感想:アニメ「ハルチカ〜ハルタとチカは青春する〜」第11話「エデンの谷」


TVアニメ『ハルチカ~ハルタとチカは青春する~』OP主題歌「虹を編めたら」

アニメ『ハルチカ〜ハルタとチカは青春する〜』公式サイト http://haruchika-anime.jp/
放送 BS11。全12話。

【※以下ネタバレ】

第11話 『#11 エデンの谷』

あらすじ

 吹奏楽部は、地区大会・県大会を突破し、東海大会出場を決めた。そんなある日、吹奏楽部の練習場所に草壁の知人「山辺真琴」(高垣彩陽)がやって来た。真琴は草壁の恩師の孫娘で、かつてはピアノの天才と呼ばれていたが、今は鍵盤ハーモニカの「クラビエッタ」の奏者だった。二人の親密そうな様子に心穏やかではないハルタとチカ(ついでに芹澤直子)は二人の会話を盗み聞きする。

 草壁は真琴の親からの伝言を伝えるために呼び出したのだが、それはドイツの別荘で発見された真琴の祖父のピアノについてだった。対象のピアノは、ベーゼンドルファーの最高級品インペリアルモデルで、競売にかければ数千万円はつく代物だったが、鍵盤の蓋の鍵が無かった。そして真琴の祖父は、その鍵は真琴に託したと遺言を残したという。真琴は何も心当たりが無く、さらにその場で生前の祖父に多くの迷惑をかけられたことや、草壁がドイツ交響楽団の指揮を突然放り出して失踪したために関係者に対して土下座を強いられた事、に恨み言を並べる。そのあと、ハルタたちが盗み聞きしているところを見つけて、借りを作ったと不敵に笑う。

 翌日また真琴がやってきて、ハルタたちにクラビエッタを調べさせるが、鍵はみつからなかった。しかしハルタは真琴が目が相当悪く殆ど見えていないことを指摘し、真琴にクラビエッタの「滑り止め」を調べさせる。それは実は点字で、「カギナクシタ」と書かれていた。

 後日ベーゼンドルファーの鍵盤部分は、そっくりクラビエッタの鍵盤に使われていたことが分かり、真琴は祖父の思いやりに気が付く。


脚本 : 橋本昌和


感想

 評価は○。

 クラビエッタの滑り止めが話題になった時点で「点字」という事はすぐに気が付いたが、真琴の目の方には気が付かなかったし、また目が悪いことが「角を切り落とした名刺」という形でキチンと示されていたのはフェアで、謎解きとしてはパーフェクトだった。


 今回はそれ以外の細かい部分が面白く、

・真琴の格好がムーミンスナフキンそのまま
・勝負に負けた直子がチカをパシリに使うシーン
・真琴と草壁の親密さを見て、ハルタがヨヨヨと崩れ落ちるシーン
ハルタが校長室の鍵を発明部に開けさせて「グラハム・ベルも天国で君たちの事を誇りに思っているはずだ」と持ち上げるシーン
・立ち聞きを見つかったハルタとチカが名前を聞かれて「山田です」「田中です」と流れるように嘘をつくシーン

とかが絶妙な回でした。


TVアニメ「ハルチカ~ハルタとチカは青春する~」ED主題歌「空想トライアングル」