感想:漫画誌「AneLaLa(アネララ) 創刊号」(2013年6月5日発売)


 発売日:2013年6月5日(3,6,9,12月の5日発売)
(※以下、雑誌の内容に触れていますのでご注意ください)

■オトナガールに贈るLaLa新増刊 AneLaLa白泉社
http://www.hakusensha.co.jp/lala/anelala/

 ララの増刊です。コピーが「オトナガールに贈るLaLa新増刊」(ト書き:笑い)ですので、「多分、白泉社版の『プチコミック』みたいなものかな」と思っていたら、本当にまんまプチコミでした。登場人物はみんな女子大生とか社会人とかそのあたりで、結婚とかセ○○○とかがふつーに描かれます(ただし女性向けのエロ漫画本ではありません念のため)。


 プチコミの昔の立ち位置は「少女コミックでは物足りないけどレディコミを読むほどには歳食ってません」という層を取り込む雑誌でしたが、このアネララもまんまそれを狙っていますね。描いているのが、『津田雅美 葉鳥ビスコ なかじ有紀 マツモトトモ 草川為 森生まさみ 筑波さくら 斎藤けん 唐沢千晶』という「それなり〜ベテラン」というキャリアの人たちですので、手堅いつくりですが…、本家プチコミ同様「あんましおもしろくねーなー」という感じです。まあいくらかはいいと思うのもありましたが…


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葉鳥ビスコ「プティトウ・ペッシュ!」

 主人公さんはティーンズ向け雑誌編集部に勤める社会人。ある日見つけた夜中にしかやってないレストランが、もう図ったように(お任せなのに)自分の好みの料理を出してくるので、美人シェフは人の心が読めるのでは、とか考えていますが…


 仕事にバリバリ燃えているけど大変で、疲れた体をおいしいご飯で癒します…、おおお、見事なまでに『レディコミと少女マンガの中間漫画』(←呼びにくい)フォーマット! ホスト部以降イマイチだと思っていましたがこの方面で生き返るかな。



唐沢千晶「田舎の結婚」

 主人公くんはハンサムで仕事がバリバリできて人望があり、金も女も不自由なし、みたいなイケメン有能男。ところが田舎の父が倒れたため会社を辞めて実家に戻らざるを得なくなりますが、父親はそのまま死亡、祖母は痴呆状態。もうヤケクソになり、とりあえず誰でもいいから結婚して、祖母が亡くなったら速攻離婚、家も畑も叩き売って都会に戻ってやる!みたいなよこしまなことを考えていましたが…


 一番最後に載っているのに一番イイ感じ。この人が結婚とかセ○○○とかそんなネタを描いているだけでなんかドキドキする。地味婚約者に惚れていく過程も良い感じ。

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 まあ、良くも悪くも予想通りの内容。「そろそろ女子高生が主役の漫画を描くのは年齢的に辛い…」という漫画家たちがこっちに移行してくるんじゃないかなぁ。次号では田中メカ・弓きいろのお二人が参戦とのこと。これも気になる。


★蛇足

 ホント、この手の雑誌のジャンルはなんと呼ぶのか? 少女漫画、ではないし、でもこれをレディコミとは呼ばないだろうし。