放送当時高く評価した作品でした。

 そして、2015年公開のこの「DC」は、TVアニメ版のその後を描いたもので、前半はテレビアニメ全12話のダイジェスト、後半が「テレビのストーリーのその後」、という構成になっています。

 しかし、ダイジェスト部分はキツかった……、テレビアニメ版全12話を65分程度に圧縮しているので、もう「承前」というか、テレビアニメ版を見ていない人は完全に振り落としに来ており、ちょっとどうなんだろうねぇという感じです。何せ、イオナとの出会い→タカオとバトル→ハルナ・キリシマとのバトル→401大ピンチからの復活→コンゴウとの大決戦、の展開を約一時間で見せられるのですから、正直訳が解らん! 昔テレビアニメを視聴した時の記録をひも解いて、ようやく内容が理解できるような有様でした……

 しかしまあ、そこからラストまでの約40分は新作で、アメリカの振動弾頭が使えなくなるくだりと、イオナ対≪霧の生徒会長≫ことヒエイとのバトルが展開されますが、まあこのあたりはそれなりにゆったりしたペースになり、なんとか見れた感じです。

 この作品は前編なので、あくまで前ふりであり、真に見るべきは二部作後編「Cadenza」の方だと思われますので、これ一本だけでは評価しずらいですよね。まあとりあえずメインデッシュの前の前菜としてそれなりに楽しめました、というところかな。
 
 

https://www.at-x.com/program/detail/10386
劇場版 蒼き鋼のアルペジオ -アルス・ノヴァ- DC
2018年 12月9日(日)19:10~21:00


<スタッフ>
原作:Ark Performance「蒼き鋼のアルペジオ
    (少年画報社/月刊「ヤングキングアワーズ」連載)
監督:岸誠二
助監督:柿本広大
3DCGアニメーションディレクター:鈴木大介
構成:上江洲誠
SF考証:森田繁 (スタジオぬえ)
脚本:上江洲誠/森田繁/中村浩二郎/日暮茶坊
キャラクターデザイン:森田和明
メカデザイン:松本剛
美術監督:宮越歩
色彩設計:伊東さき子
撮影監督:奥村大輔
編集:廣瀬清志 (eDiTz)
音響監督:飯田里樹
音響効果:奥田維城
音楽:甲田雅人
主題歌:「Rock on.」ナノ
OPテーマ:「Blue Snow」Trident
アニメーション制作:サンジゲン
製作:アルペジオ・パートナーズ
配給:ショウゲート



<キャスト>
千早群像:興津和幸
イオナ渕上舞
タカオ:沼倉愛美
ハルナ:山村響
コンゴウ:ゆかな
マヤ:MAKO
ヒュウガ:藤田咲
キリシマ:内山夕実
イ400:日高里菜
イ402:山本希望
織部 僧:松本忍
橿原杏平:宮下栄治
四月一日いおり:津田美波
八月一日静:東山奈央
刑部蒔絵:原紗友里
ヒエイ:M・A・O
ミョウコウ:福原綾香
アシガラ:三森すずこ
ナチ:佐藤聡美
ハグロ:五十嵐裕美
ムサシ:釘宮理恵
ヤマト:中原麻衣
千早翔像:中田譲治
ほか


2015年劇場公開作品

 
 

2018年視聴映画のあらすじ・感想の一覧は以下のページでどうぞ

2018年視聴映画あらすじ・感想一覧

perry-r.hatenablog.com
 
劇場版 蒼き鋼のアルペジオ -アルス・ノヴァ- オフィシャルアーカイブ
蒼き鋼のアルペジオ 01 (ヤングキングコミックス)
 
 
 
 

【アニソン】感想「Animelo Summer Live 2018 “OK!” Stand by...SELECTION!!!」第1回

SHINY DAYS(ゆるキャン△盤)

Animelo Summer Live 2018 “OK!” | BSフジ
http://www.bsfuji.tv/anisama/
放送 BSフジ。全3回。

【※以下ネタバレ】
 

Animelo Summer Live 2018 “OK!” Stand by...SELECTION!!!』

<DAY1>12月7日(金) 23:00~24:55【BSフジ】
<DAY2>12月14日(金) 23:00~24:55【BSフジ】
<DAY3>12月21日(金) 23:00~24:55【BSフジ】


8月24日~26日に行われた「Animelo Summer Live2018 “OK!”」のライブの模様を3週連続放送!圧巻のパフォーマンスを披露する、豪華アーティストによるスペシャルなライブ映像を公開!

 

第1回 <DAY1>12月7日(金) 23:00~24:55

 

曲リスト

(★印は気に入った曲)


★DISCOTHEQUE 三森すずこ×内田彩 アニメ『ロザリオとバンパイア CAPU2』(2008年)OP


SPEED STAR GARNiDELiA 映画『劇場版 魔法科高校の劣等生 星を呼ぶ少女』主題歌


To see the future レン(楠木ともり) アニメ『ソードアート・オンライン オルタナティブ ガンゲイル・オンライン』ED


Shocking Blue 伊藤美来 アニメ『武装少女マキャヴェリズム』OP


ユメノコドウ アニメ『ドリフェス!R』OP


★SHINY DAYS アニメ『ゆるキャン△』OP


So Happy アニメ『お前はまだグンマを知らない』ED


笑顔に会いたい みっく&エリイ(伊藤美来×山崎エリイ) アニメ『ママレード・ボーイ』(1994年)OP


God knows... アニメ『涼宮ハルヒの憂鬱』(2006年)挿入歌


スカイクラッドの観測者 いとうかなこ×Zwei ゲーム『STEINS;GATE』OP


放課後オーバーフロウ 中島 愛 映画『劇場版 マクロスF 恋離飛翼サヨナラノツバサ~』主題歌


桃色タイフーン 春奈るな アニメ『ゆらぎ荘の幽奈さん』OP


瞬間センチメンタル 黒崎真音×春奈るな feat.大塚紗英&西本りみ from Poppin’Party アニメ『鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST』(2009年)ED


decadence -デカダンス- 黒崎真音 アニメ『されど罪人は竜と踊る』ED


Polaris アニメ『Wake Up, Girls! 新章』挿入歌


革命のマスカレード  三森すずこ ゲーム『無双OROCHI3』テーマソング


深い森 Do As Infinity アニメ『犬夜叉』ED


WONDERFUL STORIES~勇気はどこに?君の胸に! Aqours アニメ『ラブライブ!サンシャイン!!(2期)』挿入歌 アニメ『ラブライブ!サンシャイン!!(2期)』ED


Heading to Over OLDCODEX アニメ『Free!-Dive to the Future-』OP


Stand by...MUSIC!!! アニサマ2018出演アーティスト 1st Day アニメロサマーライブ 2018 -OK!- テーマソング

感想

 過去4年くらいNHKで放送されていたアニサマですが、今年はBSフジが権利を奪い取った模様。

 新作は、ゆるキャン△のSHINY DAYSくらいしか聞くもの有りませんでしたな。ロザバンのオープニング「DISCOTHEQUE」は名曲ですが、もう10年前の曲になるのかぁぁぁ。

 

他の回の感想

第3回

perry-r.hatenablog.com
  

【セレクトアーティスト】
<DAY1>
三森すずこ内田彩GARNiDELiA / レン(楠木ともり) / 伊藤美来
DearDream / 亜咲花山崎エリイ / Poppin’ Party / いとうかなこZwei
中島 愛 / 春奈るな黒崎真音 / Wake Up, Girls! / Do As Infinity
AqoursOLDCODEX


<DAY2>
内田真礼水瀬いのりウマ娘 プリティーダービー竹達彩奈悠木碧
スタァライト九九組 / 大橋彩香 / fhana / TrySail / Minami / 三森すずこ
茅原実里 / TRUE / petit miladyアイドルマスター SideM宮野真守GRANRODEO


<DAY3>
ミルキィホームズi☆Ris上坂すみれ東山奈央 / 妹S /
THE MONSTERS / ヘルシェイク矢野 / 早見沙織鈴木みのり鈴木このみ
麻倉もも / 雨宮 天 / 夏川椎菜 / 小倉 唯 / 蒼井翔太ZAQOxT
アイドルマスター ミリオンライブ! ミリオンスターズ / JAM Project

 
ロザリオとバンパイア アイドルカバーBEST
 
 

感想:アニメ「逆転裁判 ~その「真実」、異議あり!~ Season2」第10話「逆転特急、北へ - 1st Trial」

逆転裁判 ~その「真実」、異議あり!~ B2タペストリー

逆転裁判 Season2|読売テレビ http://www.ytv.co.jp/animegyakuten/
放送 日本テレビ系。土曜日17:30~18:00。

【※以下ネタバレ】
 

他の回の内容・感想は以下のリンクからどうぞ

perry-r.hatenablog.com
   

第10話 『逆転特急、北へ - 1st Trial』 (2018年12月8日(土)放送)

 

あらすじ

 12月31日夜。成歩堂と真宵は豪華列車「銀星号」の初運行に招待され、駅に到着するが、そこで抽選でチケットを入手した糸鋸と裁判長と出会う。銀星号は、ナーリキン共和国の大富豪ハブリー・リッチナンデが、使用されていない路線を買い上げて走らせている私設鉄道の列車だった。

 成歩堂たちは豪華列車の旅を堪能していたが、突然いるはずの無いリッチナンデが登場し、列車の乗員は乗客に銃を突き付けてくる。リッチナンデは一年前アメリカで殺人で有罪判決を受け死刑を宣告されたが、日本国籍を取得していたため、日本に護送されてきた。しかし協力者の支援を得て空港で脱走し、この列車に乗りこんで来たのだった。

 リッチナンデは、無罪を主張し、この列車内で裁判をやり直すと言い出す。そのために、列車には事件の関係者、検事、弁護士が呼び集められていた。成歩堂が招待されたのは、この裁判でリッチナンデの弁護をするためだった。そして検事にはアメリカの検事・裁牙由三郎が指名される。成歩堂は突然の出来事に困惑しつつも、リッチナンデの弁護を引き受ける。成歩堂は、列車が駅に着く翌朝7時までに真実を明らかにしなければならない。

感想

 アニメオリジナルエピソード。今までの様な成歩堂たちの少年時代の番外的な話では無く、本格的な裁判を行うエピソードなので出来はいかがなものかと思ったのですが……、うーん、ゲーム原作のエピソードとノリが違い過ぎて、ちょっと馴染めない。まあ裁判はまだ始まっていないので、裁判をどう転がしていくか、ちょっと様子見ですかね。


 成歩堂と真宵ちゃんて同じ部屋で一泊する予定だったの? なんてハレンチな(笑)


 悠木碧って爆弾探しゴッコの場面、声の使い分けが凄いなぁと思いました。何も知らずに聞かされたら絶対悠木碧ってわからんよ。
 
 

他の回の内容・感想は以下のリンクからどうぞ

perry-r.hatenablog.com
 
 
逆転裁判 蘇る逆転 Best Price!
逆転裁判2 NEW Best Price!2000
逆転裁判3 NEW Best Price!2000
逆転裁判123 成歩堂セレクション Best Price! - 3DS
 
 

感想:アニメ「ゾンビランドサガ」第10話「NO ZOMBIE NO IDOL SAGA」

ゾンビランドサガ 合皮パスケース B

TVアニメ「ゾンビランドサガ」公式サイト https://zombielandsaga.com/
放送 BS11。全12話。

【※以下ネタバレ】
 

第10話 NO ZOMBIE NO IDOL SAGA (2018年12月6日(木)深夜放送)

 

あらすじ

 巽はフランシュシュの次なるステップとして、500人規模の会場に挑戦することを命じる。その舞台となるのは「唐津市ふるさと会館アルピノ」。早速巽はフランシュシュを連れて下見に出かけ、さくらはこの会場を見ているうち、この場所が自分の過去と関係があるような気がしてくる。

 さくらは次のライブを成功させれば自分の過去が解るのではないかと思い立ち、練習では他のメンバーが引くほどの張り切りぶりを見せる。しかしそれを見ていた巽は、フランシュシュに唐突に山籠もりを命じ、七人は雪深い天山へと放り込まれてしまう。しかも巽が指定した目的地には雪しかなく、このままでは遭難は必至だった。

 さくらは練習どころではない状況に気が気ではないが、他の六人は意外にもサバイバルの才能を見せ、数日で状況にすっかりなじんでしまう。やがて巽が迎えに来るが、さくらは時間をいたずらに無駄にした巽に腹を立てるだけだった。

 山を下りたフランシュシュは練習を再開するものの、焦りが先に立つさくらは他のメンバーと呼吸が合わず、ついに喧嘩になってしまう。実は巽は、さくらが一人で気負い過ぎて周囲と合わせることが出来なくなっている現状に、さくらが自ら気が付くようにしようとしていたのだった。巽の思惑通り、さくらは焦りすぎて自分の事しか考えていなかったことをようやく悟り、メンバーに謝罪する。

 フラシュシュシュはようやくグループのまとまりを取り戻し、来たるライブに向けて良い感じになっていた。しかしある朝走りに出かけたさくらは、門を出た途端トラックに跳ね飛ばされ、その衝撃で生きていたころの記憶を取り戻す。

感想

 物語も残り三回となり、ついに主役のさくらの過去に迫るエピソードに突入。さくらのプロフィールをよく見たら、唐津弁使いだと書いてあり、つまり唐津はさくらの地元なので、このアルピノでのライブをもって大団円という事になりそうですが、どうまとめてくるのかなぁ?

 まあ巽がさくらの身内・血縁というのは堅いと思っているのですが、たえはどうかかわって来るのかしらん? また覚醒が遠のいてしまったみたいだし……

 ゆうぎりさん、はんなりしたキャラクターでメンバーで一番大人のように見えるのですが、意外に人の話を聞いてない(笑) いつぞやもさくらのいう事を聞かずにいきなりビンタをかましていましたが、今回も一方的に巽を張り倒して罵倒してさっさと帰っちゃうし(笑)

 クライマックス(というのか?)、さくらが門から出ていくシーンで来るぞ来るぞと身構えていたら、やっぱりトラック来た(笑) 純子もはねられていましたので、天丼ネタの三回目ですな。

 今まで各メンバーの過去話でそれぞれ盛り上がっただけに、メインヒロインの話ではきっちりやって大満足させて欲しい物です。

おまけ

唐津市ふるさと会館アルピノ佐賀県
http://arpino.jp/index.html

arpino.jp
 
 施設案内の写真には、フランシュシュが立っていたあの会場がそんまんま写っています(笑)
 
 
ゾンビランドサガ さくら ダイカットマグネット 01
ゾンビランドサガ サキ ダイカットマグネット 02
ゾンビランドサガ 愛 ダイカットマグネット 03
ゾンビランドサガ 純子 ダイカットマグネット 04
ゾンビランドサガ ゆうぎり ダイカットマグネット 05
ゾンビランドサガ リリィ ダイカットマグネット 06
ゾンビランドサガ たえ ダイカットマグネット 07
ゾンビランドサガ ビジュアルフォトセット
 
 
 
 

【映画】感想:映画「ヒンデンブルグ」(1975年:アメリカ)

ヒンデンブルグ(〇〇までにこれは観ろ! ) [DVD]

NHK BSシネマ http://www.nhk.or.jp/bscinema/
放送 NHK BSプレミアム 2018年12月6日(木)

【※以下ネタバレ】
 

1937年、アメリカで起きたドイツの巨大飛行船・ヒンデンブルク号の爆発炎上事故。20世紀の悲劇ともいわれる実話を、R・ワイズ監督が大胆な想像と推理によって描くサスペンス大作。ドイツとアメリカを結ぶ大西洋航路に就航したヒンデンブルク号を爆破するとの情報が流れ、ドイツ空軍のリッター大佐が乗船し、厳戒態勢がとられるが…。特撮と実際のニュース映像を交えた迫真の映像と音響は、アカデミー賞2部門を受賞した。

 

あらすじ

 1937年。ナチスドイツの誇る巨大飛行船ヒンデンブルグ号は、大西洋航路に就航し、ドイツ・アメリカ間を結んで飛行していた。5月。ヒンデンブルグ号が爆破されるという出所不明の噂が流布されたため、ドイツ軍は出発前のヒンデンブルグ号に徹底的な検査を行い、さらに空軍大佐のリッターを保安主任として乗船させる。

 リッターは乗員乗客たちを調べていくうち、船員のベルトが船の爆破を企てていることに気が付く。ベルトはナチス政権に反抗するメンバーの一人であり、ヒンデンブルグアメリカに到着し乗員乗客がいなくなったタイミングで時限爆弾で船を爆破するつもりだった。

 その事を知ったリッターだったが、自身もナチス政権に批判的だったため、あえてベルトに、到着後に船から人がいなくなる時間を教える。ベルトはその時刻に爆弾をセットして、秘密の場所に隠す。

 だが、到着直前ベルトはゲシュタポに逮捕され、また船は悪天候のため着陸できず、爆弾をセットした時刻が近づきつつあった。焦ったリッターはゲシュタポを殴り倒して、ベルトから爆弾の隠し場所を聞き出し、すぐさま時限装置を解除しようとする。しかしそこにゲシュタポが現れ、リッターは手元を狂わせ、爆弾が爆発してしまう。

 ヒンデンブルグ号は大爆発を起こし、乗員・乗客97人中35人と地上の作業員1名が死亡した。


感想

 評価は(ぎりぎりで)○。

 史実である飛行船ヒンデンブルグ号大爆発事故をテーマにしたサスペンス映画。評価としては、まあそこそこ、というところだった。

 監督は「ウエスト・サイド物語」とか「サウンド・オブ・ミュージック」とかで有名な大巨匠ロバート・ワイズ。主役のリッターは「パットン大戦車軍団」のジョージ・C・スコット、原案は「刑事コロンボ」シリーズの原作者のリチャード・レビンソン&ウィリアム・リンク、と、豪華なメンツの、いかにもハリウッド超大作というイメージの作品。

 実際、ヒンデンブルグ号内部のセットとかは豪華だったし、特撮も良く出来ていてヒンデンブルグの飛行シーンなど本物と言われても信じそうな出来栄えだったし、ストーリーもそこそこ重厚だったし。最後のヒンデンブルグ号の爆発シーンでは、実際の記録映像と映画を混ぜ合わせるため、爆発シーンになるといきなり白黒画像になってしまい、それで悲惨な事故シーンを延々と続けていくので、もう陰惨感がたまらなかったし。

 しかし爆発の原因が、「主人公が爆弾の扱いをうっかりミスってそれが原因でした」というのはあまりにもあまりなのでは…… もうちょっとなんとかならなかったのかという気もします。それだけに「一度見ればもう十分」という感が有りましたな。
 
 

ヒンデンブルグ
BSプレミアム12月6日(木)午後1時00分~3時06分


【製作・監督】
ロバート・ワイズ
【原作】
マイケル・M・ムーニー
【原案】
リチャード・レビンソン、ウィリアム・リンク
【脚本】
ネルソン・ギディング
【撮影】
ロバート・サーティース
【音楽】
デビッド・シャイア
【出演】
ジョージ・C・スコット、アン・バンクロフトウィリアム・アザートン ほか


製作国:
アメリ
製作年:
1975
原題:
THE HINDENBURG
備考:
英語/字幕スーパー/カラー/レターボックス・サイズ

 
 

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映画パンフレット 「ヒンデンブルグ」監督ロバート・ワイズ 出演ジョージ・C・スコット
 
 
 

【映画】感想:映画「ミッドウェイ」(1976年:アメリカ)

ミッドウェイ -海戦75周年アニバーサリー特別版- [Blu-ray]

NHK BSシネマ http://www.nhk.or.jp/bscinema/
放送 BSプレミアム 2018年12月5日(水)

【※以下ネタバレ】
 

太平洋戦争の転換点になったとされるミッドウェーでの歴史的な戦いを描いた戦争巨編。真珠湾攻撃から半年後、日本海軍はアメリカの主力である太平洋艦隊を攻撃する新たな作戦を計画する。一方、暗号の解読によって計画を察知したアメリカ軍は迎撃の準備を進めるが…。C・ヘストン、H・フォンダはじめ、当時の大スターが出演、三船敏郎連合艦隊司令長官山本五十六を演じる。実際の記録映像を使用した戦闘シーンも印象的。

 

あらすじ

 1942年4月。日本近海に接近したアメリカ軍の空母から爆撃機が発進し、東京などの都市を爆撃した。日本の受けた被害はほぼ皆無だったが、日本軍は大きな衝撃を受ける。山本海軍大将は、アメリカとの戦争を終わらせるため、ミッドウェイ島の占領を決意する。

 アメリカ側は日本軍の暗号電文をわずかながら解読し、日本軍の次の目標がミッドウェイ島だと推測する。国防省は、これは日本の欺瞞作戦で、本当の目標は真珠湾アメリカ西海岸ではないかと疑うが、海軍大将ニミッツは日本のミッドウェイ島攻撃を確信し、迎撃の準備を進める。

 そんな中、海軍パイロットのガース大佐は、ハワイの基地でやはり海軍のパイロットとなった息子のトムと再会する。トムは日本人女性ハルコ・サクラと愛し合っており、結婚を考えていたが、ハルコは両親とともにホノルルで拘束され、近く本土の収容所に送られることになっていた。ガースはハルコと面会してその人柄を知り、ハルコたちが収容所に送られないように奔走する。

 5月下旬。日本軍は空母四隻を主力とする合計200隻の大艦隊をミッドウェイへ向けて出撃させた。アメリカ側もまた空母三隻を中核とする艦隊をミッドウェイに送り出し、その中にはガースやトムの姿も有った。

 6月5日。日本軍はミッドウェイ島に攻撃を仕掛け大損害を与えるが、アメリカの艦隊が近くに接近している事に気が付いていなかった。アメリカ側は先に日本艦隊を発見して攻撃を仕掛け、空母三隻を撃沈するという大戦果を挙げる。日本軍は残った空母一隻で猛反撃するものの及ばず、ついに最後の空母も沈められた。山本大将は敗北を悟り、艦隊を退却させた。

 大勝利を飾ったアメリカ軍は真珠湾に帰還した。しかしガースは戦死し、トムも重傷を負っていた。船から運び出されるトムをハルコが見つめていた。最後ニミッツは部下に勝利できたのは実力だったのか運だったのか解らないと語るシーンで〆。


感想

 評価は○。

 最近ではすっかり姿を消した戦争映画の超大作で、実に見ごたえのある作品だった。

 テーマとなっているミッドウェイ海戦は、太平洋戦争のターニングポイントとして、ちょっとした軍事マニアなら必ず知っているような有名な戦いで、それを当時の大物俳優たちを動員した豪華な顔ぶれで映像化している。

 シナリオはなかなかの優れもので、この手の映画にありがちな無茶苦茶な歴史改変は見られず、ほぼ史実通りの展開だった、というのがポイントが高い。またアメリカ製映画にもかかわらず、日本軍が単純な悪役にされておらず、アメリカ軍と対等の敵として描かれているというのも好感が持てた。

 中盤、日本軍側は様々な不運に見舞われてアメリカ艦隊の接近に気が付かないため、観客としては見ていてハラハラさせられる。またアメリカ軍側も、本当に日本軍がミッドウェイに攻めて来るのか確信が持てず、疑心暗鬼の中で敵艦隊を探し続け焦燥を募らせていく様が描かれており、どちらの側にもそれぞれにドラマがあり、見ていて実に面白かった。

 まあ史実だけでは彩が薄いと思ったのか、オリジナルキャラクター(?)であるガース大佐(チャールストン・ヘストン)とその息子トム、さらに日本人女性ハルコの物語をいれたりしていたものの、あくまでサブストーリー扱いであり、本筋を食ったりはしていなかったので、まあこれはこれで面白い味付けだった。

 しかしまさか最後にパイロットとして参加していたガースが戦死するとは思ってもいなかったので、ガースの機が空母への着艦に失敗して大爆発したシーンでは思わず「へ?」とか妙な声を挙げてしまった……


 チャールトン・ヘストンヘンリー・フォンダ三船敏郎が共演したうえ、戦時中の本物の映像、さらに本物の軍艦を使用した映像はなかなかの迫力であり、結果として豪華な映画に仕上がっていた。という事でなかなかの満足度だった。
 
 

ミッドウェイ
BSプレミアム12月5日(水)午後1時00分~3時13分


【製作】
ウォルター・ミリッシュ
【監督】
ジャック・スマイト
【脚本】
ドナルド・S・サンフォード
【撮影】
ハリー・ストラドリング・ジュニア
【音楽】
ジョン・ウィリアムズ
【出演】
チャールトン・ヘストンヘンリー・フォンダ三船敏郎ジェームズ繁田 ほか


製作国:
アメリ
製作年:
1976
原題:
MIDWAY
備考:
英語/字幕スーパー/カラー/レターボックス・サイズ


ガース大佐(チャールトン・ヘストン)
ニミッツ大将(ヘンリー・フォンダ)
山本五十六大将(三船敏郎)
マドックス大佐(ジェームズ・コバーン)
スプルーアンス少将(グレン・フォード)
ロチェフォート中佐(ハル・ホルブルック)
ブレイク少佐(ロバート・ワグナー)
フレッチャー少将(ロバート・ウェッバー)
南雲忠一中将(ジェームズ繁田)
ハルゼー中将(ロバート・ミッチャム)

 
 

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ミッドウェイ 特別版 [DVD]
 
 

感想:海外ドラマ「刑事コロンボ」第21話「意識の下の映像」

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放送開始50周年 刑事コロンボNHK BSプレミアム BS4K 海外ドラマ https://www9.nhk.or.jp/kaigai/columbo/
放送 NHK BSプレミアム

【※以下ネタバレ】
 

第21話 意識の下の映像 DOUBLE EXPOSURE (第3シーズン(1973~1974)・第4話)

 

あらすじ

自らが主宰する研究所で、意識調査の研究を行っているケプル博士。野心家の彼は研究所拡大のため、クライアントのノリスをキャンペーンガールに誘惑させ、その現場をとった写真をネタにゆすっていた。だが、地方検事局に真実を調べさせるというノリスを恐れたケプルは、人間の潜在意識に訴えかけるサブリミナル効果を利用してノリスを殺害。凶器として使用した銃にも一工夫こらし、鑑識の目をくぐり抜ける。

 
 バート・ケプル博士は、人間の意識と行動の専門家で、自分の研究を企業の宣伝に応用し大成功を収めていた。しかしケプルは、その一方でクライアントにハニートラップを仕掛け、相手の弱みを握ってゆすりを行っていた。ところが、脅迫された一人のノリスは、脅しに屈するどころか逆にケプルを当局に訴えると言い出したため、ケプルはノリス殺害を決意する。

 ケプルは、ノリスを自分の研究所に呼び出し、塩気のあるものを食させた後、さらに映写フィルムに潜在意識に訴える飲み物のカットを入れておいてノリスに見せる。そしてノリスが喉が渇いて水を飲みに出てきたところを射殺する。しかも、犯行時間には、ノリス夫人を偽電話で人気のない場所に呼び出し、アリバイを作れないようにしてあった。

 コロンボが事件の担当になるが、ケプルはすぐに夫人が怪しいと主張する。しかしコロンボは、何故犯人はノリスが水を飲みに出てくることを知っていたのかがひっかかる。またケプルが死体発見直後にも拘わらず、冷静に映写フィルムの保管を指示していたことにも注目していた。

 やがてケプルの部下の映写技師ホワイトが、ケプルに対し、殺人犯だと知っていると言って、口止め料として5万ドルを要求してくる。ホワイトはケプルがフィルムに潜在意識のカットを入れていたのに気が付いていたのだった。しかしケプルはノリスの家に忍び込んで銃を盗むと、その銃でホワイトを射殺し、ホワイト殺しもノリス夫人の犯行のように偽装する。

 しかしコロンボは、ノリス夫人ではなくケプルこそが犯人だと睨んでいた。そして、ノリスの研究に、映写フィルムに潜在意識のカットを入れて人間を誘導する手法が有ると知り、ケプルの犯行の方法を正確に推測する。さらにノリスがケプルとの契約を切ろうとしていたことも分かり、動機も把握する。しかしケプルの犯行を立証する具体的証拠は全く無かった。

 ケプルはクライアントと一緒に映写フイルムを見ていて、いきなり落ち着かなくなり、自分のオフィスに隠してあった銃の部品を確認してようやく安堵するが、次の瞬間現れたコロンボに部品を押さえられる。その部品こそ、45口径の拳銃で22口径の弾丸を発射できるようにする「口径変換装置」で、ノリス殺しの決定的な証拠だった。コロンボは映写フィルムの中に、自分がケプルのオフィスを調べているカットを仕込んでおき、それを見たケプルは潜在意識を刺激されて、思わず証拠を確認してしまったのだった。


感想

 評価は○(並)

 いわゆる「サブリミナル効果」を事件の重要な要素とした作品で、初見時には先進的なトリックが極めて印象深かったエピソード。しかし、トリック以外の部分はもう一つで、全体的なクオリティは並というレベル。


 犯人のケプルが、被害者ノリスにあらかじめ塩辛いキャビアを食べさせておき、そのあとアイスティーのカットを仕込んでいる映写フィルムを見せ、被害者の喉の渇きを加速させて、上手く水飲み場までおびき出す、という仕掛けの部分だけは今見ても凄く面白いのだが、その他の部分が粗いという印象が強い。

 そもそも、コロンボは「何故犯人は被害者が水を飲みに出てくるタイミングを知っていたのか?」と不思議がるが、別に「犯人が被害者を殺そうと待ち伏せしていたら、たまたま出くわしたので射殺した」と解釈すれば済んでしまう話である。ここは、「犯人のケプルがトリックで水飲み場までおびき出したので、その部分をコロンボに不思議がってもらわないと話が進まない」という逆立ちした作りのように思える。

 またケプルは、映写技師ホワイトの部屋に置いてある、廊下が監視できるカメラを止めていたが、犯行のタイミングで、水飲み場の近くに人が通りかかったら何の意味も無いのではないか。

 その他に、この話では、ケプルはターニャ・ベイカーなるキャンペーンガールに被害者ノリスを誘惑させたという設定で話が進む。ところがこのターニャは、予算の関係なのか劇中に一度も姿を現さず、ケプル・ノリス・コロンボたちの口から存在が語られるのみで、そのため話がやや分かり辛い。特に冒頭、ケプルがノリスを殺害するに至る展開で、ターニャが登場していれば簡単になったろうに、二人の間で画面に出てこないターニャの話を延々としているだけなので、妙に理解し辛かった。

 またケプルはノリス夫人に疑いをかけようと、様々な工作を行うものの、劇中ではコロンボはノリス夫人を殆ど疑っておらず、夫人の出番はほとんど無いため、拍子抜け感が否めない。

 とどめで、最後にコロンボはケプルが使用した「口径変換装置」という部品を押さえることで、ケプルの犯行を裏付ける決定的な証拠を得る。しかしここでは証拠をつかんだという高揚感より、「口径変換装置とは何なのか?」という疑問の方が強く、どうにも事件解決をストレートに堪能できなかった。そもそもケプルはこの装置を後生大事に隠しておかず、とっとと捨てておけばコロンボは手も足も出なかったのではないのだろうか。コロンボがケプルの行動を四六時中見張っていたとも思えないのだから。

 犯人役のロバート・カルプは、過去に第4話「指輪の爪あと」、第12話「アリバイのダイヤル」でも犯人役を演じていたが、この「意識の下の映像」も含めて三作品とも評価はもう一つで、コロンボにおいてはシナリオに恵まれなかった俳優というイメージである。


 とは言え、「いかにもコロンボらしい」というシーンもいくつかは有り、それらは結構印象深い。例えば、コロンボはホワイトが死んだと連絡が入ると、巧みにケプルに現場に同行してくれるように頼む。そしてケプルの運転する車で出かけようとするが、駐車場を出ようとするとケプルがいきなり「どっちだ? 現場を聞いてない。知っていたら大変だ」と言う。それを聞いてコロンボはちょっと残念そうに「そう、その通り」と答える。もちろんコロンボはケプルがうっかり、知るはずの無い殺人現場まで運転してくれることを期待していたわけで、この辺りの実に自然に罠をかけるあたりがコロンボの真骨頂という感じである。

 また、終盤にコロンボは、ケプルとターニャの関係を確かめるため、スペインにいるターニャに料金先方持ちの国際電話をケプルの名前でかけたと説明する。そしてターニャがそれを受けたことで、ケプルに、二人が見知らぬ中では無かったどころか、男女の関係だったと認めさせる。この辺りも実に賢いやり方である。


 全体的に見れば、質はもう一つであるものの、それなりにコロンボらしい点も見受けられる、そこそこの作品だった、という評価である。


 ちなみにサブタイトルの原題「DOUBLE EXPOSURE」とは二重露光の意味。本来は一つの写真の中に二つの映像を重ね合わせるという意味だが、この作品では「一つの映写フイルムの中に異なる二つの内容を入れている」というサブリミナル効果の事を現しているのであろう。

備考

 本作品は、NHKが2018年に実施した「あなたが選ぶ!思い出のコロンボ」という企画で、全69作中第17位にランキングされた。
 
 

#21 意識の下の映像 DOUBLE EXPOSURE


日本初回放送:1974年


サブリミナル効果」(本編中ではこの言葉を使っていない)を使った映像のトリックが斬新なストーリー。ロバート・カルプは「指輪の爪あと」「アリバイのダイヤル」に続いて3度目の犯人役に!


出演
コロンボ・・・ピーター・フォーク小池朝雄
バート・ケプル・・・ロバート・カルプ(梅野泰靖
ノリス・・・ロバート・ミドルトン(小瀬格)
ホワイト・・・チャック・マッキャン(三宅康夫)
ノリス夫人・・・ルイーズ・ラサム(幸田弘子


演出
リチャード・クワイン


脚本
ティーブン・J・キャネル

 

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