小学生向けゲームブック「バニラのお菓子配達便!」(藤浪智之/富士見書房/2010年)

バニラのお菓子配達便! ‾スイーツデリバリー‾ (角川つばさ文庫)

http://www.amazon.co.jp/dp/4046311320
バニラのお菓子配達便! ‾スイーツデリバリー‾ (角川つばさ文庫) 新書 2010/11/15
藤浪 智之 (著), 佐々木 亮 (イラスト)
出版社 ‏ : 富士見書房 (2010/11/15)
発売日 ‏ : 2010/11/15
新書 ‏ : 270ページ

 

角川つばさ文庫/バニラのお菓子配達便! 〜スイーツデリバリー〜
http://www.tsubasabunko.jp/bookdetails/index.php?pcd=201001000564

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発売日:2010年11月15日
バニラのお菓子配達便!〜スイーツデリバリー〜
藤浪智之/著
佐々木亮/イラスト

きみは、天馬ばにら。小学五年生。『パティスリー・エイル』の「お菓子配達サービス」担当だ。今日も町のお客さまに、ケーキやマカロン、お届けするよ! …と思ったら。え? 人気アイドルデュオが解散のピンチ!? 幽霊やしきからはなぞの注文メール? …さあ、お菓子の妖精デコといっしょに、解決してあまいしあわせ、届けよう! 読者のきみが選ぶと、ストーリーが変わる「きみが主人公」の物語!!

 
 今年の9月に存在を知った本ですが、「迷宮キングダム」のゲームブック2冊目をアマゾンが勝手に延期とか言い訳をしてきて届かないので、イラッと来て突発的に購入。いやー、それにしても、こんな子供向けのブランドでゲームブックが出ているなんてよく見つけられたと自分に感心する…

 さて、この本、設定こそ「小学五年生の女の子と妖精のコンビでスイーツのお店云々」なのですが、中味は本気でゲームブックだったりします。さすがとけねこ先生。まず先頭に冒険記録紙、もとい「配達記録用紙」が有って所持品をメモしたりします。また「運命判定」と銘打って、トランプを使って運試しをする要素も有るのです…、おおお、「ゲームブックとか言って、どーせ、ストーリーが分岐する小説程度なんでしょ?」とかなめていたら、実は真面目にゲームブックでした。藤浪先生、本気でゲームブック書いてました。

 あと全3話入りなのですが、全て14番がバッドエンド。ウププと思っていたら、あとがきに「ブレナン氏にあやかりました」云々と書いてありました。多分メイン読者の小学生には何のことやらですが、全くターゲット範囲外のおっさん読者には大うけしてしまいましたよ。

 そして冒頭の「さあ、ページをめくってください!」にはしびれたなぁ。

 という事で、小学生は小学生で純粋に楽しめますが、80年代にファイティングファンタジーとか読んでいた世代(多分本来の読者の親世代だ)も色々と楽しいんじゃないでしょうか。ちなみに、これ、人気が出たらしく続編も有りますよ。