【コミック】女の子バトル漫画「放課後少女バウト」(藤田かくじ)が地味ながらとっても面白くておススメしたい

放課後少女バウト 2 (バンブーコミックス)

MONTHLY KiSSCA 月刊キスカ 公式サイト http://kissca.takeshobo.co.jp/

【※以下ネタバレ】
 
 竹書房から発売されている「月刊キスカ」(毎月8日発売)という雑誌があります。立ち位置は一応青年誌らしいのですが、エロっぽい漫画もあれば、オタクっぽい漫画もあって、はっきり言って雑誌のカラーが全く統一されておらず、読む方が困惑するような迷走した感じの内容です。

 しかし、そんな中に有って、目を引くのが、女の子格闘漫画「放課後少女バウト」(藤田かくじ)。これのためにキスカを読んでいると言っても過言ではないくらいの注目株漫画なんですよ、これが。

  
●こんなお話

藤田かくじのキスカ新連載「放課後少女バウト」最強目指す美少女格闘家物語 コミックナタリー
http://natalie.mu/comic/news/204754

「放課後少女バウト」は、最強の10代を決める女子格闘技選手権ARTEMIS(アルテミス)を描いたバトル作品。一度は故障により選手生命が危ぶまれたが、新しいスタイルを身に付けリングへと戻ってきた少女・箕輪辰乃の戦いを見せる。とある人物を探す彼女が、高校へと転校してきたことから物語は動き出す。

 ヒロイン箕輪辰乃は、かつては打撃技で一世を風靡した選手でしたが、突然失踪。そして復帰した時には何故か打撃を封印してグラウンドテクニックで戦う新スタイルに変貌していました。実は辰乃はある理由で打撃が試合中に数回しか出せないような体になっていたのです。主人公の地味少年は、とある整体の流派の後継者というかそういうキャラで、ハンデを背負った辰乃の体を治していくことになりますが……



●見た目オタク向け、しかし意外にもガチ

 劇中で描かれる「アルテミス」とは、金網リングの中で女の子たちが、打撃あり寝技ありの総合格闘技の試合を戦うという競技。そこまではありがちなのですが、普通じゃないのが女の子たちはみんなメイド服のコスプレみたいなひらひらした服を着て、パンチラも気にせず戦うという描写です。(昔のゲーム「ヴァリアブル・ジオ」を思い出しますね)。

 作者様のブログにカットがいくつか載っているので、見てもらうと雰囲気は掴めるかと。
 ↓

【放課後少女バウト】月刊キスカ3月号、本日発売|藤田かくじのブログ
http://ameblo.jp/nanashi744/entry-12245556163.html

 しかし選手のコスチュームは明らかにオタクに媚びていますが、試合の描写はガチの一言。顔面パンチを食らって選手がダラダラ鼻血を流したりとか平気でやりますし、グラウンドでのムーブとか関節技を極める描写とか、そのあたりはきっちり本物の雰囲気を漂わせています。そのあたりが格闘技ファンにとっては妙にそそるんですよねぇ。



●今後の展開も期待できる

 主人公の地味少年君の父は、整体の技術を悪用して選手を改造人間みたいにいじくりまわしているらしく、最終的にその親父が作り出した究極の選手みたいなのと辰乃が戦うと思われますが、そういうストーリー面も含めて非常に楽しい。今後がめちゃくちゃ期待できます。


 懸念材料は、雑誌の休刊でしょうか……、キスカは全く売れている気配がないからなぁ……


放課後少女バウト 1 (バンブーコミックス)
ヴァリアブル・ジオ [DVD]