【ロボコン】感想:NHK番組「ミラクルフライ 空へ舞いあがれ アイデア対決・全国高等専門学校ロボットコンテスト2022全国大会」(2022年12月24日(土)放送)

闘え!高専ロボコン: ロボットにかける青春

NHK ロボコン https://www.nhk.jp/p/robocon/ts/J8Y25YN2QG/
ロボコン”公式ホームページ http://www.official-robocon.com/kosen/
放送 NHK統合。

www.nhk.jp
www.official-robocon.com
【※以下ネタバレ】
 
 

番組概要

高専ロボコン2022「全国大会 ミラクルフライ 空へ舞いあがれ」
[総合] 2022年12月24日 午後3:05 ~ 午後4:00 (55分)


地区大会を勝ち抜いた25校の高専チームが技術とアイデアを競う全国大会。今年はロボットが紙飛行機を目的地に着地させ点数を競う。MC小島瑠璃子カズレーザー


柔らかい紙飛行機を正確に飛ばすには、ロボットに高度な技術が必要。また会場のわずかな風や湿度にも大きな影響を受ける。不確定要素の多い紙飛行を正確に飛ばすために学生たちはさまざまな工夫を凝らして大会に臨む。一方で、空港や遊園地を模したり、人が投げる動きに反応したりするものなど、見て楽しいロボットも続々登場。半年以上かけて準備してきた高等専門学校の学生たちの知恵と工夫、情熱に迫る。


【出演】カズレーザー小島瑠璃子,【アナウンサー】浅井理,【実況】宮﨑慶太,【解説】梅村留奈

 

競技課題

http://www.official-robocon.com/kosen/
高専ロボコン2022 競技テーマ
ラクル☆フライ
~空へ舞いあがれ!~

 
 試合時間は2分30秒。紙飛行機をロボットで打ち出し、フィールド内にある得点エリアに着陸した数を競う。

得点エリアは三種類。
・丸テーブル 手前に五個。一つ着地させると1点。ただし複数着地しても点数は増えない。
・滑走路 奥にある細長いテーブル二個。一機当たり1点、着地数だけ加算
・筒 手前に横向き、奥に縦向き。手前の筒に着地すると一機当たり3点、奥の筒は一機当たり5点 着地数だけ加算

 また「テーブル五個」「滑走路二個」「筒二個」全てに着地させると「Vゴール」となり、相手の点数に関係なく、達成の瞬間に自動的に勝利する。


結果

準決勝第一試合 ○奈良高専 ×群馬高専
準決勝第二試合 ○大分高専 ×和歌山高専
決勝 ○奈良工専 ×大分工専
 
 

感想

 ナレーションは、去年は三石琴乃、今年は坂本真綾、と、毎年有名どころが担当です。


 2019年以来の一つの会場で集まっての対戦形式の高専ロボコン。「紙飛行機を目標に向けて飛ばす」という、人間がやっても難しいテーマだけに、最初の方に放送された試合では、いくら飛ばしても全く思うがままに目標に飛んで行かず、一桁点数同士での決着という情けない結果に……


 「あぁ、こりゃレギュレーションミスだ。今年の大会は失敗したな……(溜息)」などと侮っていたら、途中から雰囲気が一変 Σ(゚д゚;)


 有力校が登場すると試合の様相が全く変わり、一機一機フラフラ飛ばして得点エリアに到着するのをじっと見守る……、とかいうまどろっこしいことはせず、折りたたんだ多数の飛行機(千機以上!)を、矢継ぎ早に打ち出していくというところばかり。

 飛行機を飛ばすというイメージでは全然なく、ホースで水を浴びせるがごとく、折りたたんだ紙を奔流のように打ち出して目標を埋め尽くしていく、というスタイル。点数もすさまじく、200点だのなんだのを軽く獲得してくという……、一桁台で勝負していた最初の方の試合はなんだったのか(笑)


 特に和歌山高専は、地区予選では102点、一回戦で276点、と凄い点数をたたき出す大量発射の権化みたいなチームで見ていて凄く面白かったです。


 準々決勝の和歌山高専 対 徳山高専は最高の名勝負で、和歌山が大量発射で点数を積み上げる一方、徳山はVゴールを狙って一つ一つの得点エリアを順調に攻略していき、和歌山は点数でリードしていても負けそうな気配に……、すると和歌山は後半作戦を切り替え、得点エリアに着地している徳山の飛行機に紙飛行機をぶつけて弾き飛ばすという戦法に!(ルールで認められている) これで相手のVゴールを阻止して高得点で逃げ切り勝利を獲得。イヤー、こんな手があるのかと。


 準決勝第一試合の奈良高専 対 群馬高専は、奈良がそれまで全部Vゴールで勝利の精度重視チーム、群馬は大量(1600機)に打ち出して数で圧倒するチーム、という事で、どうなるかと見ていたら、群馬も物量でVゴールを達成しそうになり、どちらかが先にVゴールできるか、でしたが、結局奈良が競り勝ち。


 準決勝第二試合の大分高専 対 和歌山高専 は、和歌山が例によって大量発射で得点を荒稼ぎ。と思いきや、何故か全然入らない(謎) そして点数を稼げないでまごまごしているうちに、大分がどんどんVゴールに近づいてしまい、和歌山が飛行機を打ち尽くして補充作業に入った間に、大分がVゴール勝ち……、こういう「途中までは上手くいっていたのに、突然ロボの調子がおかしくなってしまい、無念の敗退(涙)」という展開はロボコン名物で、過去にも有力チームがこれに引っかかって何度も何度も敗退してきましたが、今回もまた、でした。


 決勝の奈良工専 対 大分工専 は、Vゴール狙い同士のチームでしたが、奈良が競り勝って勝利しました。


 番組が始まった時はこんな対戦形式でどうなるのかと危ぶみましたが。終わってみればメチャクチャ面白い大会でしたよ。ヽ(´▽`)ノ
 
 
ロボコンマガジン 2017年 07 月号