【TRPG】記事「スウェーデン生まれのクトゥルーもの「Kutulu」はいかにして生まれたか」【北欧のTRPG?】

Kutulu日本語版

2023/05/02 08:00
[インタビュー]スウェーデン生まれのクトゥルーもの「Kutulu」はいかにして生まれたか。制作者・Mikael Bergstrom氏に聞く,北欧TRPG事情
ライター:森瀬 繚
https://www.4gamer.net/games/629/G062977/20230423001/

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「Kutulu」は,ミステリーものにフォーカスした取り回しの軽いルールが特徴の,スウェーデン発のテーブルトークRPGだ。「クトゥルフ神話TRPG」や「暗黒神話TRPGトレイル・オブ・クトゥルー」などの先行製品と同じく,20世紀前半のアメリカ人怪奇小説家H・P・ラヴクラフトが創造した“クトゥルー神話”の世界観をベースにしている。


 今回,4Gamerではこのコンベンションに合わせて来日した同作のゲームデザイナー・Mikael Bergstrom氏に話を聞く機会を得た。
 「Kutulu」についてのあれこれはもちろんのこと,2019年の映画「ミッドサマー」(製作はアメリカとスウェーデン)のヒットを受けて,日本国内でも関心が高まりつつある北欧のホラー作品事情,また「Tales From The Loop RPG」を鏑矢として,にわかに注目を集めている北欧のテーブルトークRPG事情にも切り込んでいるので,テーブルトークRPGファンはお見逃しなく。

 
 ということで、スウェーデン人のデザイナーに、「向こうではクトゥルフ物の人気どう?」とか「そもそもTRPGって流行ってんの?」とか色々聞いてます。長めですが、結構面白い記事でした。


参考:『Kutulu』ってこんなゲーム

注目のスウェーデンTRPG『Kutulu』日本語版を制作中 今見ているのは本当に現実?
2022.04.19 18:00
https://kai-you.net/article/83330

kai-you.net

判定なしで必要な情報をPCにもたらす「パッシブ技能」「専門分野」


「パッシブ技能」は経済力や人からの評判、PC(プレイヤーキャラクター)が専門分野として何に関する知識を持っているかを表す。


クトゥルフ神話TRPG』等を遊んでいる方なら、判定に失敗してシナリオを進めるのに必要な情報が手に入らない、もしくは手に入れるまで時間がかかるといった経験をお持ちの方もいるのではないか。


この点、Kutuluは非常にスマートな解決方法を打ち出している。技能または専門分野を一定の数値以上もっていれば、知識や経験からわかると判断されて、GMから情報を渡されるのだ。


ほぼ全ての情報がこの2つを参照して出るため、サイコロを振らない分非常にスムーズに物語が展開される。もちろん、一定数値未満であればキャラクターは知らないとされ、情報は渡されない。

 

ここぞというとき、成功できるかどうかわからないときに使用する「アクティブ技能」


すべての行動が判定なしで進むわけではない。穴を飛び越える、急いでその場から逃げるなど、うまくいくかどうかわからない行動をするときは「アクティブ技能」を用いて判定をする。技能値の数だけ6面ダイスを振り、4以上が1つでも出れば成功だ。

 

GMは「信頼できない語り手」


クトゥルフ神話TRPG」に限らず、通常、物語とゲームの進行をつとめるGMゲームマスター)から提示される描写は原則、起こっていることを正確に描写しているものとして処理される。

ただ、Kutuluにおいてはそうとは限らない。GMはあくまで、PCが知覚したものを描写しているだけなのだ。

目の前で起きているのは実際に起こっていることなのか?それとも幻覚なのか?