【SF小説】感想「ゲシールの行方を追って」(宇宙英雄ローダン・シリーズ 738巻)(2025年6月5日発売)

ゲシールの行方を追って (ハヤカワ文庫SF)

http://www.amazon.co.jp/dp/4150124817
ゲシールの行方を追って (ハヤカワ文庫SF) 文庫 2025/6/5
クラーク・ダールトン (著), ペーター・グリーゼ (著)
出版社:早川書房 (2025/6/5)
発売日:2025/6/5
文庫:256ページ

【※以下ネタバレ】
 

行方不明のローダン妻ゲシールを探索し続けるエルンスト・エラートは、アスポルクにてテスタレからの重要なメッセージを受けとる


ゲシールの行方を追うエルンスト・エラートは、惑星アスポルクに設置してあった情報記憶バンクから、テスタレのメッセージを受け取った。テスタレはゲシールに関する情報を持つ謎のテラナーと接触するため、ハンガイ銀河にある恒星アシュカンの第四惑星コンジョンクに向かったらしい。禁忌を犯し惑星を出る羽目になったアスポルコスの友人の息子ランとともに、エラートはハンガイ銀河へ向け出発した。だがそこには…!?

 

あらすじ

◇1475話 ゲシールの行方を追って(クラーク・ダールトン)(訳者:長谷川 早苗)

 NGZ491年。エルンスト・エラートは行方不明のゲシールを40年以上も探し続けていたが、未だ手がかりすら掴めていなかった。ある日、同じくゲシール捜索の任についているテスタレからの伝言メッセージで、彼がハンガイ銀河の「惑星コンジョンク」で有力な情報提供者とコンタクトする予定だと判明した。すぐにエラートもコンジョンクに向かったが、コンジョンクは既にハウリ人に占領された後で、エラートもハウリ人の捕虜になってしまう。エラートはハウリ人の手を逃れたものの、次はハウリ人と敵対するカラポン人に捕まってしまった。(時期:NGZ491年)

※初出キーワード=恒星アシュカン/第四惑星コンジョンク。ビーゴン(種族名)。イングコーム帝国。メンダル人(ハウリ人の分派)



◇1476話 カラポン帝国に挑む三勇士(ペーター・グリーゼ)(訳者:長谷川 早苗)

 エラートはカラポン帝国の首星カラポンに連行され、ハウリ人のスパイと見なされ拷問を受ける。その合間にエラートは帝国の体制に批判的な看守フェイ・ジョンから、帝国の誕生初期に「コスモクラートのゲー・ジルの息子/ロクヴォルトのシメド・ミルラ」と自称するヒューマノイドがカラポン人を支援し、その後失踪した事を知る。エラートはカラポン人が情報クリスタル・アミモツオに興味を持っている事を知り、それを利用して脱走を計画する。やがてエラートは刺客に殺されそうになるが、それを命じたのはイングコーム=ハウリ人を支援するシメド・ミルラでテスタレも彼に捕まったと判明した。

 エラートはフェイ・ジョン、囚人仲間のジュマンディオクと共に脱走を敢行するが、生き延びたのはエラートだけで、しかもアミモツオはカラポン人に奪われ失ってしまった。(時期:NGZ491年)

※初出キーワード=イングコーム=ハウリ人。


あとがきにかえて

長谷川 早苗 氏
 今回の巻の内容についての話。


感想

・前半エピソード「ゲシールの行方を追って」 原タイトル:AUF GESILS SPUREN(意訳:ゲシールの行方を追って)

 エルンスト・エラートはゲシールの手がかりを求めてハンガイ銀河に向かうが……、という話。

 もう今では貴重となってしまったダールトンの執筆回ですが、話の進展がほぼゼロでガックリでした。ゲストとしてアスポルコスの若者ランが登場しますが、何をするでもなく退場してしまったし……、中身が薄い。



・後半エピソード「カラポン帝国に挑む三勇士」 原タイトル:DREI GEGEN KARAPON(意訳:カラポンに挑む三人)

 エルンスト・エラートはカラポン人から「コスモクラートのゲー・ジルの息子/ロクヴォルトのシメド・ミルラ」なる謎のヒューマノイドの事を聞くが……、という話。

 姿を見せずに終わった謎キャラ・シメド・ミルラですが、前巻に登場した「ロードの支配者シメドン・ミルホ」のと名前の類似点、ゲシールの息子云々という肩書など、時間を隔てて伏線がだんだん一つに集まっていく感じがなかなか興奮させられました。アミモツオ/モトの真珠の欠片がカラポン人の手に渡った経緯も判明しましたしね。

 しかし……、オチがひどすぎる。「帝国に挑む三勇士」というくらいだから、今後エラート&フェイ・ジョン&ジュマンディオクでチームを組むのかと思ったら、逃走用の宇宙船の中になぜかレモンが置いてあり、そのレモンがエラート以外のキャラを皆殺しにしてしまう、とは……、もうひどすぎるし、謎のレモンの説明もないまま終わるし……
 
 
 

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