感想:アニメ(新番組)「クロムクロ」第1話「鬼の降る空」:サムライとか言うから古臭い時代劇ロボアニメかと思っていたら普通にSFアニメで面白かった件

TVアニメ「クロムクロ」公式サイト http://kuromukuro.com/index.html
放送 AT-XAT-Xが最速放送)

【※以下ネタバレ】

ダム建設時に偶然発見された謎の遺物、
アーティファクトの研究を行うために設立された国際連合黒部研究所。
世界各国の頭脳が集う研究所員の子息が通う立山国際高校には、
研究所長の娘、白羽由希奈も通っていた。
時は2016年、夏。
ひとりのサムライが、ふたたび目を覚ます。

第1話 鬼の降る空 (2016年4月7日(木)放送)

あらすじ

 白羽由希奈は三者面談に学校に来た母親洋海(ひろみ)がスマホを忘れていったので、母親の勤務先の研究所まで届けに行く。洋海は国連に所属する研究所の所長で、巨大ロボット的な物の開発に携わっていた。研究所には、60年前のトンネル工事の際に見つかった二つの遺物(アーティファクト)「ザ・キューブ」と人型の機械の二つが置かれていた。

 そんな時突然巨大な物体が日本上空に飛来、太平洋上で分裂して、そのうちの一つが研究所近くに落下する。しかもその中からは一体の巨大ロボと、多数の小型ロボが出現し、研究所へと突進してきたため、研究所側もロボ兵器を出して迎撃を開始した。騒ぎの中、由希奈がザ・キューブに触れると、ザ・キューブは形を変え、内部から全裸の若い男が飛び出してくる。男は由希奈を「姫」と呼び、刀をふるって小型ロボを切り捨てるが、兵士に取り押さえられる。


感想

 P.A.WORKSの15周年記念オリジナルアニメで、テーマはいつもの学園青春モノでは無く、なんと巨大ロボ物。失礼ながら全然期待せずに視聴したのですが、意外に面白いので驚きました。

 近未来の日本を舞台に、宇宙から(?)突如襲来したロボット群と人類のロボット兵器の戦い、地下から掘り出された遺物、その中から出現した謎の若者、など、絵良し・雰囲気良し・テンポ良し、の素晴らしいバランスの作品で、夢中で視聴しました。

 ロボット兵器のCGっぽさが押さえられていて、もうキャラクターと一緒に動いていても違和感が無いのも「世の中進歩したなぁ」と感慨にふけったり。

 「サムライが主人公」と聞いていたので、『江戸時代的な文明が何故か21世紀まで続いている世界で、サムライたちが巨大ロボで戦う系アニメ』だと思って思いっきり侮っていたのですが、全然違ってました。失礼いたしました。

 予想を遥かに超えて「かなり面白そう」なので、これは続きが楽しみになってまいりました。

一言メモ

 M・A・Oがメイン級のヒロインの声を担当したアニメを見るのは「宇宙パトロールルル子」「聖戦ケルベロス」「ハンドレッド」「ネトゲの嫁は女の子じゃないと思った?」に続いて5つ目。売れっ子なんてもんじゃないぞこれ。

<スタッフ>
原作:Snow Grouse
監督:岡村天斎
シリーズ構成:檜垣 亮
キャラクターデザイン・総作画監督石井百合子
総作画監督:西畑あゆみ
アニメーション制作:P.A.WORKS


音楽
【OP】GLAY「デストピア」
【ED】MICHI「リアリ・スティック



<キャスト>
青馬剣之介時貞:阿座上洋平
白羽由希奈:M・A・O
ソフィー・ノエル:上田麗奈
荻布美夏:瀬戸麻沙美
赤城涼斗:石川界人
茅原純大:小林裕介
ホセ・カルロス・高須賀:武内駿輔
宇波茉莉奈杉平真奈美
白羽小春:麻倉もも
白羽洋海:東條加那子
トム・ボーデン:木村良平
リュウ・シェンミイ:植田ひかる
セバスチャン:楠大典
グラハム:小西克幸
リタ:Lynn
ベス:木村珠莉
荒俣稔:巻島康一
ジロー:手塚ヒロミチ
ポーラ:佐藤利奈
武隈先生:木内秀信
薬師和尚:後藤哲夫

感想:アニメ(新番組)「ネトゲの嫁は女の子じゃないと思った?」第1話「ネトゲの嫁は女の子じゃないと思った?」:やや展開がトロいがそこそこには面白い


ネトゲの嫁は女の子じゃないと思った?<ネトゲの嫁は女の子じゃないと思った?> (電撃文庫)

TVアニメ「ネトゲの嫁は女の子じゃないと思った?」公式サイト http://netogenoyome.com/index.html
放送 AT-XAT-Xが最速放送)。

【※以下ネタバレ】

ネトゲに女なんかいない、そう思っていた時期が私にもありました。

ネトゲの女キャラに告白!→残念! ネカマでした☆
そんな悲しい黒歴史を秘めた少年・英騎(ルシアン)が、
今度はネトゲ内で女キャラに告白された。
まさか黒歴史の再来!? と思いきや―――。

「ま、マジで? 本当にリアル女!?」
「うわー! ルシアンだ!本当にルシアンですよー!」

相手であるアコ=玉置亜子は本物の美少女で、しかも……

「いた、ルシアン! おはようルシアン!」
「ちょっおまっ! やめて死ぬ! 恥ずかしさで死ぬから…!」

こいつ、リアルとネトゲの区別が付いていない……だと……!?
ヤバい! 俺のリアルが死滅してしまう……!!

英騎は彼女を何とかまともな人間に更生させようと、
ギルドの仲間たちと動き出すが―――

残念で楽しい日常≒ネトゲライフが始まる!

第1話 ネトゲの嫁は女の子じゃないと思った?  (2016年4月7日(木)放送)

あらすじ

 西村英騎はゲームやアニメが好きで、さらにクラスでもわりと一般人として扱われているオープンオタク。英騎はここ一年ほどは基本無料のMMORPG「レジェンダリー・エイジ」にハマっており、キャラ名「ルシアン」で、四人組のパーティーを組んで楽しく過ごしていた。そして、ルシアンはパーティー仲間の「アコ」から告白され、ゲーム内で結婚する。しかし英騎は以前女性キャラに結婚を申し込んだところ、相手がネカマだったという過去があり、どうせアコも中身は男だろうと醒めた態度だった。


 ある日、パーティーのプレイヤーで初のオフ会を開こうという事になり、四人はリアルで顔を合わせることになった。ところがいざ顔を合わせてみると、四人とも同じ学校の生徒で、

アコ=本名:玉置亜子。ネカマでは無く本当に女の子でした
シュヴァイン=本名:瀬川茜。男キャラなのに中身は女の子で、しかもクラスメート。リアルでは「オタクキモイ」みたいな態度の人でした。
アプリコット=本名:御聖院杏。男キャラなのに中身は女の子で、しかも生徒会長でした。

と英騎にとって驚愕の事実が判明した。亜子はあっけらかんと引きこもりだと語り、リアルでも嬉しそうに英騎にくっついてくるのだった。


感想

 ラノベ原作のアニメ。正直事前情報があまり無く、面白いか否かの判断も付きかねる状態での視聴でしたが、まあそこそこには楽しめました。

 序盤〜中盤の展開がのろくて、ゲーム内世界でアコがルシアンに好き好きと連呼しているだけでかなりの時間を使ってしまったため、そのあたりは結構だるいものが有りましたが、最後にオフ会を開いてなんとかそれなりの形にまとまったので、そこそこには楽しめました。まあ、四人が顔を合わせて驚いているところで「次回に続く」にされたらどうしようかと思いましたが……、今後の展開がイマイチ予想が付かないので、もう少し見続けてみます。

 しかしキャラデザはもう少し何とかならなかったものかと……、正直ヒロイン三人全員さっぱり萌えないのですけど? 原作イラストはHisasi氏で、昔エロ絵を描いていた頃の仕事は結構好きな人なので、面影がサッパリ無いデザインにはちょっと嘆いてしまいますね。


一言メモ

 M・A・Oがメイン級のヒロインの声を担当したアニメを見るのは「宇宙パトロールルル子」「聖戦ケルベロス」「ハンドレッド」に続いて四つ目です……、忙しそうだ。


<スタッフ>
原作:聴猫芝居電撃文庫刊)
原作イラスト:Hisasi
アニメーション制作:projectNo.9
監督:柳 伸亮
シリーズ構成:郄橋龍
キャラクターデザイン:矢野 茜


音楽
【OP】Luce Twinkle Wink☆1st Love Story
【ED】南條愛乃ゼロイチキセキ



<キャスト>
西村英騎/ルシアン:豊永利行
玉置亜子/アコ:日高里菜
瀬川茜:水瀬いのり
御聖院杏:M・A・O
秋山奈々子:大和田仁美
斉藤結衣:南條愛乃
シュヴァイン:松風雅也
アプリコット羽多野渉

感想:海外ドラマ「X-ファイル シーズン6」第3話「トライアングル」


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■ディーライフ/Dlife X-ファイル シーズン6 http://www.dlife.jp/lineup/drama/xfile_s6/
放送 Dlife。全22話。

【※以下ネタバレ】

※シーズン6の他のエピソードのあらすじ・感想はこちら→「X-ファイル シーズン6」あらすじ・感想まとめ

第3話 トライアングル TRIANGL

あらすじ

http://www.dlife.jp/lineup/drama/xfile_s6/
EP3 トライアングル
モルダーはバミューダ三角地帯に幻の豪華客船クイーンアン号が現れたとの情報を得る。だが、現場へ向かったまま行方不明に。ローンガンマンの3人がモルダーを捜しにいく。

 お題は「バミューダトライアングル、タイムスリップ」。


 大西洋サルガッソー海を漂流していたモルダーは、豪華客船「クイーン・アン号」に救助されるが、船員たちからはドイツのスパイ呼ばわりされる。船員たちは「今」が1939年9月3日というが、モルダーはこの船が時空の裂け目に入って1998年に現われたと主張し、ホラ吹きとみなされる。モルダーがラジオを聞くと、イギリスがナチスドイツに宣戦布告したニュースが放送されていた。直後、船はナチスドイツの兵士に占拠され、モルダーも捕まってしまう。

 一方、FBI本部にいたスカリーは、ローンガンメンの3人組から、モルダーが大西洋上で失踪したと聞かされる。その日の朝、モルダーは1939年に大西洋でUボート(ドイツ軍の潜水艦)に撃沈されたと伝えられるクイーン・アン号発見の知らせを聞き、すぐさま調査に向かうが、その後行方不明になったのだという。スカリーはスキナーに頼んで大西洋上の最新データをもらい、ローン・ガンメンと共に駆けつけてクイーン・アン号を見つけるが、内部には誰もいなかった。

 1939年のクイーン・アン号の中ではナチスドイツの兵士と乗客・乗組員との乱闘が始まっていた。モルダーは船内でスカリーそっくりのアメリカのスパイと出会い、この船はサルガッソー海に進路を戻さないと歴史が狂ってしまう、と言い残して海に飛び込む。モルダーが気が付くと病院で、モルダーは自分の体験を語るものの、全て妄想だと思われて信じてもらえないまま終わる。


監督 クリス・カーター
脚本 クリス・カーター


感想

 評価は△。


 シーズン5・第5話「プロメテウス」と同様、制作総指揮のクリス・カーターが脚本のみならず監督も担当したエピソード。そして「プロメテウス」同様にX-ファイルの名前を借りた何か別物になってしまったハズレ回で、さらに言うと、内輪のお遊びが酷い話でもあった。

 今回のテーマは超常現象マニアなら必ず知っている「魔の三角海域/バミューダトライアングル」で、導入部は、その海域の中に第二次大戦中に撃沈されたはずの船が出現し、モルダーが調査に向かう、という、シーズン2・第19話「歪み」を髣髴とさせるものとなっている。また、モルダーを追ってきたスカリーたちが、幽霊船と化したクイーン・アン号を発見する、というところも一緒である。

 ちなみに、バミューダ・トライアングルは、超常現象系のメディアでは「時空の歪み/異次元への穴がある」「海底にUFOの基地がある」「海底に古代文明の遺産が眠っている」などと紹介されるが、真面目なメディアによれば「遭難が多発する異常海域などは存在しない」という結論が出ている。しかしまあ、フィクションの中のネタとして楽しむ分には問題はないとは思う。


 それにしても、今回の話はテーマは面白いが展開が酷い。モルダーが過去1939年にタイムスリップした挙句、船内でナチスドイツの傲慢な兵士たちと対決する、という話に呆れ返ってしまったが、さらにお遊びのつもりなのか、船内にはいつものレギュラーキャラたちが別の役柄で登場しているのも、何か浮かれすぎという感じがする。配役は、


スカリー=アメリカの女スパイ
スキナー=ドイツ軍兵士。ただし何故かモルダーたちの命を助ける
スモーキング・マン=ドイツ軍兵士。四六時中タバコをすっている。
ジェフリー・スペンダー=ドイツ軍兵士。英語を喋り、モルダーを恫喝する
カーシュ=船員。機関室で働いている


 といった具合。こういう試みは面白いというよりおふざけ感のほうが強い。さらにモルダーがスカリーそっくりのスパイとキスするシーンが有るが、モルダーとスカリーの仲をやきもきして見つめていたファンへのサービスのつもりだったのだろうか。


 という事でモルダー側のタイムスリップ話はX-ファイルらしさが乏しく面白みにかけたが、序盤のスカリー側のFBI本部での物語はなかなか興味深かった。まずスカリーがカーシュの部屋に強引に入り込むと、部屋の隅にスモーキング・マンがいて、カーシュも秘密組織の手先だと判明するとか、スカリーが電話を取るとスモーング・マンからダイアナ・ファウリーへのもので、もうダイアナも真っ黒と解るなど、細かい点に面白みが感じられた。ちなみにスキナーは左遷されたとばかり思っていたが、単にモルダーとスカリーの上司では無くなったというだけで、普通に仕事をしていたので、一安心ではあった。

 スカリーはモルダーの行方を捜そうと、スキナーとカーシュのところに行くが失敗し、ついに思い余ってジェフリー・スペンダーに対して情報を持ってくるように命令するが、スペンダーが素直に了承して消えた後、すぐさまスカリーがカーシュから呼び出される展開には笑ってしまった。カーシュもスペンダーも敵なのだから、そうなるのは当然で、何故スカリーがスペンダーがいう事を聞くと思っていたのか、その理由が聞きたいくらいである。スカリーはスペンダーの事を「あの裏切り者!」と罵っていたが、信じるほうがどうかしていると言うべきだろう。

 最後は病室でモルダーがタイムスリップした事を必死で訴えているのに、スカリー&スキナー&ローン・ガンメンの全員がたわごと扱いして聞き流しているオチはユーモラスではあった。しかし全体的にお祭り気分の特別編の様なもので、X-ファイルのエピソードとしては評価しがたい回だった。

感想:アニメ(新番組)「ハンドレッド」第1話「リトルガーデン」:いつもの学園バトル物です(笑)


BLOODRED CDのみ

TVアニメ「ハンドレッド」公式サイト http://hundred-anime.jp/
放送 AT-X

【※以下ネタバレ】

ハンドレッド》―それは地球を襲う謎の生命体《サベージ》に対抗できる唯一の武器。《武芸者(スレイヤー)》を目指すため、海上学園都市艦《リトルガーデン》に入学を果たす。だが― なぜか自分のことをよく知るルームメイト、エミール・クロスフォードに、どこか懐かしい違和感を覚えるハヤト。さらに入学早々、学園最強の武芸者《女王》クレア・ハーヴェイから決闘を申し込まれてしまい……!?

第1話 リトルガーデン

あらすじ

 地球は謎の生命体「サベージ」の襲撃を受けていた。それに対抗できるのは「ハンドレッド」と呼ばれる特殊な武器を扱える「武芸者/スレイヤー」のみ。如月ハヤトはスレイヤーを養成する海上学園都市艦「リトルガーデン」に、史上最高のハンドレッド反応数値をたたき出した逸材として入学する。しかし到着早々エミール・クロスフォードという新入生になつかれる。

 入学式典で、ハヤトを迎えに出向いて行き違いになった女子生徒2人が遅刻し、生徒会長のクレア・ハーヴェイは規則を守れないものは不要という事で2人にいきなり退学を言い渡す。それに反発したエミールもやはり退学を宣告され、なし崩しでその処分の取り消しをかけて、ハヤトとクレアが対決する事になってしまう。ハヤトはエミールから秘策を伝授され、クレアとの戦いに挑んだ。


感想

 毎クール必ず一つはある(※あくまで個人の感想です)「ライトノベル発の戦士養成学校が舞台の学園バトル物」の新作です。正直全く期待していませんでしたが、そこそこには楽しめました。

 いつもの様に「主人公の入学/転入から始まる」「主人公は超強いか、超弱いと認識されている」「妹がいる」「学園最強美女となし崩しで対決するはめに」「女の子の裸をうっかり見てしまう」という、この手の学園戦士系アニメの定番ルーチンを順調に消化しており、「またかwww」と笑いが込み上げてきました。

 しかし、意外にも雰囲気はわりと悪くなく、主人公の性格に拒否反応は出なかったし、おなじみの異能もついていけない感は無かったし、すくなくとも初回は「わりといけそう」という感触でした。今後どう転がるかはわかりませんが、もう少し見守っていきたいと思います。

一言メモ

 M・A・Oがメイン級のヒロインの声を担当したアニメを見るのは「宇宙パトロールルル子」「聖戦ケルベロス」に続いて三つ目です(笑)。今期はM・A・Oがフル回転ですね。



ハンドレッド ―ヴァリアント覚醒― (GA文庫)

<スタッフ>
原作:箕崎准(GA文庫/SBクリエイティブ刊)
キャラクター原案:大熊猫介ニトロプラス
監督:小林智樹
シリーズ構成:白根秀樹
キャラクターデザイン:田中紀衣
アニメーション制作:プロダクションアイムズ



<キャスト>
如月ハヤト:長谷川芳明
エミール・クロスフォード:大久保瑠美
霧島サクラ:吉岡茉祐
如月カレン奥野香耶
クレア・ハーヴェイ:M・A・O
フリッツ・グランツ:羽多野渉
レイティア・サンテミリオン大坪由佳
リディ・スタインバーグ:衣川里佳
エリカ・キャンドル:牧野由依
シャーロット・ディマンディウス:堀江由衣
スフレ・クリアレール:佐藤利奈
メイメイ:今村彩夏

感想:アニメ(新番組)「ジョーカー・ゲーム 」第1話「「ジョーカー・ゲーム」(前編)」


TVアニメ「 ジョーカー・ゲーム 」オープニングテーマ「 REASON TRIANGLE 」【通常盤】

TVアニメ『ジョーカー・ゲーム』公式サイト http://jokergame.jp/
放送 AT-XAT-Xが最速放送)。

【※以下ネタバレ】

世界大戦の火種がくすぶる昭和12年秋、帝国陸軍の結城中佐によって、スパイ養成部門"D機関"が極秘裏に設立される。生え抜きの軍人を尊ぶ陸軍の風潮に反し、機関員として選ばれたのは、東京や京都といった一般の大学を卒業し、超人的な選抜試験を平然とくぐり抜けた若者たちだ。彼らは魔術師のごとき知略を持つ結城中佐のもと、爆薬や無電の扱い方、自動車や飛行機の操縦法はもちろん、スリや金庫破りの技に至るまで、スパイ活動に必要なありとあらゆる技術を身につけ、任地へと旅立っていく。「死ぬな、殺すな」--目立たぬことを旨とするスパイにとって自決と殺人は最悪の選択肢であるとするD機関は、陸軍中枢部から猛反発を受けつつも、味方を欺き、敵の裏をかき、世界中を暗躍する。東京、上海、ロンドン……世界各地で繰り広げられるインテリジェンス・ミステリー。

第1話 「ジョーカー・ゲーム」(前編) (2016年4月5日(火)放送)

あらすじ

 昭和12年(1937年)。陸軍中佐結城の発案で、スパイ養成学校「D機関」が設立された。そこではスパイとして必要なあらゆる知識技能が叩き込まれ、それに耐えた8人の若者が機関員として選抜された。機関員たちの名前も素性も全て秘匿され、彼らは全員が偽名で呼び合っていた。陸軍参謀本部からD機関に連絡役として派遣された佐久間中尉は、機関員たちには日本に対する愛国心や正々堂々と戦うといった考え方が全く無く、それどころか日本が戦争に負けるということすら平気で口にする態度に憤りを覚える。

 ある日佐久間は上官の武藤大佐の命令で、D機関に日本在住のアメリカ人ゴードンのスパイの証拠を押さえるように依頼する。結城は疑いをもたれたスパイに存在価値はなく、あえて捕まえる必要も無いと語るが、軍上層部がD機関の実績を求めていると聞かされ、しぶしぶ承諾する。

 佐久間は機関員三好と共に憲兵隊を装ってゴードン宅に踏み込むが、その際三好はゴードンに「もし証拠が見つからなければ佐久間が腹を切る」と請合っていた。そして証拠は何も見つからず、しかも既に数日前に一度憲兵隊がゴードン宅を捜索していたと解る。これは武藤大佐がD機関を無能扱いして潰すための陰謀だった。佐久間は窮地に追い込まれる。続く。


感想

 スパイ謀略物アニメ。「派手なスパイアクション物」ではなく、騙し騙されといった陰謀の世界を扱う硬派なタイプですが、いきなり引き込まれる内容で気に入りました。

 昭和初期の日本が舞台で、しかも登場人物は帝国陸軍関係者、という時点でかなりとっつきにくいマニアックな設定ですが、それをものともしない面白さ。ベテラン堀内賢雄演じる結城中佐の渋さに痺れたし、話も今時のアニメには珍しい重厚ぶり(何せ主要キャラに女性が一人もいない)に夢中にざせられました。

 しかし問題が……、機関員八人が同じような顔つきのキャラばかりで、全く見分けが付かない……、この硬派な内容のアニメで髪の毛の色を緑にしたりして個性付けするわけにもいかないでしょうが、それを差し引いても個性が無さ過ぎ。今後各人を見分けられるようになるのか心配になってきますよ。

 しかしメチャクチャ面白そうなのは間違いない。これは今後に期待が持てますね。



ジョーカー・ゲーム (角川文庫)

ジョーカー・ゲーム (角川文庫)

<スタッフ>
原作:柳 広司
ジョーカー・ゲーム」シリーズ(角川文庫・KADOKAWA刊)
監督:野村和也
シリーズ構成・脚本:岸本 卓
キャラクター原案:三輪士郎
キャラクターデザイン・総作画監督:矢萩利幸
アニメーション制作:Production I.G



音楽
【OP】QUADRANGLE「REASON TRIANGLE」
【ED】MAGIC OF LiFE「DOUBLE」



<キャスト>
結城中佐:堀内賢雄
三好:下野紘
神永:木村良平
田切細谷佳正
甘利:森川智之
波多野:梶裕貴
実井:福山潤
福本:中井和哉
田崎:櫻井孝宏
蒲生次郎:津田健次郎
佐久間中尉:関智一