【SF小説】感想「惑星キオンのビオント」(宇宙英雄ローダン・シリーズ 718巻)(2024年8月5日発売)

惑星キオンのビオント (ハヤカワ文庫SF)

http://www.amazon.co.jp/dp/4150124531
惑星キオンのビオント (ハヤカワ文庫SF) 文庫 2024/8/5
クラーク・ダールトン (著), ロベルト・フェルトホフ (著), 長谷川 早苗 (翻訳)
出版社:早川書房 (2024/8/5)
発売日:2024/8/5
文庫:272ページ

【※以下ネタバレ】
 

天の川銀河を目指しブルの船はクロノパルス壁の突破に成功するが、パルスコンバーターの爆発の隙をついてダアルショルが脱走した


パルス・コンヴァーターの試験は成功したものの、クロノパルス壁の先にはさらに第二の壁があることが判明した。ローダンは“シマロン”と自由商人の船“ブルージェイ”の二隻で、第二の壁の調査のため出発する。だが、パルス・コンヴァーターによって無事にクロノパルス壁を突破した直後、コンヴァーターが謎の爆発をとげて破損してしまう。さらに壁突破後80光年の宙域にさしかかったところで、第二の壁の恐るべき罠が!?

 

あらすじ

◇1435話 故郷銀河のハロー部で(クラーク・ダールトン)(訳者:長谷川 早苗(初))

 ローダンたちはパルス・コンヴァーターを搭載した《シマロン》と同行艦《ブルージェイ》の二隻で銀河系に向かい、ついにクロノパルス壁の突破に成功した。しかし直後ダアルショルの破壊工作でパルス・コンヴァーターは爆発し、さらにコンピューター・ウイルスによる第二のバリア「ウイルス壁」のために両艦のコンピュータはプログラムを消去され艦は行動不能に陥ってしまった。混乱の中でダアルショルは脱走し、接近してきたカンタロ艦隊に救出され、そのまま艦隊は立ち去った。(時期:NGZ1144年2月11日~)

※初出キーワード=ウイルス壁


◇1436話 惑星キオンのビオント(ロベルト・フェルトホフ)(訳者:長谷川 早苗)

 ローダンたちは、なんとかコンピュータを復旧し艦の自由を取り戻すと、パルス・コンヴァーターの修理のため「キオン」と名付けた近傍の惑星に向かった。キオンは銀河系の様々な種族の遺伝子を操作して作られた奇形生物「ビオント」の廃棄場となっていた。ローダンたちはビオントに攻撃されそうになるが、サラアム・シインは能力を取り戻し、歌の力でビオントたちと友好関係を結んだ。(時期:~NGZ1144年3月10日)

※初出キーワード=トーラ星系/惑星キオン。ビオント。

あとがきにかえて

長谷川 早苗氏
・翻訳チーム参加のあいさつ

感想

・前半エピソード「故郷銀河のハロー部で」 原タイトル:IM HALO DER GALAXIS(意訳:銀河系ハロー部にて)

 ローダンたちがようやく故郷銀河突入に成功するものの、コンピュータ・ウイルスの攻撃で行動不能になる話。捕虜のカンタロ・ダアルショルの脱走話も並行して進み、なかなか中身の濃い話になっていました。

 それにしても、ノックス・カントルとエンザ・マンスールシナジー・ペアは、艦載コンピュータの中身が丸ごと消去されたのに何もないところから再プログラムできる、とか天才過ぎん? OSとアプリが丸ごと吹き飛んだのに一からデータも含めて復旧したみたいな話なのですけど……

 P24の「茫漠への旅」という言い回し、初めて知りました。



・後半エピソード「惑星キオンのビオント」 原タイトル:DIE BIONTEN VON KYON(意訳:キオンのビオント)

 謎の存在に作られたビオントたちと、キオンに向かったローダンたちの話を交互に展開する回。

 今まではサラアム・シインが怪我をした後、もう再起不能みたいな雰囲気だったのに、この話で唐突に「肉体は完全に回復しているのに心のせいで力が取り戻せていない」みたいなことになっていてちょっとビックリでした。まあ歌手の力を取り戻せてよかったということで。

 ちなみに、前回1435話の終盤で《シマロン》の近くに、やはりコンピュータ・ウイルスで行動不能になった宇宙船が漂流していると描写されていましたが、この話ではそんな船は全くなかったことになっていました(笑) 作家間の引継ぎミスですかね?
 

その他

 翻訳チームに新メンバー・長谷川早苗氏が参加となりました。手薄になった翻訳チームを急いで再構築しているようです。
 
 
 

700巻~750巻(「カンタロ」サイクル)の他の巻の内容・感想は以下へどうぞ

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ローダン・シリーズ翻訳者一覧は以下へどうぞ

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