放送 CS放送・チャンネルNECO。全13話。
【※以下ネタバレ】
1968年・円谷プロ・60分・カラー・スタンダード
当時のテレビ史上最高額である1,000万超の製作費を投じて劇場映画級で取り組まれ、円谷プロの最高傑作とも評される本格特撮ドラマ。近代科学の粋をこらして建造された万能戦艦マイティ号に乗り込み、悪の組織・Qから現代社会を防衛する11人の勇者たちの活躍を描く。
第12話 大都会の恐怖
あらすじ
天田たちは海でボートの事故を目撃し駆けつけるが、乗っていた男は「SG作戦」と言い残して事切れる。Qは旧約聖書で破滅が描かれた都市ソドムとゴモラになぞらえ、世界中の都市を焼き払う「SG作戦」を企んでいた。その第一目標は東京で、Qが開発した薬剤「ファイアーパウダー」をラッシュ時の自動車の上から散布し、東京を火の海にするつもりだった。
天田は死んだ男沢村の妻冴子に事情を聞き、沢村がQの一員だったらしいことを突き止める。天田は冴子を保護する一方、沢村が勤めていた運送会社を調べ、この会社とQが繋がりがあることを確かめる。Qは不可思議な粉を散布し、天田たちの自動車を爆発させるが、粉を調べても正体が解らない。天田は沢村が勤めていた運送会社に潜入するが、全てはQがMJを潰すために仕組んだ策略だと知らされる。冴子もQの一員だったのだった。
天田は捕まり、天田そっくりに変装した工作員がマイティ号を伊豆沖におびき出した。工作員は正体がばれ死ぬものの、爆弾でマイティ号に大被害を与える。MJはビブリダーでQの基地を襲撃し、SG作戦を阻止した。天田は潜水艦に拉致されていたが、冴子は自分たちの負けだと言って天田を逃がそうとして、兵士に撃ち殺される。マイティ号は爆雷で潜水艦を攻撃するが、天田は脱出し、潜水艦は撃沈された。
感想
評価はまあ○。
二谷英明お休み回で、副長の天田が主役で活躍するエピソード。MJがQの陰謀を調べているはずが、実は一から十までQのシナリオに引っ掛けられていただけだった、という意表を付く展開にはなかなか感心させられた。天田そっくりに変身したスタンドイン(身代わり)がMJに入り込んで破壊工作を行なうあたりはハラハラさせられたし、終盤冴子が突然天田を逃がそうとするあたりは、ミステリアスで何を考えているのか不明なヒロイン、という事で、なんとなく007映画的な物を連想させた。終盤の、飛行できないマイティ号が潜水艦に爆雷攻撃を仕掛ければ、潜水艦もミサイルで応戦、という決戦もそれなりに盛り上がった。
傑作ではなかったものの、それなりに面白いエピソードだった、と評価したい。
ちなみにQの幹部役で、細川俊夫氏が出てました。