【映画】感想:映画「ゴジラvsビオランテ」(1989年:日本)

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放送 BS12。2023年5月3日(水)

【※以下ネタバレ】
 

ゴジラシリーズ、屈指の人気作


ゴジラシリーズ初監督の大森一樹が映画化したシリーズ第17作。新宿副都心の大破壊から5年。核兵器を無力化し、世界の軍事バランスをも左右する抗核バクテリアを作り出せるゴジラ細胞(G細胞)を巡る争奪戦が繰り広げられていた。遺伝子工学の権威・白神博士は、亡くなった娘の細胞を密かにバラの花に融合していたが、娘の細胞を生かすため、G細胞をバラの種子に組み込んだところ、巨大怪獣化しビオランテが誕生した。そして三原山で目覚めたゴジラとの闘いが始まる。

 

あらすじ

 「ゴジラ1984年版)」の続編。


 1984年。ゴジラの襲撃で壊滅した新宿で、正体不明の男たちが廃墟の中からゴジラの肉片を回収し、自衛隊員の追跡を振り切って逃亡した。しかしその男たちは、さらに別のサングラス男に襲撃されて全滅し、ゴジラの肉片はその男が持ち去った。

 中東のサラジア国では、日本人・白神博士(高橋幸治)を招いて、ゴジラの細胞を小麦に組みこみ、砂漠でも育つ品種などを開発させていた。しかし何者かによって研究所が爆破され、白神博士の一人娘・英理加(沢口靖子)は死亡した。



 それから五年後。白神は日本に戻り隠遁生活を送っていた。同じころ、大河内財閥の盟主・大河内は、ゴジラ細胞を利用して核物質を食べてしまう「抗核エネルギーバクテリア」を開発するため、白神に声をかける。もし抗核バクテリアが完成すれば核兵器が意味を失うほどの兵器となるはずだった。

 白神は最初は断るものの、何故か変心し、大河内が保管しているゴジラ細胞を一週間借り受けることを条件に、研究参加を承諾する。同じころ、超能力者・三枝未希(小高恵美)は、五年前に大島三原山の火口に転落したゴジラが活動を再開したことを感知する。

 白神の家に、アメリカのバイオメジャーとサラジアの諜報員(サングラス男)の二勢力が忍び込み、抗核バクテリアの資料を盗もうとするが、突然現れた触手に襲われ、メジャーの諜報員一人は死ぬ。その事で、白神は、ゴジラ細胞とバラ、さらに娘の英理加の細胞を組み合わせ、死なないバラを作っていたと判明する。直後、芦ノ湖にバラのような巨大植物が出現した。

 日本政府には謎の相手からの脅迫状が届き、抗核バクテリアを引き渡さなければ、三原山で爆弾を爆発させゴジラを目覚めさせると書かれていた。バクテリアの研究者・桐島(三田村邦彦)と自衛隊員・権藤(峰岸徹)はメジャーの諜報員にバクテリアを引き渡すが、そこにサラジアの諜報員が現れてバクテリアを奪い、混乱のうちに爆弾が爆発してゴジラが復活してしまう。

 ゴジラ自衛隊の秘密兵器「スーパーX2」の攻撃をものとのせず芦ノ湖に向かい、バラの怪物・ビオランテと対峙し熱線でビオランテを焼きはらった。続いてゴジラは大阪に上陸し破壊を開始した。桐島と権藤は大坂にあるサラジア諜報部の隠れ蓑となっている会社に乗り込み、抗核バクテリアを奪い返した。

 自衛隊ゴジラに抗核バクテリアを打ち込むが、14時間たっても全く効果が表れず、ゴジラは活動を続けていた。桐島はゴジラの体温が低いためバクテリアの活動が十分ではないと推測、自衛隊は雷を発生させる「サンダーコントロールシステム」を使ってゴジラの体温を上昇させた。

 そこに突然空から光の粒が舞い降り、光は怪獣ビオランテの第二形態と化してゴジラと激突した。そしてゴジラバクテリアで弱った上にビオランテの攻撃でダメージを受け、海へと消えていった。ビオランテはそれを見届けるとまた光の粒になって消えた。

 白神博士はサラジアの諜報員に射殺されるが、桐島が諜報員を追い詰めて倒した。<完>


感想

 評価は△(もう一つ)。

 1984年にリスタートしたゴジラ映画を引き継いだ作品。怪獣映画にゴジラ細胞を巡る国際的謀略を組み合わせた意欲的なシナリオでしたが、正直大して面白くなく、評価は低めとなりました。ダメではないんですけど、もう一つノリ切れない作品でしたね。


 基本的に、『怪獣映画』と『ゴジラ細胞を狙うバイオメジャー&サラジアの諜報員の暗躍』が交互に描かれたためぶつ切り感があり、今一つ話に集中しきれませんでした。

 また自衛隊が、実在の組織っぽい雰囲気を出しているのに、繰り出すのは、空を飛び海を潜りゴジラの熱線を一万倍に強化して送り返す無人兵器「スーパーX2」であるとか、人工的に雷を起こす「サンダーコントロールシステム」であるとか、そのあたりがなんとも居心地が悪くて……、しかも高嶋政伸演じる自衛官・黒木が切れ者指揮官役とか、そりゃねーよって感じでしたし(笑)

 あと、超能力少女・三枝未希が大阪湾で向かってくるゴジラにお祈りをしたら(?)、ゴジラが少し大人しくなってそのまま立ち去ってしまうとか、なんだかなぁという展開もちょっと辛かった。ついでにいうと、ほんのワンシーンですが、デーモン小暮が出ているのも、どうかと思いました。


 しかし、超能力者のちびっ子たちが夢で見た内容を絵に描いて一斉に掲げると、全部ゴジラの絵だった、というシーンはちょっとオッとなりました。あと俳優の演技は良い感じで、桐島役・三田村邦彦、権藤役・峰岸徹、白神役・高橋幸治、あたりはバッチリOKでしたね。この辺りは、演出した監督の大森一樹は普通映画(?)の人だから?


 怪獣ビオランテは……、ウーン……、まず第一形態のバラの姿は、芦ノ湖で触手を伸ばして向かってくるゴジラに立ち向かい多少健闘はしたものの、結局あっさりゴジラの熱線に焼き尽くされて、いいところなしで憤死。そして突然終盤に「実は生きていました」とばかりに第二の獣っぽい姿で登場したものの、そう見せ場があった訳でもないし……、しかも最後に消えてしまうときに、沢口靖子の顔が空中に浮かぶのってギャグとしか思えないんですけど……

 怪獣バトルが終わったあと、桐島が白神を射殺したサラジアの諜報員を、怒りのカーアクションで追跡する場面が有ったりして、最後の最後まで怪獣物と国際謀略物がケンカしていたというか、上手く融合できてなかった感がありました。


 ということで「酷い」という事はないのですが、面白みというかはもう一つでしたね。
 
 

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5月3日(水)夕方 6:00~ 映画「ゴジラVSビオランテ


【ストーリー】
ゴジラが東京を蹂躙してから5年後、三原山内において再び活動を開始したゴジラに備え、政府は核を制御する抗核バクテリアの研究を白神博士に依頼する。しかし博士は、亡き娘の細胞が埋め込まれたバラと、ゴジラ細胞を融合させ、ビオランテを生み出してしまう。時を同じくし、ついにゴジラが覚醒。ゴジラビオランテの激闘が始まる!


【出演者】
桐島一人:三田村邦彦
白神英理加:沢口靖子
大河内明日香:田中好子
三枝未希:小高恵美
白神源壱郎:高橋幸治
黒木翔:高嶋政伸


【スタッフ】
監督、脚本:大森一樹

 

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