【ロボコン】感想:科学番組「高専ロボコン全国大会2018」

闘え!高専ロボコン: ロボットにかける青春

NHK ロボコン http://www.nhk.or.jp/robocon/
ロボコン”公式ホームページ http://www.official-robocon.com/
放送 NHK BS1

【※以下ネタバレ】
 
 

番組概要

http://www2.nhk.or.jp/hensei/program/p.cgi?area=001&date=2018-11-25&ch=11&eid=04325&f=492
高専ロボコン全国大会2018
[BS1]2018年11月25日(日) 午後4:00~午後6:00(120分)


今年で31年目となる高専ロボコン。東京の両国国技館で行われる全国大会を生中継。若きエンジニアたちは、この日に目がけ、世界で1点モノのロボットを作り上げてきた!


今年で31年目となる「アイデア対決!高専ロボコン」。東京の国技館で行われる全国大会を生中継。若きエンジニアたちはこの日を目がけ、世界で1点モノのユニークなロボットを作り上げてきた!今年の競技テーマは「ボトルフリップ・カフェ」。ロボットがペットボトルを投げ小さなテーブルに次々と立てていく華やかな空中戦だ。奇想天外なアイデアと選手たちの熱気が、国技館に笑いと涙と感動のドラマを今年も生む。


【ゲスト】岸優太,【司会】小島瑠璃子,森田洋平,【解説】東北大学大学院情報科学研究所 教授…田所諭,タレント&エンジニア…池澤あやか,【アナウンサー】松田利仁亜,【DJ】ヒャダイン,【リポーター】佐々木芳史,安藤結衣,野口葵衣,石原千尋,町田美優,宍戸智恵,【語り】上坂すみれ

 

大会開催日程/会場

2018年11月25日(日) 国技館

競技課題

http://www.official-robocon.com/kosen/
高専ロボコン2018競技テーマ
Bottle-Flip Cafe(ボトルフリップ・カフェ)


 今年は、ネット上で人気の「ボトルフリップ」というスゴ技にロボットが挑戦します。1チーム2台までのロボットが自陣の8つのテーブルに向かってペットボトルを投げてかっこよく立たせる競技です。試合時間は2分。赤チーム・青チームが同時にスタートしますが、それぞれのフィールドはフェンスで区切られているため、ロボット同士の接触はありません。


 チームが使えるペットボトルは20個までで500ml以上の大きさであれば種類は自由、内容物も自由、1個の重さは350g以下とします。テーブルの上でペットボトルが立った場合にだけ得点となるため、正確な射出機構が求められます。しかも中央にあるテーブルの上段は2.4mという高さ、ここにペットボトルを立たせられるかが技の見せ所です。


 また、「手動ロボット」はエリアが限られているため、8つすべてのテーブルにペットボトルを立てようとしたら、「自動ロボット」を活用するのが近道です。移動テーブルは相手チームが位置を設定するため、その位置を正確に認識できるかどうかも大きな勝負の分かれ目です。


 今回はフィールドを「カフェ」に見立てます。ロボットはカフェの「店員さん」です。各テーブルに色とりどりのペットボトルアイテムを運び、かっこよく立てていきます。ロボットの装飾もクールに決めて、見事なFlipを魅せてください!【Flip:宙返りさせる、人を熱狂させる、等】

 ロボットによるペットボトル立て。試合時間は2分。

 ロボットは二台まで可(最低一台は自律型自動ロボット)。フィールドに「テーブル」という名前の、柱の上に円盤が付いたものがあり、円盤の上にペットボトルを投げて、直立すれば得点になる。高い位置にあるテーブルに置いた方が高得点。

 一回戦~準々決勝までは時間内に高い点を得たほうが勝利。準決勝と決勝では「Vゴール」という勝ち方が追加され、8つのテーブルすべてに一本でもボトルを立てれば、獲得点数に関係なくその時点で勝利。

結果

http://www.official-robocon.com/kosen/event/result_zenkoku
準決勝第1試合 ○一関 VS 香川(高松)×
準決勝第2試合 ○函館 VS 熊本(八代)×
決勝 ○一関 VS 函館×

 
 

感想

 最近ロボコンはインターネット生中継をやりはじめたのですが、それが好評だったのか、今回はBS1で二時間生中継を敢行するという破格の扱いになりました。

 正直順々決勝までは、ロボットが淡々とボトルを立てていくだけでさっぱり盛り上がらず、これは今年もレギュレーションのせいで失敗したかなぁ、と思っていたのですが……

 準決勝から、ボトルを立てた本数による得点での勝ち方以外に、「Vゴール」という「とにかく8つのテーブル全てにボトルを立てれば点数に関係なくその場で勝利」という勝ち方を追加したことで、様相が一変!!

 ベスト4に残ったチームのうち、熊本(八代)は一番高得点が獲得できる最も高いテーブルに、まとめてボトルを10本一気に立てる、というギミックを装備しており、他のチームのロボットと比較して得点能力が桁違い。もう準々決勝までは無敵の勝ち上がり方で、優勝の大本命だったのですが……

 準決勝では大量得点ではなく、Vゴールを狙う戦法に切り替えたのですが、それが仇となり、あちこちのテーブルにボトルを立てて回るも、最後の一個のテーブルにはいくら狙っても上手くいかず。その間に相手の函館が着々と点数を重ね、結局得点差で負けてしまうという結果に…… 準々決勝までと同じ大量得点獲得戦法で行けば何の問題も無く勝てていたのに……、この試合が本大会の最大のハイライトとなりました。「自滅とはこういうことだ」という絵に描いたような状況でしたね。

 まあもっとも決勝では優勝した一関は30秒でVゴールを達成していたので、どっちにしろ負けていたとは思いますけど……
 
 最初からVゴールを採用していれば、もっと全体に盛り上がった気がします。途中まではめっちゃ退屈でしたが、準決勝と決勝だけはそこそこ面白い大会でした。
 
 
ロボコンマガジン 2017年 07 月号