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大創出版
きみが決めるストーリーブック
\110(税込)
文・藤浪智之
(講談社/だんじょん商店会 講談社/怪盗クイーンはサーカスがお好きゲームブックなど)
★★【以下ネタバレ】★★
物語の主人公になって、本の中を旅しよう!
“きみが決める”選択は、どんな出来事や結末にたどり着くかな?
きみはふつうの小学生。
少しちがうのは妖怪やユーレイが見えるところ
町の時計台から人形がいなくなった話を聞いたきみは、町の調査に乗り出した。
でも、どうやら消えた人形は、ほかにもいっぱいいるみたいで……?
概要
日常不思議系ゲームブック。100円ショップのダイソー(大創出版)から発売された「きみが決めるストーリーブック」の第二弾で、第一弾の「ドラゴンカリバー とりもどせ!巨人の宝物」と同時発売。B6判(128mm×182mm)で全128ページ。
あらすじ
「きみ」は渡守希美(わたもり・きみ)通称「キミ」。小学四年生だ。ある日、きみは神社で神様「ユメ」と出会ったことで妖怪やユーレイが見えたり話せたりするようになった。その時から、きみはユメと二人で町で起きたふしぎな事件を調べて解決する「ふしぎ探検団」の団員となった。今度起きた事件は、町の時計台から楽団の人形が消えてしまったというものだった。きみはこの事件をみごと解決できるだろうか?
ゲームシステムなど
パラグラフ数107。
キャラメイク・サイコロ振り等は無し。アイテム管理あり。
感想
評価は○(入門用ゲームブックとして最適)。
100円ショップのダイソーから今年(2023年)5月に発売されたゲームブックシリーズ「きみが決めるストーリーブック」の第二弾。小学校中学年(3~4年生)辺りをターゲットにした子供向けの体裁ですが、ゲームブックとしてしっかりした内容の良作でした (^_^)b
本作は第一弾「ドラゴンカリバー」と同時発売で、作者:藤浪智之氏&イラストレイター:佐々木亮氏のコンビというところも同じ、そして全体に優しい雰囲気というところも一緒です。テーマは、小学生の主人公が町で起きたふしぎな事件を調査・解決するというもので、こういう「すこしふしぎ」系の話がメッチャ好きなので、ワクワクしながらプレイしました。
本書はゲームブックを全く知らない読者を念頭に置いていて、ゲームブック独特の「パラグラフ分岐」に慣れていけるように丁寧に読み方を説明していますので、ゲームブック入門者でもすぐに慣れることが出来ると思います。
ただしシステムは、普通のゲームブックとはちょっと違い、移動できる場所を示した地図「タウンマップ」を見て、その中から行き先を一つ選んでストーリーを体験し、終わったらまたマップに戻って来て次の行き先を決めて、という風に進めるようになっています。これは推理物ゲームブックではよく使われる手法ですが、こういうシステムが初体験だとちょっと面食らうかもしれない、という気はしました(小学生を見くびり過ぎ?)
あと謎解きが結構あり、きちんと答えを見つけて隠しパラグラフに進まないとゲームオーバーになってしまうので、難易度はちょっとだけ高めという気はしましたね。ちゃんとヒントは用意されているので、それを見れば解けると思いますけど。
本作は謎解き自体は第一弾の「ドラゴンカリバー」より難しめですが、その代わり複雑な分岐は無くなっているので、所要時間は「ドラゴンカリバー」よりも短かったです。でもマップを使ったシステムで「事件の調査をした」という満足感はたっぷりありましたので、不満はないですね。というか、キミ&ユメのコンビが気に入ったので続編が是非読みたいです!
ということで、「ドラゴンカリバー」同様、ゲームブック入門編として素晴らしい出来栄えでしたので、これは売れてほしいですねぇ。
参考:一作目「ドラゴンカリバー とりもどせ!巨人の宝物」の内容・感想
【ゲームブック】感想:ゲームブック「ドラゴンカリバー とりもどせ!巨人の宝物」(藤浪智之/2023年)【クリア】
https://perry-r.hatenablog.com/entry/2023/06/24/003726
2023年の読書の感想の一覧は以下のページでどうぞ
perry-r.hatenablog.com
※作者&イラストレイターが同じ本