感想:アニメ「ガンダム Gのレコンギスタ」第26話(最終回)「大地に立つ」


 アニメ「ガンダム Gのレコンギスタ」(全26話)の感想です。
(※以下、今回の話の結末まで書いてありますのでご注意ください)

ガンダム Gのレコンギスタ
http://www.g-reco.net/

 BS-TBSでの視聴です。

第26話(最終回) 大地に立つ


■あらすじ

 ギアナ高地で各勢力が戦っているところに、さらにアメリアからキャビタル・テリトリィ侵攻にやってきたアメリア艦隊が参戦した。ベルリはマスクのカバカーリーを撃墜するが、G-セルフも破壊された。クンパ大佐はアクシデントで崖から転落して行った(多分死亡)。結局各勢力とも消耗しつくしたため、最終的にアイーダが停戦を宣言した。

 戦いの後、クレッセント・シップは関係者各位(ジット団含む)を乗せて世界一周の旅に出た。ベルリは日本で降りて富士山観光をした後、次は大陸に行くぞ〜、とか言っているシーンで〆。

脚本 富野由悠季


■感想

 なんとなく終わってしまいましたね。悪くなかったんじゃないですか? 良くも無かったけど。


■総括

 まあ、近年の富野アニメは「リーンの翼」を見てレベルを見切っていたので、本作品にも特に期待していなかったのですが、予想通りのレベルでした。嫌って見切りをつけるほどではなかったのですが、別段面白くも無かったです。それはひとえに話の流れがおかしいから。


 ぱっと思いつくだけでも

・ベルリがテレンセン教官を殺して落ち込んでいたと思ったら、次の回以降全く気にしていない
アイーダはカーヒルの件でベルリを憎んでいたはずなのに、いつの間にかうやむやに
・クンパ大佐の正体が明かされて、以後重要人物になるのかと思ったら、そのまま脇役を継続
・頭がクリアになったラライアが以後活躍するのかと思ったら、却って空気キャラに
・ベルリとアイーダは互いを姉弟と知ったのに、関係にまるで変化無し
・ベルリたちの親が高貴な一族だったと判明したのに、特に話に影響なし
クレッセント・シップがジット団に占拠されて緊迫したまま次回へ、のはずが、次の回では緊張感も無い状態から再開
メガファウナは世界の真実的な物を求めてビーナス・グロゥブに行ったはずなのにジット団と喧嘩しただけだった
ラ・グー総裁の登場した意味が全く無かった
G-セルフオーバーテクノロジーの超メカぽいとにおわせながら、全く解明しようとしない
・マスクとジット団がいきなり意気投合する流れが唐突過ぎ


 etcetc。「何故こんな話のつながりになるのか」「何故この設定を掘り下げないのか」と、不満・もどかしさを感じるところばかりでした。


 前述の通り既に「富野アニメだから」と大期待していたつもりは無いし、初代ガンダムへの熱も冷め果てているので、自分では冷静な目で視聴したつもりですが、それでもお世辞にも良いアニメとは思えなかったよなぁ。監督自ら脚本を書いてこれだから、「監督にはあらすじだけ出させて、細かいところはシナリオライターが上手く処理する」とかいう体制にしておけばもっとマシになったのではないのかしら。


 監督は「大人のオタ向けには作っていない。未来をになう子供向けに作った」とか言っておりましたが、子供だったらますます序盤で見切ったと思う。


 ということで3ヵ月後には完璧に忘れ去っていそうな作品でした。


★蛇足

 今更気が付いたのですが、アイーダ役・嶋村侑さんってリーンの翼にも出ていたのね。その縁でGレコに出たのかしらね。