感想:アニメ「ひもてはうす」第12話(最終回)「緊急特番 豪華キャストがひもてはうすの3ヶ月を振り返るSP」:人気声優の大喜利がメインの変なアニメ(笑)

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TVアニメ『ひもてはうす』公式サイト http://himotehouse.com/
放送 BS11。15分アニメ。

【※以下ネタバレ】
 

第12話(最終回) 緊急特番 豪華キャストがひもてはうすの3ヶ月を振り返るSP (2018年12月23日(日)深夜放送)

 

あらすじ

 最終回スペシャルという事で、リビングに置いてある鎧(山寺宏一)が突然司会者となり、たえたち五人が雛段に座る形で、過去の思い出を振り返る。続いて、大喜利「こんなひもてはうすは嫌だ」で、最下位となったたえが罰ゲームを受けることになり、たえが怖がってると、実はサプライズのバースデイパーティとなり、みんなが誕生日を祝福するところでスタッフロールが流れる。

 次の瞬間、ひもてはうすの中でみなもたちが飾りつけをしているシーンが写る。実は今までのシーンは、みなもが脳内で空想していた架空の番組で、現実にはたえ以外の四人がたえのサプライズ誕生パーティーのための飾りつけをしているところだった。そして、帰ってきたたえを祝福したところでスタッフロール。

 その後。どこか外国ぽい場所のバトル現場的な場所にときよがいて、夜空に向かって「お願いね」とか言っている。

 最後。舞台がひもてはうすに切り替わり、五人がカードゲーム「モテたいんじゃ」をプレイするシーンで〆


感想

 最後の最後まで人を食った番組というか……

 公式サイトの告知では
 

TVアニメ『ひもてはうす』第12話 放送内容変更のお知らせ
2018.12.17
http://himotehouse.com/news/806/

日頃よりTVアニメ『ひもてはうす』をご覧いただきありがとうございます。
 
12月23日(日)より順次放送される第12話(最終話)ですが、制作上の都合により、当初の予定を変更して、特別番組「豪華キャストがひもてはうすの3ヶ月を振り返るSP」を放送させていただくことになりました。
楽しみにしてくださっている皆様には大変申し訳ございませんが、ご理解のほど何卒よろしくお願い申し上げます。

今後ともアニメ『ひもてはうす』をよろしくお願い致します。

ひもてはうす製作委員会

 
 と、いかにも『アニメの製作が間に合わなかったので、実写の声優の座談会でお茶を濁す』ような前フリをしておいて……

 いざ番組が始まったら、きちんと(?)アニメ番組がスタートしてアレッという事に(笑) それでも「このあとは過去の回の映像を使いまくりの総集編になるんでしょ?」と思ったら、それも違ってた(笑)

 登場キャラが過去の事を思い出すという構成ではあったものの、十分に新作カットもあって、別に時間が無いから総集編をでっち上げた、という物でも無く。つまり今回は、公式サイトとサブタイトルで視聴者を騙した引っ掛け回だったわけです、オイオイ(笑)

 これはきっとアレですね、妙に業界ずれしていて、何か有るとすぐ鬼の首を取ったように「作画崩壊ガー」とか騒ぎ立てるひねくれたアニオタをおちょくった、というのが正解でしょうね。サブタイトルの次に「万策尽きた!? 三か月間の名場面を一挙放送!」とか書いてあったのも、あの某作品の名セリフを意識しての事でしょうし。この番組らしいわ(笑)

 それはそれとして、この回の凄い所は、視聴者に隠されていた裏のストーリーがついに明らかになった事。実は、第8話は、ひもてはうすの中が荒らされていて、さらに長女のときよが行方不明になっており、番組の最後に何事も無く帰って来た、というなんとも不可思議なエピソードが展開されたのですが、その時からときよ役の声優が水原薫から木野日菜に変更され、またエンディングのキャスト名も「紐手ときよ(桃園しばり) 木野日菜」という妙な書き方に変化していました。

 これがいったいどういう意味なのか最終回までつかみかねていたのですが、最後の最後でようやくわかった。本物のときよは8話でひもてはうすを去り、代わりに桃園しばりというときよそっくりの人物が入れ替わっていた、ということだったのね。

 そして公式サイトのキャラ紹介ページを見ると、いつの間にかしれっと「桃園しばり」が追加されていて、紐手三姉妹の父親・紐手いぶき博士(山寺宏一)というキャラの助手と書いてあった……、そういう事かい! ときよの妙に芝居がかった喋り方は、声優が入れ替わっても気がつかれないようにするためだったんだな。無駄に変な裏設定を用意すんな(笑)

 ラストで、ゲーム「モテたいんじゃ」をプレイするシーンは、声優のしゃべり方からして、あきらかにアドリブでやらせています。ホント、最後の最後までホントに声優のアドリブ頼みの番組だったな(笑)

総括

 評価は○(そこそこ面白かった)。

 全く何も期待せずに見たら、なんか微妙に面白かったアニメ。まあ他人にはお勧めしませんけど(笑)、変さが妙に気に入ってしまって(笑)


 本郷たえは東京に住む大学時代に友人・紐手こころの家でシェアハウスをして暮らすことになった。たえはコミュ力の権化で、先に暮らしていた四人とあっという間に打ち解けるが、実は四人にはそれぞれ秘密が有り……


 ジャンルを言うならコメディ系のシェアハウスドタバタ物。全員の年齢が22~25歳という事で「少女」では無いので、大抵のオタクたちを萌えさせることができるとは思えず、いったいどんな層を狙った作品かと思ったら……、「ナンセンスギャグが好きな人向けアニメ」でした(笑)

 基本的にキャラ全員が「男と付き合いたい~」とか言っている作品なのですが、全く場違いにも全員が超能力を持っているという事になっており、

本郷たえ:分身
紐手ときよ:時間停止
紐手きなみ:エネルギー波放出
紐手こころ:読心
新井みなも:他者の能力のコピー

 という凄い力を持っていますが、基本的に物語には何の関係も有りません(笑) なんなんだそれ(笑) そしてたまに力を使うときも、大抵無駄なことにしか使いません(笑)


 また3DCGアニメで、キャラクターデザインはイラストレイターのぶーた氏なのですが、キャラがぶーた氏の描いた絵(公式サイトのトップとかCDジャケット絵とか)とまるで似ていない。視聴していて、こりゃ半分詐欺だわな、と思いましたが、CMでもキャラが「ジャケット詐欺ですみません」と謝ってた(笑)


 そして、何よりこのアニメ最大の特徴は、声優の大喜利(笑) アニメの後半バートは必ず声優たちを集めて、何かのテーマで大喜利的な物をやる、というアドリブアニメになっています。おそらく声優のしゃべりを先に収録し、その後で絵の動きを合わせる、という形式の作りになっていると思われます。そして、毎回声優が素でイマイチ笑えないことを言ったり、たまに面白い事を言ったり、という声優のトーク力に完全に依存した内容になっていて、毎回視聴していてハラハラドキドキでした(笑)

 第8話では、もう冒頭からまともなストーリーを放棄していて、「キャラクターが目が覚めたら部屋の中が荒らされていて、そこで色々な物が見つかった」という突き放した設定でスタートし、「さて、この写真を見て一言」とか言って、ほぼ全編において声優のアドリブ頼りで乗り切ってしまいました。この状況に、声優の誰かが「この番組はシナリオを用意してくれない」と愚痴っていましたが、その文句ももっともだと思います(笑)


 というわけで、絵はアレだし、シナリオもロクに用意してないし、それで良いのかというアニメでしたが、それなのに、またはそれだからか、作りこんだアニメより妙に面白かったりして(笑) それなりに名前の有る声優たちが、スタッフの無茶ブリに振り回されているようにしか見えない変アニメでしたが(笑)、結構好きでしたよ。
 
 

ひもてはうす


東京・中野にある一軒家で共同生活を送っているのは家主の紐手家三姉妹
ときよ、きなみ、こころと、こころの同級生・たえとみなも、そして、飼い猫のえにし。
通称「ひもてはうす」を舞台に、個性豊かなメンバーたちが「どうしたらモテるようになるのか?」を日々悩みつつ、かしましく過ごす女子たちの“ちょっとだけ生々しい”日常風景。


さらに、この5人と1匹、 実は不思議なチカラを持っていて…



監督・原案・シリーズ構成 : 石ダテコー太郎
キャラクターデザイン : ぶーた
アニメーション監督 : 鈴木鏡規謙
音楽 : 井上純一 / Hajime
ビジュアルデザイン : THINKR
CG・映像制作 : リンクトブレイン
原作・アニメーション制作 : バウンスィ



キャスト
本郷たえ:洲崎綾
紐手ときよ:水原薫
紐手きなみ:三森すずこ
紐手こころ:明坂聡美
新井みなも:上坂すみれ
えにし:西明日香
桃園しばり:木野日菜

 
 
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