感想:アニメ「STEINS;GATE(シュタインズ・ゲート)」第24話(最終回)「終わりと始まりのプロローグ」


 アニメ「STEINS;GATEシュタインズ・ゲート)」(全24話)の感想です。
(※以下、今回の話の結末まで書いてありますのでご注意ください)

■TVアニメ『STEINS;GATEシュタインズ・ゲート)』公式サイト
http://steinsgate.tv/index.html

 CS放送・AT-Xでの視聴です。

第24話(最終回) 終わりと始まりのプロローグ


■あらすじ

 2010年8月21日18時半。倫太郎は「再度過去に戻って紅莉栖が刺されるのを防ぎ、スタンガンで失神させてから、血のりで出血を演出し、過去の自分に見せる」という計画を立てる。これで過去の自分の見た光景を変えずに未来を変えることができるはずである。タイムマシンの燃料は残り少なく、もう失敗は許されない。

 鈴羽と倫太郎はタイムマシンで改めて7月28日11時51分のラジ館に到着した。倫太郎は過去の自分の行動を先回りし、自販機で「メタルうーぱ」を入手し、紅莉栖と中鉢が争う現場で待機する。しかし用意した血のりは固まっていて使えなかったため、倫太郎は飛び出して中鉢を挑発し自分を刺させる。怯えた中鉢は論文を持って逃走し、倫太郎は慌てる紅莉栖を失神させ、周囲に自分の血をまいた。そして過去の自分が紅莉栖の「死体」を発見するのを見届け、タイムマシンに戻る。

 倫太郎の行動により未来は変わり、タイムマシン開発競争も第三次世界大戦も起こらなくなった。そのため、鈴羽やタイムマシンは倫太郎を8月21日に送り届けた後、そのまま消滅した。新たな世界線では、中鉢が奪いさった論文はロシア行きの飛行機の中で燃えてしまっていた(=倫太郎が「メタルうーぱ」を手に入れた→論文の袋には代わりにプラスチック製の「うーぱ」が入ることになった→袋は金属探知機にひっかからないため、飛行機の貨物室に収納された→論文は貨物室の火事で燃えた)。

 世界線「シュタインズ・ゲート」。倫太郎は刺された傷が治った後、かつてα世界線でラボメンだったメンバーたちにピンバッジを手渡して行った。倫太郎は秋葉原を歩きながら、アメリカにいるだろう紅莉栖に思いを馳せる。ところが倫太郎の前に何故か紅莉栖が現れた。紅莉栖は命の恩人の倫太郎をずっと探しつづけていたのだった。倫太郎は紅莉栖にラボメンのピンバッジを手渡し、「これが、シュタインズ・ゲートの選択だ」という。完。


■感想

 うっはー、終りました。終ってしまいました。最終作戦「オペレーション・スクルド」はもっと大掛かりなものかと思ったので、「血のりで云々」と聞いてちょっとあれっと思いましたが、ラストの秋葉原の再会で上手くしめてくれたので概ね満足です。


■総括

 第1話は「鳳凰院凶真」とかの厨二病2ch的用語に引いたのですが、第2話以降、電話レンジ(仮)の秘密を解明したり、IBN5100を探してセルンをハッキングしたり、「ジョン・タイター」と連絡を取り合ったり、というストーリー展開が思いっきりツボでドハマリしてしまい、以降最後の最後までどっぷり状態でした。噂でしか知らないのですが、1970年代の伝説の「少年ドラマシリーズ」(のSF物)を見ていた人は、こういうワクワク感覚を体験していたのではないでしょうか。

 という事を書いたところ、とある方に「『シュタインズ・ゲート』のストーリーは「ジュブナイル物」」と指摘されたのですが、まったくなるほどと思いました。『主人公が大学生で、厨ニ病で、ネット用語が乱舞し、あまつさえ「ムー」系の用語「ジョン・タイター」まで出てくる』という事で見えにくくなっていますが、

・普通の学生たちが偶然タイムマシンを開発し
・冒険というかそういうものを体験し
・最終的に世界を救う

 という流れは明らかにジュブナイルだと思います。遠い世界のお話ではなく、自分たちと大して変らない立場の主人公たちが、『あの夏、僕たちはすごい体験をしたんだ』みたいなお話を展開する、そういうタイプ。シュタインズ・ゲートのお話にはまってはまって仕方なかったのも、そういう郷愁というかなんというかを刺激された事も有ったのでしょうか。

 と色々書いてみたものの、結局のところ「途方も無く面白いアニメでした。ありがとうございました。」という感想に尽きるような気がします。こんなに熱中した作品も久々でした。アニメ不作の2011年ですので、もしかすると心のランキングで今年最高の作品になってしまうような気がしますよ、これは。


☆おまけ

 ラストで「劇場版公開決定! ドーン!」とかぶち上げていましたが・・・、ここまで徹底的に終っておいてなにをするというのか・・・、謎過ぎる・・・