ペリー・ローダン百科事典:「ケロスカー」「大いなる黒いゼロ」

■ケロスカー(356巻/711話)

 3578年にローダン達がパラインダガル銀河で遭遇した種族。「七種族の公会議」の主要七種族の一つで、公会議において戦略立案を担当する。

 非ヒューマノイド種族。身長2.7〜2.8メートル。体の幅は2メートル。樽の様な体形。皮膚は象を思わせる暗褐色。腕は2本、足は4本。頭はスープ皿二つを伏せたような形。さしわたし1メートル、高さ50センチ。目は4つ。直径約35センチ。前面に二つ、側面に二つ。前面の目の下に亀裂の様な口。頭頂部に4つのこぶ。腕の長さは2メートル。触腕で、指は無く先端は皮膚がたれているだけ。足は切り株状のものが2本と、胴体の2/3辺りに短い足がもう一対ある。脳は中央脳とこぶの中の副次脳4つの合計5つ。

 故郷世界は「パラインダガル銀河」。

 使用する言語は不明(アブストラクト数学方程式?)

 ケロスカーは動きは遅く、また指が無いため何かを作り出す事が出来ず、土から粗末な建物を作る事が出来る程度である。しかしその外見とは裏腹に、彼らはテラナーが比較にならないような高度の知性を持っている。テラナーの様な種族が「三次元」的にしか思考できないのに対して、ケロスカーは5つの脳を相互に連結して使用する事で、「六次元」思考を、さらに技術的補助を用いる事で「七次元」的に思考することが出来る。その能力を生かし、ケロスカーは公会議の戦略を担当している。

 技術力は、3578年時点で極めて原始的。ケロスカーは自分で何も生み出せないため、ラール人に援助してもらい、ケロスカーの不器用な手で使用できるように特別に作られたポジトロニクスや宇宙船を与えられている。

 ケロスカーは公会議がパラインダガル銀河を征服した当時はただの動物だと思われていたが、やがてその高度な知性が確認され、公会議種族に組み入れられた。ケロスカーは権力や領土拡張には興味が無く、ただ全宇宙の種族に彼らの様な思考方法「アブストラクト数学的思考方法」を広め、幸福をもたらす事を目標としている。彼らは公会議が暴力的な手段で領土を拡大していることを知っているが、目的達成のため犠牲はやむを得ないと割り切っており、自分たちの行動がもたらす結果に全く興味を持っていない。

●初出=356巻・711話・「無限思考者」・3578年

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■大いなる黒いゼロ(ブラックホール)(356巻/711話)

 3578年にテラナーがバラインダガル銀河で発見したブラックホール。直径100キロメートル。赤い恒星と組で重星系を構成している。

 大いなる黒いゼロは、崩壊した恒星が核となって誕生したが、やがて高重力によって発生した空間歪曲により別の宇宙に繋がる穴「喉」が発生し、核はそこから別の宇宙に投げ出され、3578年時点では文字通り黒い穴、絶対的虚無しか存在しない。

 この虚無は、自然の状態では果てしなく拡大し、バラインダガル銀河を飲み込む危険があったため、ケロスカーは公会議種族と協力して虚無の拡大を押さえる装置「アルトラクルフト」を重星系の惑星「アルトラク」に設置した。アルトラクルフトはブラックホール自体からエネルギーを得て「七次元エネルギー格子」を作り出し、虚無の拡大を防いでいる。

●初出=356巻・711話・「無限思考者」・3578年

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ペリー・ローダンへの道
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