感想:NHK番組「幻解!超常ファイル ダークサイド・ミステリー」『File-0』(2013年9月5日(木)放送)(初回放送2013年3月25日)

 NHK番組「幻解!超常ファイル ダークサイド・ミステリー」の感想です。
(※以下、今回の話の結末まで書いてありますのでご注意ください)

■幻解!超常ファイル ダークサイド・ミステリー - NHK
http://www4.nhk.or.jp/darkside/

 衛星放送・NHK BSプレミアムでの視聴です。(放送日:2013年9月5日(水) 22:00〜23:00)。


■概要

UFO、ネッシー、雪男、予言&占い、心霊現象、超古代文明、妖怪、吸血鬼、魔女…。闇の魅力がもつ妖しげな幻に対して、「今、何がどこまでわかっているのか?」を徹底検証!そこから浮かぶのは、自然の神秘、私たちの脳や心の不思議なメカニズム、社会のからくり、昔の人の驚くべき技術と想像力…。ダークサイドの向こうの“本物の不思議”をワクワクしながら楽しんでいただく、NHKならではの超常現象ガチンコ検証番組!


出演者 栗山千明 (くりやま ちあき)
テーマ曲: 志方あきこ
オープニング曲“Arcadiaアルカディア)”
エンディング曲“Leyre(レイレ)”
アルバム名/ “Turaida(トゥライダ)”
語り: 中田譲治(声優、俳優、ナレーター)
代表作 『巌窟王』(モンテ・クリスト伯爵)、『ケロロ軍曹』(ギロロ伍長)、『HELLSING』(アーカード)、『Fate/Zero』(言峰綺礼)、『劇場版 空の境界』(荒耶宗蓮)など

『File-0』


■内容

 今年(2013年)3月25日(月)に放送した番組の再放送。

UFO、未知生物、心霊、超能力、予言、超古代文明、都市伝説…。妖しい闇の魅力を秘めた事件は今、何がどこまでわかっている?栗山千明がワクワクする好奇心で幻を解く!


▽「エイリアン・アブダクションの真相!?」アメリカで宇宙人による誘拐事件が大量発生? 人体実験から宇宙人の子供まで。証言者の「記憶」を検証すると、原因は日本で有名なあの心霊現象?▽「明治・妖怪博士がゆく」幽霊や妖怪の解明に挑んだ学者・井上円了の不思議人生 ▽「吸血鬼伝説を追え!」昨年、東欧で胸に杭が刺さった800年前の遺体が発見された。吸血鬼は実在したのか? 取材班がブルガリア山間部で見たものは?


(1)エイリアン・アブダクション/宇宙人による誘拐事件
アメリカでは一説によると300万人も宇宙人に誘拐されたといわれる
・夜中にふと目が覚めると怪しい影が→朝目覚めると変な傷が…→催眠で記憶を取り戻し、宇宙人に誘拐されたことに気がつく、というのが典型的パターン
・学者は「催眠は実際には体験していないフィクションでも事実のように思い出してしまうことがある」と語る
・この「宇宙人誘拐」事件は、いわゆる「金縛り現象」が原因らしい
・脳の中の扁桃体という部分は恐怖をつかさどるため、人は怖い夢をよく見る
・脳が目覚めているのに体が目覚めておらず、動けない、というのが『金縛り』の原因
・そういう時、寝る前の行動が脳内に再現されやすい、つまり部屋の中で起きているときの行動を体験しているような気になる。
・目が覚めているつもりで有りもしないものを見る。日本では恐怖の対象として幽霊を見て、アメリカでは宇宙人を見る
・ということで、有りもしない宇宙人体験を、催眠術で「思い出して」しまったのが一連のアブダクション事件の真相なのでしょう、という結論



(2)妖怪博士・井上円了
・日本では明治20年頃になっても妖怪が出ただのこっくりさんが大流行だの、全く後進的なことはなはだしかった
・そういういかがわしい現象を調査し解明したのが哲学者・教育者としても有名な『妖怪博士』井上円了
・お稲荷様は人のいたずら、騒ぐ木は洞穴にすんでいたフクロウ、など、事件を次々と解明
こっくりさんは人の無意識の筋肉の動きが原因と突き止めた
・円了は「見間違えとか作り事の心霊現象とかを排除しても世の中には不思議が一杯」的なことを言っていたとか



(3)吸血鬼
ブルガリアで発見された14世紀の貴族の遺骨には胸に鉄の農機具が打ち込まれていた。民衆によほど恨まれていた?
ブルガリアでは死者がよみがえったものを「ドラクス」という
・ドラクスは騒ぎを起こしたりして家族に生き返ったことを知らせるという
・遺族は死者の足元に神聖な鉄を置いてドラクスにならないようにする
・もしもドラクスになった場合は森に誘導するとか



(4)有名人の名言

 カール・セーガン天文学者 1934~1996)
 未知を求め続ける名言
 「どこかで、常識を超える何かが、知られるのを待っている」
 
 
■感想

 記念すべき第一回目の放送をようやく視聴しましたが…、うーんん、地味。


 いきなり興味をそそるエイリアン誘拐ネタをぶっ放してきたのに、ミステリーとか恐怖とかを煽ることなく、さっさと原因解明に移行し、「脳の思い違いが原因」云々という方を時間をかけて説明してしまいます。「ネッシー」の時みたいに、もう少し伝説で盛り上げてからおもむろに真相解明に進んで欲しかった。ちとがっかりでしたな。


 また吸血鬼云々も、「ブルガリアの田舎の生き返る死者の言い伝え」話に終始してしまい、ミステリーじゃなくてブルガリアの田舎の伝承の紹介みたいな教育番組的ノリだったし。


 ということで、一発目はイマイチにもほどがある内容でした。このあとのネッシーの回とかビッグフットの回は盛り上がったので、どうも質のばらつきが激しい番組だと理解いたしました。